結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

51話 ・・・一体どうしたの?

「さて…」
「きりん…まさか自分が相手とか言わないわよね?」
「ん?そのつもりだが。」
「…却下よ。きりんじゃ翔の能力見れないわ。」
「そ、そんな事はないぞ。」
「きりん。リコがこっちを見ているぞ。」
「じー…。」
「あぁ…そのなんだ。済まなかったよ。」


どうやら前に何かあったらしい。
りこさん、女の子がそんな顔してはいけませんよ。
理由はここでは聞かないでおこう。
先輩がりこさんに話しているし、あとで聞けばいいか。


「ではルカ。」
「いやよ。やりたい事があるから戦っていたら分からなくなるもの。」
「…俺が。」
「ヘレン?頼めるか?」
「…あぁ。」
「へれんさんが相手ですか。宜しくお願いします。」
「…あぁ。」


いろいろあるが、ヘレンさんが連戦してくれるみたいだ。
正直相手が女の人って言うのは遠慮したい。
男が相手であればやりやすい気がするけど。
あの戦いを見た後では、考えないとすぐ終わってしまう。


「……。」
「…。」


俺達は始まる合図もなしに一定の距離をとる。


「ほぅ。時間は同じく5分!全力でぶつかっていけ!始め!」
「…ふぅ。はぁ!」
「…。」


網野さんの合図と共に俺は、距離を一気に詰める。
ヘレンさんに弾かれる前にその拳を戻す。
打つ、戻す、打つ、戻す…


「翔くん、当てないで牽制が多いけど何でかな?」
「あれはきっと、ヘレンの攻撃を見たからだろう。」
「さっき聞きましたけど。波がってやつですか?」
「そうだ。翔は3分も見ていないのによく分かってるじゃないか。」
「触っちゃ良い事が無いってのは分かりました。」
「はは。やり方はいろいろあるんだが、翔はそっちで考えたみたいだな。」


―シュバ!ヒュッ!シュバ!ヒュッ!
―シュバ!ヒュッ!チリ


「こっち…いや、こうか。」
「…む。」


―シュバ!ヒュッ!シュバ!チリ
―シュバ!チリ


「いいわ。いいわ、翔。ふふふ。」
「…ルカちゃんは一体どうしたの?」
「ルカは観察?実験?まぁいろいろ分析しているのよ。」
「それであの変な眼鏡?それより翔くんの攻撃少し当たってる?」
「翔の速さにヘレンが着いていけなくなりつつあるな。」
「そんな戦い方もあるんだ。」
「翔ならではの戦いと言えるな。」
「…。」
「もはや聞いていないか。対した集中力だ。」


―シュバ!ヒュッ!シュバ!チリ
「こうなら…」
「…。」


―シュバ!チリ
―シュバ!チリ
「そうか。」


―ヒュン。
攻撃をして、受け流したり防御される前に、拳を下げる事を繰り返しやってみた。
俺は次の手を考える為に再び距離を広げた。
本気で1分打ち込んで見たが、決定打になりそうなものは無かった。
後4分で俺はどこまで出来るだろうか…。





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