結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

25話 懐かしい感じ?

運動できるところから再び学食に来た。


「昼ってあんまり人が居ないんですね。」
「ん?そー言えばそうね。訓練が長引いたりしてるんじゃないかな?」
「そ、それは…。」
「メシだ!今日はカレーだぜ!いただく!」
「リコもー。いただきます。」
「ん?きりんちゃん何か言った?」
「い、いえ。な、何も。ど、どうぞ食べてください。」


朝はかなりの人数が居たけど、昼なのに結構少ないと思った。
ルカさんが言うには訓練が長引いてるのだろうって言っていたけど俺達はタイミングが良かったのかな。
ローランドさんとリコさんは昼食のカレーをがっついている。
他の人もそれに釣られて食べ始める。


「ごちそうさまだ!」
「ごちそうさまー」
「ローランド、リコ。ちゃんと噛んで食べてる?」
「「もちろん」」
「…そ、そう。まぁいいわ。」
「あ、あまり早く食べると。よ、よくないよ。」
「あぁ。分かったぜ、きりんさん!」
「…。」


皆で食べてると高校の学食を思い出すな。こんな風にわいわいしてたっけな…。
食べるのがやたら早いローランドさんとリコさん。
決まって噛んでるの?って聞くルカさんみたいな人。
気遣う網野さんみたいな人。
傍観してるヘレンさんみたいな…はいなかったな。


「こうしてると…さ。思い出すよね。」
「…そうっすね。なんかカレーとか食べ物も変わらないですし。」


先輩もこの風景が高校の時を思い出していたみたいだ。
まぁ寂しくないと言えば嘘になるけど。
ここには先輩も居るし、寂しい思いをさせないようにしないとな…。


「さて、そろそろ午後の事決めようか。きりんは何か考えてる?」
「え、えと。も、戻って練習試合を。で、でもいいかなっと。」
「ふむふむ。ヘレンは?」
「…競争以外。」
「あぁ。さっきのね。分かったわ。」
「俺は筋トレがいいとおも…」
「はい、却下なの!リコも試合がしたい!」
「はいはい。ローランドの筋トレは1人の時やっといて。リコも試合ね。和歌と翔は何かあるかしら?」
「え?俺ですか?うーん…。」
「んー皆はいつも何してるの?」


どうやらルカさんが皆の意見を聞いてまとめる役みたいで、俺達にも話をふってきた。
俺に話がこないと油断していて何も考えていなかった。
先輩がいつもなにをしているか聞いてくれた。
確かにここではどんな生活が日常なんだろう。


「いつも?基本は戦闘訓練ね。ずっと試合してる時もあったわね。他には討伐とかお金稼ぎかなー?」
「決まった何かはないんだねー。じゃ、私も試合したい。翔くんは?」
「んー。魔力については午前でやったから。試合ですかね。さっきの魔力を使って試合できるか試してみたいですし。」


午前にヘレンさんに話を聞いて、俺の魔力だと1試合できるかわからないけど。
とりあえずやっていくしかないか…。


「成る程ねー。じゃ試合をしましょうか。それでいい?きりん。」
「え、えぇ。そ、それで行きましょう。」
「では、午後は試合を中心にやってみますか。」


ルカさんが網野さんに確認して、試合をやってみる方向になった。


「では、戻りますかー。試合順番は向こうできりんに決めてもらうわ。」
「う、うん。わ、わかった。」


しかし改めて訓練の時と網野さんは全然違うな。仕切ったりするの苦手そうに見える。
あ、だからルカさんがまとめているのか。
ちょっと、この部隊のことが分かってきた気がする。
よし!午後も頑張るかな。







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