少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
134話 村デビュー
  僕とメイクは村の入り口に到着する
「…!本当に来たよ。」
「あぁ。通していいんだよな?」
「いいと思うぞ。」
「「入れ。」」
「え?通って良いんですか?」
  マントに仮面の2人組をすんなり通すんだ。少し驚いた感じの反応をしたら、門番の人から言われた。
「さっきワグーさんが帰ってきた時。マントに仮面つけた2人組が来るから、通していいやってくれって。」
「あーだから怪しいのに通してくれるんだ。」
「「(自覚あるんだ…。)」」
  苦笑いの門番に、何か問題があるかわからないメイク。僕はこの格好に慣れているし、今更人に見られてもどうでもよくなっている。
  そして何事も無く村に入る事が出来た。まずはギルドに行こう。そうしないとお金ないから、何も買えない。
「じゃ、まずはギルドに行くよ。さっきの魔物買い取ってもらおう。」
「う、うん!」
「どうかした?」
「み、皆んなこっちを見ているような。やっぱり私が……。」
「あーそれはこの格好だよ。顔バレると面倒ごとが増えるし、そのうち慣れるよ。それに珍しく見るのも始めだけだよ。」
「ど、ドキドキする…。」
  僕のマントを掴んで着いてくるメイク。初めての村で見られるのはあるけど、これで顔や翼でメイクの正体がバレない。
―ギィ…。
……!!!
  いつもより静かなギルドで全員の視線を感じる。
「っち。またよそもんか?」
「きゃ。」
  声にびっくりしてメイクが僕の後ろに隠れる。
「しかも女連れだ?変な仮面つけやがって。」
「あなたには関係ありません。」
「あぁ!?生意気言ってんじゃねー!」
―ヒュン!パシ。
「何だって!?」
「「「(あいつ馬鹿なのか?)」」」
  周りを見ると今回も傍観する回りの人。
「皆さんも見てないで止めてくださいよ。」
「いやな〜?だってな?」
「そうそう、またやっちまえよ。」
  この人達は僕が誰かと知っていて言っているな。声は変えてないし、背丈も一緒だから気がついたんだろう。
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねー!」
―ヒュン!…パシ。
「また受け取りやがった!?なんなんだ?」
「声と背丈で分かるでしょうに…。まぁいいです。メイク、何も効果のないナイフを4本下さい。」
「ふへ?は、はいです。」
「これで…思い出して下さい!」
―ジャキ…ビュン!
「ぐは!くそ!動けね〜!!」
「ぷっ…。」
「「「だはははは!」」」
  前回は銃をぶっ放したけど、今回は穏便にすまそうとして、服をナイフで縫い付ける。
「坊主流石だな。」
「面白いもん見せてくれたし、飯でも奢ってやるよ。」
「ご飯!」
「だはは!お連れさんは腹ペコか?よし、皆んなで飲むか!」
「はいはい。騒ぎは後にして頂戴。ソラヤ様、奥でマスターがお待ちです。」
  まだ何も言ってなかったけど、受付の女の人が奥に案内をしてくれた。前回案内してくれた人と似ているけど、どこか違う雰囲気を感じる。僕が入ってきてからずっと僕を見ていたのは知っている。
  あの騒動もっと早く止めてくれて良かったんですよ?
「おう来たか。奥に来てくれ。」
「おじさん、どうして毎回ナイフでお出迎えされると思います?」
「は?何のことだ?」
  ギルドの受付さんが耳打ちをする。あぁ〜みたいな顔をする。
「そうか。でもピンピンしてるじゃねーか。」
「まぁあれくらいは。」
「あれでもそこそこ強いはずなんだがな。」
「ソラヤ様。言ってくだされば、締め上げますが?いや、締めます。」
「……僕のいない所でお願いしますね。」
  僕に聞いたのは建前だろうか、何も言わずに実行されるらしい。なので僕の見えない所でとだけ頼んでおいた。
  ギルドの奥に行くと少しひらけた場所が出てきた。
「で?さっきの鳥売るんだろ?職人集めてきたから全部買うぞ。」
「「「「「よろしく!」」」」」
「多いな。メイク、さっきの鳥の魔物全部出せる?」
「うん。」
―ドサドサドサドサ……。
「これは頭部を一撃?その部分は綺麗な物ですな。」
「何体か骨が砕けているな。潰したか?」
「違うなだろう。これは落ちて地面に当たったんだろう。」
「肉は全部問題なさそうだな。」
「羽は何個かダメだが、その他は状態が良い。」
  出した途端に5人の魔族らしき人達が群がる。魔物の状況から色々考察を話し合っている。
「あとは任せておけばいいだろう。終わるまで少し待っていてくれ。」
「ソラヤ、ソラヤ。ご飯食べよう。」
「あーでもお金ないしな。」
「後で報酬から引くから、好きに食べろ。」
「いこいこ!」
「ちょっとメイク!引っ張らなくても行くよ。」
  メイクってこんな積極的な子だったかな?いや、僕より年上だから子は失礼かな。どっちらにしろ色々やりたい事がある子供みたいに、好奇心で直感動く感じがする。メイクの中で何かが変わっているのは確かだ。僕はそれをそっと見守るとしよう。
  結局おじさんも含めて皆んなで騒いだ。メイクも必死にご飯を食べるのを気に入られて、いろんな人から餌付けされている。今日は初村に入った記念だし、いい思い出になればいいな。
「…!本当に来たよ。」
「あぁ。通していいんだよな?」
「いいと思うぞ。」
「「入れ。」」
「え?通って良いんですか?」
  マントに仮面の2人組をすんなり通すんだ。少し驚いた感じの反応をしたら、門番の人から言われた。
「さっきワグーさんが帰ってきた時。マントに仮面つけた2人組が来るから、通していいやってくれって。」
「あーだから怪しいのに通してくれるんだ。」
「「(自覚あるんだ…。)」」
  苦笑いの門番に、何か問題があるかわからないメイク。僕はこの格好に慣れているし、今更人に見られてもどうでもよくなっている。
  そして何事も無く村に入る事が出来た。まずはギルドに行こう。そうしないとお金ないから、何も買えない。
「じゃ、まずはギルドに行くよ。さっきの魔物買い取ってもらおう。」
「う、うん!」
「どうかした?」
「み、皆んなこっちを見ているような。やっぱり私が……。」
「あーそれはこの格好だよ。顔バレると面倒ごとが増えるし、そのうち慣れるよ。それに珍しく見るのも始めだけだよ。」
「ど、ドキドキする…。」
  僕のマントを掴んで着いてくるメイク。初めての村で見られるのはあるけど、これで顔や翼でメイクの正体がバレない。
―ギィ…。
……!!!
  いつもより静かなギルドで全員の視線を感じる。
「っち。またよそもんか?」
「きゃ。」
  声にびっくりしてメイクが僕の後ろに隠れる。
「しかも女連れだ?変な仮面つけやがって。」
「あなたには関係ありません。」
「あぁ!?生意気言ってんじゃねー!」
―ヒュン!パシ。
「何だって!?」
「「「(あいつ馬鹿なのか?)」」」
  周りを見ると今回も傍観する回りの人。
「皆さんも見てないで止めてくださいよ。」
「いやな〜?だってな?」
「そうそう、またやっちまえよ。」
  この人達は僕が誰かと知っていて言っているな。声は変えてないし、背丈も一緒だから気がついたんだろう。
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねー!」
―ヒュン!…パシ。
「また受け取りやがった!?なんなんだ?」
「声と背丈で分かるでしょうに…。まぁいいです。メイク、何も効果のないナイフを4本下さい。」
「ふへ?は、はいです。」
「これで…思い出して下さい!」
―ジャキ…ビュン!
「ぐは!くそ!動けね〜!!」
「ぷっ…。」
「「「だはははは!」」」
  前回は銃をぶっ放したけど、今回は穏便にすまそうとして、服をナイフで縫い付ける。
「坊主流石だな。」
「面白いもん見せてくれたし、飯でも奢ってやるよ。」
「ご飯!」
「だはは!お連れさんは腹ペコか?よし、皆んなで飲むか!」
「はいはい。騒ぎは後にして頂戴。ソラヤ様、奥でマスターがお待ちです。」
  まだ何も言ってなかったけど、受付の女の人が奥に案内をしてくれた。前回案内してくれた人と似ているけど、どこか違う雰囲気を感じる。僕が入ってきてからずっと僕を見ていたのは知っている。
  あの騒動もっと早く止めてくれて良かったんですよ?
「おう来たか。奥に来てくれ。」
「おじさん、どうして毎回ナイフでお出迎えされると思います?」
「は?何のことだ?」
  ギルドの受付さんが耳打ちをする。あぁ〜みたいな顔をする。
「そうか。でもピンピンしてるじゃねーか。」
「まぁあれくらいは。」
「あれでもそこそこ強いはずなんだがな。」
「ソラヤ様。言ってくだされば、締め上げますが?いや、締めます。」
「……僕のいない所でお願いしますね。」
  僕に聞いたのは建前だろうか、何も言わずに実行されるらしい。なので僕の見えない所でとだけ頼んでおいた。
  ギルドの奥に行くと少しひらけた場所が出てきた。
「で?さっきの鳥売るんだろ?職人集めてきたから全部買うぞ。」
「「「「「よろしく!」」」」」
「多いな。メイク、さっきの鳥の魔物全部出せる?」
「うん。」
―ドサドサドサドサ……。
「これは頭部を一撃?その部分は綺麗な物ですな。」
「何体か骨が砕けているな。潰したか?」
「違うなだろう。これは落ちて地面に当たったんだろう。」
「肉は全部問題なさそうだな。」
「羽は何個かダメだが、その他は状態が良い。」
  出した途端に5人の魔族らしき人達が群がる。魔物の状況から色々考察を話し合っている。
「あとは任せておけばいいだろう。終わるまで少し待っていてくれ。」
「ソラヤ、ソラヤ。ご飯食べよう。」
「あーでもお金ないしな。」
「後で報酬から引くから、好きに食べろ。」
「いこいこ!」
「ちょっとメイク!引っ張らなくても行くよ。」
  メイクってこんな積極的な子だったかな?いや、僕より年上だから子は失礼かな。どっちらにしろ色々やりたい事がある子供みたいに、好奇心で直感動く感じがする。メイクの中で何かが変わっているのは確かだ。僕はそれをそっと見守るとしよう。
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