少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
156話 丸投げで帰還!
天使とリナの戦いが始まる。
あっちは物凄く怒っているからか、剣の振り方が雑だ。そしてリナも少しだけイラッとしている。
―ギン、ギン、ギン、ギン。
天使が剣で斬りつけるも、リナは爪で器用に捌くリナ。僕ら3人乗せて同じ場所に留まり、振り落す事なく空を飛んでいる。
「何故当たらんのだ!?」
「ふはぁ〜。力もある訳じゃないのに、剣も遅いからだな。ただ良い剣振り回せば勝てる程龍は弱くないぞ?」
欠伸をしながらも剣を捌き危なげな事もない。
「リナさんに任せっきりで良いのでしょうか?」
「リナが戦うって言ってたから、変に邪魔すると怒られるかもよ。」
「ん〜それにそろそろ終わるよ。」
何度目かの斬り合い。
『それ?終わりか?威勢がいいのは言葉だけか?』
「っく。調子に乗りやがって!」
―ゴゴゴ……。
「これでも食らえ!!」
―ゴォォォォ!
「リナさん!!」
『やれやれ。すぅ…ふぅ!!』
―ビュゥゥゥ!
遠距離で攻撃されるも、軽く吹いただけで跳ね返る。
「な!?っぐ!」
『自分の攻撃捌くのに必死すぎるだろう。』
あまりの弱さに、つまらなそうなリナ。
『剣でも魔法でもこんなものか……もう良い。』
―ギュルン、ドゴ!
「ごは!?うぁぁぁ…………。」
そう言うと尻尾で叩かれ落ちて行く。
『実につまらない。マレットよ、あとでソルと戦わせてくれ。』
「ソルがいいなら……。」
「それって八つ当たり……。」
『何か言ったかソラヤ?』
「ナンニモ〜。」
消化不良なリナは魔王城に戻ったらソルさんと戦わせてと言っている。また相手をして欲しいとは言っていたけど、こんなにすぐやるとは本人も思っていないだろう。
そしてしばらく空を飛んでみたが、誰も現れないので。広場に降りる事にした。
「うぉぉ!マレット様〜!!」
「マレット!マレット!マレット!」
『マレットよ。先に降りよ。そして我を飛ばすゲートを出してくれ。』
「そうだね。広場が人で溢れているし、このままリナ降りると大惨事に。」
「わわ、ちょっと王城確認して来ます。」
―ギュン。
確認してくると黒い渦に入り、消えたマレット君。
「じゃ、マレット君来る前に最後の話を。」
最後かっこよく終わる為にリナとメイクと簡単に打ち合わせをする。
「私も話すの?」
「うん。マントはしたままでね。」
『くく。面白いな。マレットに臨機応変な対応が出来るとは思えんがな。』
―ギュン。
「戻りました。」
『うむ。では最後の挨拶と行こうか。』
「はい?」
『静まれ。我らが友の言葉ぞ。』
魔力を含ませたリナの声で、広場にいた魔族を静かになる。
「敵は強大であった。大天使ミカエルのミサなる使いが相手であった。」
「だが、恐れることはない。マレットがこれを見事に撃退した。」
「我々には魔王様もいる。そしてマレットも!何を恐れる事があろう?」
「恐れる事はない。共に立ち向かおうぞ!」
「ちょ、ちょっと2人共どうしたの?」
「マレット君。かっこよく広場に降りて。リナを送る渦をよろしく。」
「気張ってこう!それ!」
「えぇぇ!?」
僕とメイクは言いたい事を言って、マレット君をリナから突き落とす。怪我なく無事に着地はできたね。
「えっと、リナを送るゲートか。」
―ギュン。
『本日の戦いは見事であった!いずれまた会おうぞ!』
そしてリナは黒い渦に入って行きました。
「おかえりなさいませ。」
『あぁ。戻ったぞ。っふ!』
―ボン!
リナが強く息を吐いて煙に包まれた。それはすぐに収まる。
「どうだメイク。コレで完璧だろう?」
「うん。これならいいよ。」
「何してるの2人で。」
「我の登場シーンの確認だ。人の姿で裸だとメイクが怒るからな。」
「ほほ。それはもったいない。では皆様、王がお待ちです。」
魔王城の広い庭にいたバトラスさんに案内され、僕らは魔王様に会いに行く。
「3人共よく戻った。して息子はどうした?」
「広場に置いてきました。街の人と話す事も必要でしょう。」
「……そうだな。」
キョロキョロするリナ。
「リナ殿は何かあるのか?」
『ソルはどこぞ?』
「ソル?王都の門で警護しているはずだぞ。」
『戦いたい。天使が弱すぎた。』
そう言うとメイクは門の方へ歩いて行ってしまった。
「私が案内しましょう。」
「……メイク、一応リナが無茶しないか見てきて欲しいな。」
「分かった〜。」
リナとメイクがいなくなり、僕と魔王様と数人の兵だけとなった。
「人を払おうか?」
「いえ。魔王様にだけ話が出来れば。今回の天使の件で。」
今回の天使がミカエルと言う大天使の襲撃と言う事。それが魔界だけの話ではないと言う事。
「僕は明日にでもリナに乗って、人間界に行こうかと思ってます。」
「そうか。せっかく息子に友達が出来たのにな。」
何かを考え込む魔王様。
「今日はここに泊まるがいい。食事も用意させよう。」
「ありがとうございます。」
「ちょっとやる事が出来た。ゆっくりしてくれソラヤ殿。」
「はい。ありがとうございます。」
魔王様はどこかへ消えてしまった。忙しい人だな。
僕はとりあえず音のする方へ向かおうと思う。そこにはきっと仲間がいるだろう。
そわそわした気持ちを抑えつつ、僕はゆっくり歩く。
あっちは物凄く怒っているからか、剣の振り方が雑だ。そしてリナも少しだけイラッとしている。
―ギン、ギン、ギン、ギン。
天使が剣で斬りつけるも、リナは爪で器用に捌くリナ。僕ら3人乗せて同じ場所に留まり、振り落す事なく空を飛んでいる。
「何故当たらんのだ!?」
「ふはぁ〜。力もある訳じゃないのに、剣も遅いからだな。ただ良い剣振り回せば勝てる程龍は弱くないぞ?」
欠伸をしながらも剣を捌き危なげな事もない。
「リナさんに任せっきりで良いのでしょうか?」
「リナが戦うって言ってたから、変に邪魔すると怒られるかもよ。」
「ん〜それにそろそろ終わるよ。」
何度目かの斬り合い。
『それ?終わりか?威勢がいいのは言葉だけか?』
「っく。調子に乗りやがって!」
―ゴゴゴ……。
「これでも食らえ!!」
―ゴォォォォ!
「リナさん!!」
『やれやれ。すぅ…ふぅ!!』
―ビュゥゥゥ!
遠距離で攻撃されるも、軽く吹いただけで跳ね返る。
「な!?っぐ!」
『自分の攻撃捌くのに必死すぎるだろう。』
あまりの弱さに、つまらなそうなリナ。
『剣でも魔法でもこんなものか……もう良い。』
―ギュルン、ドゴ!
「ごは!?うぁぁぁ…………。」
そう言うと尻尾で叩かれ落ちて行く。
『実につまらない。マレットよ、あとでソルと戦わせてくれ。』
「ソルがいいなら……。」
「それって八つ当たり……。」
『何か言ったかソラヤ?』
「ナンニモ〜。」
消化不良なリナは魔王城に戻ったらソルさんと戦わせてと言っている。また相手をして欲しいとは言っていたけど、こんなにすぐやるとは本人も思っていないだろう。
そしてしばらく空を飛んでみたが、誰も現れないので。広場に降りる事にした。
「うぉぉ!マレット様〜!!」
「マレット!マレット!マレット!」
『マレットよ。先に降りよ。そして我を飛ばすゲートを出してくれ。』
「そうだね。広場が人で溢れているし、このままリナ降りると大惨事に。」
「わわ、ちょっと王城確認して来ます。」
―ギュン。
確認してくると黒い渦に入り、消えたマレット君。
「じゃ、マレット君来る前に最後の話を。」
最後かっこよく終わる為にリナとメイクと簡単に打ち合わせをする。
「私も話すの?」
「うん。マントはしたままでね。」
『くく。面白いな。マレットに臨機応変な対応が出来るとは思えんがな。』
―ギュン。
「戻りました。」
『うむ。では最後の挨拶と行こうか。』
「はい?」
『静まれ。我らが友の言葉ぞ。』
魔力を含ませたリナの声で、広場にいた魔族を静かになる。
「敵は強大であった。大天使ミカエルのミサなる使いが相手であった。」
「だが、恐れることはない。マレットがこれを見事に撃退した。」
「我々には魔王様もいる。そしてマレットも!何を恐れる事があろう?」
「恐れる事はない。共に立ち向かおうぞ!」
「ちょ、ちょっと2人共どうしたの?」
「マレット君。かっこよく広場に降りて。リナを送る渦をよろしく。」
「気張ってこう!それ!」
「えぇぇ!?」
僕とメイクは言いたい事を言って、マレット君をリナから突き落とす。怪我なく無事に着地はできたね。
「えっと、リナを送るゲートか。」
―ギュン。
『本日の戦いは見事であった!いずれまた会おうぞ!』
そしてリナは黒い渦に入って行きました。
「おかえりなさいませ。」
『あぁ。戻ったぞ。っふ!』
―ボン!
リナが強く息を吐いて煙に包まれた。それはすぐに収まる。
「どうだメイク。コレで完璧だろう?」
「うん。これならいいよ。」
「何してるの2人で。」
「我の登場シーンの確認だ。人の姿で裸だとメイクが怒るからな。」
「ほほ。それはもったいない。では皆様、王がお待ちです。」
魔王城の広い庭にいたバトラスさんに案内され、僕らは魔王様に会いに行く。
「3人共よく戻った。して息子はどうした?」
「広場に置いてきました。街の人と話す事も必要でしょう。」
「……そうだな。」
キョロキョロするリナ。
「リナ殿は何かあるのか?」
『ソルはどこぞ?』
「ソル?王都の門で警護しているはずだぞ。」
『戦いたい。天使が弱すぎた。』
そう言うとメイクは門の方へ歩いて行ってしまった。
「私が案内しましょう。」
「……メイク、一応リナが無茶しないか見てきて欲しいな。」
「分かった〜。」
リナとメイクがいなくなり、僕と魔王様と数人の兵だけとなった。
「人を払おうか?」
「いえ。魔王様にだけ話が出来れば。今回の天使の件で。」
今回の天使がミカエルと言う大天使の襲撃と言う事。それが魔界だけの話ではないと言う事。
「僕は明日にでもリナに乗って、人間界に行こうかと思ってます。」
「そうか。せっかく息子に友達が出来たのにな。」
何かを考え込む魔王様。
「今日はここに泊まるがいい。食事も用意させよう。」
「ありがとうございます。」
「ちょっとやる事が出来た。ゆっくりしてくれソラヤ殿。」
「はい。ありがとうございます。」
魔王様はどこかへ消えてしまった。忙しい人だな。
僕はとりあえず音のする方へ向かおうと思う。そこにはきっと仲間がいるだろう。
そわそわした気持ちを抑えつつ、僕はゆっくり歩く。
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