少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
194話 速さの先へ③
ミカエルにーの攻撃は当たらないのに、思わぬ事故で大ダメージを受けた僕。フェンスから貰ったスキルや、国王様の勇者のスキルが無ければ正直危なかったかも。
「はいはい、直しますよ〜」
「なんか母さん、嬉しそう?」
「ん?そういう話かじゃないけど。あれだけ大人びた空ちゃんも、好奇心に負けちゃう子供なんだなぁって。」
「子供って……子供か僕。」
「ふふ。たまに手がかかるくらいが可愛いものなのよ。」
まぁ好奇心が我慢できなかった事は認めよう。だけど大人であってもクロイの様に危ない事をする人はいる。父さんは堅実って感じだけど。母さんは……どっちかって言うとクロイよりだよな。
「はい、終わったよ。」
「あ、うん。ありがとう母さん。」
ぷらぷらしていた手を動かし、ズキズキした背中がスースーするくらいでどこも痛くない。
「ミカエルはあの攻撃食らってまだ立つか。速さもあるし、防御もあるって事は攻撃面捨てているのかな?」
「私は幼少期から会ってませんから。彼がどんな育ち方をしたかは分かりません。」
「そんなもんかね。たまには会いに行けば良かったのに。」
「昔の私は守護と言う使命に酔っていましたし。」
そんなもんかね。まぁ親って訳じゃなければ気にしないものか?寿命も人よりあるし、そこの時間感覚は分からない。
「ソラヤ戻りましたか。傷は大丈夫なんですか?」
「母さんのおかげでなんともないよ。」
『すまんな。攻撃ばかりに目が行き保護しなかった。』
「リナが謝る事じゃないよ。僕がやりたくてやった事だし。」
「それでどうする?まだ向かって来そうだけど。」
そうなんだよな。クロイの魔法とリナのブレスでダメージは確実にある。現に僕が回復するまでの間に動こうとしないし。
「ここらで止めてくれればいいけど。」
「止めるだと?それではこの私が負けみたいではないか。」
「向こうはやめる気はないみたいだよ?」
『もう1発撃つか?』
「どうしようかな。動きを止めれば状況は変わるかな。」
―ガチャ。
マレット君の聖魔弾コンボは一度見られているから2度は当たってくれないだろう。雷魔弾も風魔弾も効果がありそうであまりなかったし。
「今入れたのは?」
「氷魔弾弾丸込めた。魔力はギリギリまで溜めてみようかと。」
「あれに全力?私達ごと巻き込まれないかな?」
「多分大丈夫かな。」
相手の動きを止めるに持ってこいな氷魔弾だけど。効果範囲は1,000込めたらどうなるかな。
『我はどうする?』
「そのままでいいよ。メイクとシーが撹乱して、リナが一撃入れてくれれば。クロイは手数の多い魔法で牽制して。僕がMP1,000溜めた時点で前に出るから、そしたら皆んなでここまで下がってくれれば。」
「ふむ。手数ですな、皆様行けますか?……ほほ、それは頼もしい。」
「頑張ろうねメイクちゃん。」
「はい、ブルームさん。」
『来るぞ。』
回復し終わったミカエルが、ゆっくりこっちに向かって来る。
―ヒュン!ギン!……ズドォォン!
「簡単に弾かれるか。そしたら前に出るだけ!」
「メイクちゃんも爆発させるんだね。」
「前に出た時にやったりしないから。」
「はは、そこはソラヤと違うんだね。」
僕は別に前で爆発させたりは……。
「ほほ。今からする事は爆発と変わらないですぞ?」
「まぁそうなるか。僕もちょっとそう思った……あれ?僕今声出していた?」
「ソラヤならそんな事しないとか考えていそうだったので。」
「心を読まれた!?」
『ふはは。さすがの兄だな。』
絶賛戦闘中だけど、皆んな落ち着いて会話してるけど。
「わわ!危ない……よ!!」
―ブゥン!
「そんな大振りで!」
「そこを埋めるのが私なんだよ。」
―ヒュン!ヒュン!ギン!ギン
「目障りな…っぐ!?」
―ド……シュゥゥ……ドカァン!
「リナどこから来た?」
『この大きさだからな。直線的でしか動けないが、力を溜めて瞬間で動くだけだ。』
「凄いなそれ!私もやりたい!」
『ふむ。ブルームはSTRにAGIが高いから、向いているかもしれんな。どれ少し伝授しよう。』
「やった!クロイ、メイクちゃんちょっとお願いね〜。」
「分かった。」
「畏まりました。」
僕の横にいたリナが消えたと思ったらそんな移動術を……しかもシーにそれを教えるって?危なくないよな……。
前線ではクロイとメイクが頑張ってくれている。ナイフと魔法が飛び交う中、回避したり剣で逸らしたりとダメージは与えられていない。
―ギュン!
「!?」
―ズザァァ……。
「あれれ?過ぎた。」
『1発成功か。当たりはしなかったが驚いたな。』
「なんだ今のは?」
「てりゃ、てりゃ、てりゃ。」
―ビュン!ギン!ビュン!ギン!ビュン!ギン!
「わたくし達も負けてられませんよ。」
―ボボボ……ゴゴゴゴ!
「細々と面倒な!」
「そしたら全部避けなきゃいいのに。」
「そんな馬鹿な……いや、それもいけるか。」
「え?」
ミカエルの周りが光り輝く。
「初めからこうすれば良かったか。」
―ビュン!カァン!
―ボウ!ジュ。
「あれ?弾かれちゃう?」
「魔法も消えますね。」
「魔力は多少使うが、このくらいの攻撃であれば問題なさそうだな。」
物理魔法両方の障壁かな?マレット君も出来るし、ミカエルが出来てもいいか。ただそうなると一撃の威力を上げないといけない。そうなれば僕やメイクは少し不利だな。
『動きが鈍ったな。我が道を開く、続けブルーム!』
「はい!師匠!」
―ッグ……ダン!
『グラァァ!!』
―ガン!ビキビキ……。
「ふん。龍の攻撃とて我の守りは破れんみたいだな。」
『だからお主は詰めが甘いのだ。』
「は?」
―ドゴン!
「ハァァ!!龍破掌ゥ!」
「そんな攻撃が。」
―ビキ、バリィィン!
「ソラヤ!!」
「何ぃ!!」
リナが、シーが開けた穴に銃を差し込む。
「悪いけどゼロ距離じゃ外さないから。」
ズゥゥゥン!バリィィィィィィン!!!!!
魔力を帯びた氷魔弾は当たった瞬間から、大きな音と冷気にミカエルは包まれたのであった。
「はいはい、直しますよ〜」
「なんか母さん、嬉しそう?」
「ん?そういう話かじゃないけど。あれだけ大人びた空ちゃんも、好奇心に負けちゃう子供なんだなぁって。」
「子供って……子供か僕。」
「ふふ。たまに手がかかるくらいが可愛いものなのよ。」
まぁ好奇心が我慢できなかった事は認めよう。だけど大人であってもクロイの様に危ない事をする人はいる。父さんは堅実って感じだけど。母さんは……どっちかって言うとクロイよりだよな。
「はい、終わったよ。」
「あ、うん。ありがとう母さん。」
ぷらぷらしていた手を動かし、ズキズキした背中がスースーするくらいでどこも痛くない。
「ミカエルはあの攻撃食らってまだ立つか。速さもあるし、防御もあるって事は攻撃面捨てているのかな?」
「私は幼少期から会ってませんから。彼がどんな育ち方をしたかは分かりません。」
「そんなもんかね。たまには会いに行けば良かったのに。」
「昔の私は守護と言う使命に酔っていましたし。」
そんなもんかね。まぁ親って訳じゃなければ気にしないものか?寿命も人よりあるし、そこの時間感覚は分からない。
「ソラヤ戻りましたか。傷は大丈夫なんですか?」
「母さんのおかげでなんともないよ。」
『すまんな。攻撃ばかりに目が行き保護しなかった。』
「リナが謝る事じゃないよ。僕がやりたくてやった事だし。」
「それでどうする?まだ向かって来そうだけど。」
そうなんだよな。クロイの魔法とリナのブレスでダメージは確実にある。現に僕が回復するまでの間に動こうとしないし。
「ここらで止めてくれればいいけど。」
「止めるだと?それではこの私が負けみたいではないか。」
「向こうはやめる気はないみたいだよ?」
『もう1発撃つか?』
「どうしようかな。動きを止めれば状況は変わるかな。」
―ガチャ。
マレット君の聖魔弾コンボは一度見られているから2度は当たってくれないだろう。雷魔弾も風魔弾も効果がありそうであまりなかったし。
「今入れたのは?」
「氷魔弾弾丸込めた。魔力はギリギリまで溜めてみようかと。」
「あれに全力?私達ごと巻き込まれないかな?」
「多分大丈夫かな。」
相手の動きを止めるに持ってこいな氷魔弾だけど。効果範囲は1,000込めたらどうなるかな。
『我はどうする?』
「そのままでいいよ。メイクとシーが撹乱して、リナが一撃入れてくれれば。クロイは手数の多い魔法で牽制して。僕がMP1,000溜めた時点で前に出るから、そしたら皆んなでここまで下がってくれれば。」
「ふむ。手数ですな、皆様行けますか?……ほほ、それは頼もしい。」
「頑張ろうねメイクちゃん。」
「はい、ブルームさん。」
『来るぞ。』
回復し終わったミカエルが、ゆっくりこっちに向かって来る。
―ヒュン!ギン!……ズドォォン!
「簡単に弾かれるか。そしたら前に出るだけ!」
「メイクちゃんも爆発させるんだね。」
「前に出た時にやったりしないから。」
「はは、そこはソラヤと違うんだね。」
僕は別に前で爆発させたりは……。
「ほほ。今からする事は爆発と変わらないですぞ?」
「まぁそうなるか。僕もちょっとそう思った……あれ?僕今声出していた?」
「ソラヤならそんな事しないとか考えていそうだったので。」
「心を読まれた!?」
『ふはは。さすがの兄だな。』
絶賛戦闘中だけど、皆んな落ち着いて会話してるけど。
「わわ!危ない……よ!!」
―ブゥン!
「そんな大振りで!」
「そこを埋めるのが私なんだよ。」
―ヒュン!ヒュン!ギン!ギン
「目障りな…っぐ!?」
―ド……シュゥゥ……ドカァン!
「リナどこから来た?」
『この大きさだからな。直線的でしか動けないが、力を溜めて瞬間で動くだけだ。』
「凄いなそれ!私もやりたい!」
『ふむ。ブルームはSTRにAGIが高いから、向いているかもしれんな。どれ少し伝授しよう。』
「やった!クロイ、メイクちゃんちょっとお願いね〜。」
「分かった。」
「畏まりました。」
僕の横にいたリナが消えたと思ったらそんな移動術を……しかもシーにそれを教えるって?危なくないよな……。
前線ではクロイとメイクが頑張ってくれている。ナイフと魔法が飛び交う中、回避したり剣で逸らしたりとダメージは与えられていない。
―ギュン!
「!?」
―ズザァァ……。
「あれれ?過ぎた。」
『1発成功か。当たりはしなかったが驚いたな。』
「なんだ今のは?」
「てりゃ、てりゃ、てりゃ。」
―ビュン!ギン!ビュン!ギン!ビュン!ギン!
「わたくし達も負けてられませんよ。」
―ボボボ……ゴゴゴゴ!
「細々と面倒な!」
「そしたら全部避けなきゃいいのに。」
「そんな馬鹿な……いや、それもいけるか。」
「え?」
ミカエルの周りが光り輝く。
「初めからこうすれば良かったか。」
―ビュン!カァン!
―ボウ!ジュ。
「あれ?弾かれちゃう?」
「魔法も消えますね。」
「魔力は多少使うが、このくらいの攻撃であれば問題なさそうだな。」
物理魔法両方の障壁かな?マレット君も出来るし、ミカエルが出来てもいいか。ただそうなると一撃の威力を上げないといけない。そうなれば僕やメイクは少し不利だな。
『動きが鈍ったな。我が道を開く、続けブルーム!』
「はい!師匠!」
―ッグ……ダン!
『グラァァ!!』
―ガン!ビキビキ……。
「ふん。龍の攻撃とて我の守りは破れんみたいだな。」
『だからお主は詰めが甘いのだ。』
「は?」
―ドゴン!
「ハァァ!!龍破掌ゥ!」
「そんな攻撃が。」
―ビキ、バリィィン!
「ソラヤ!!」
「何ぃ!!」
リナが、シーが開けた穴に銃を差し込む。
「悪いけどゼロ距離じゃ外さないから。」
ズゥゥゥン!バリィィィィィィン!!!!!
魔力を帯びた氷魔弾は当たった瞬間から、大きな音と冷気にミカエルは包まれたのであった。
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