少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
70話 面倒なのが出てきた件
長閑な時間だ。
馬車に揺られるだけの旅…何か出てもいいんだけど。
「ん?前から馬車が来る。お父さん、少し端に寄って。」
「あぁ。こちらからも見えた。少し大きいな、一応止まるか。」
僕らはアオが馬車を引いているから、そこまで大きい馬車では無い。
向こうから見えた馬車は、馬2頭で馬車も周りからは中が見えない作りなのか、凄くしっかりしたものに見える。
何かの紋章があるけど、あれは……分かんないや。
あまり馬車の使い方に慣れていないだろうし、下手に動かしてぶつけないように馬車を止めていた。
すると横切る前に、馬車が目の前で止まった。
そして、馬車の扉が開き兵士が2人と小綺麗なおじさんが出て来た。
「君達は、この馬車が王家の物であると分かってのこの行為か?」
「へ〜この馬車、王家のなんだ。」
「それでしっかりした作りなんだね。」
なんか棘のある言い方だな。
相手を指摘しないように、僕とシーは聞こえないようにコソコソ話す。
「私達は旅の物。何か粗相がありましたでしょうか?」
「ふん。礼儀も知らぬ田舎者か。道を開けることも知らんのか。」
「端には寄せましたが、これは以上は草原に乗り出してしまいます。
「ほう…我らを動かし、側道を通れと?」
「……?そういうものでは無いのですか?」
子供が大人の話に首を突っ込むと、ややこしくなる事がある。
なので会話は全てお父さんに任せている。
馬車の上から左を見ると車輪がギリギリ草原に触れるか触れないか。
右側を開けて止まっているけど、あの馬車が大きくても真ん中を通ろうとしなければ余裕だろう。
そんな道も狭くないし。
でも向こうの言い分は、草原まで馬車を出してこの人達に道を開けなければならないらしい。
そんな人と会話をしているお父さんだけど、後ろの兵士の人達がニヤニヤして気持ちが悪い。
「大臣様、ここは我々が。邪魔な馬車など退けますので。」
「そうだな。これ以上ワシが話してもしょうがない。好きにして構わん。退けろ。」
「「は!」」
そんな会話の後、兵士達は剣を抜いた。あれは…。
「お父さん!アオを盾で守って!」
―カァン!
「ぬ!貴様。邪魔をするのか?」
「兵士の人、うちの馬を…アオに突然斬りかかるなんて、それ相応の理由があるのかな?」
「ガキが…そんな上から、大人を見るなんぞ教育がなってないな。」
もう一人の兵士が剣を鞘から抜こうとした。
―ヒュン…バキン!
「っく。何をした!」
「何も。見えてないなら、言う必要ないよね。」
「は!生意気なガキだ!」
音に驚き剣が折れてる事に気がつかない兵士。
そして剣を振るおうとしてその違和感に気がつく。
「剣が軽いな…ってなんだこれ?剣が折れている?」
僕は1度目の抜刀で剣に石を当てている。
音に驚きろくに確認もしてないから、なぜそうなったか分からないようだ。
なんとも間抜けな兵士だなぁ。
「くっそ。我々に刃向かうとは、どうなるか分かっているのか!?」
「知らないよ。僕のアオに突然斬りかかる方こそ、どうなるか覚悟はあるの?」
「何を分からない事を!ってなんだこの女?」
アオに斬りかかった男の腕をシーが掴む。
男が分からず、その手を振り解こうとする。
「は?っぐ!……動かねぇ!」
「ソラヤ、この人どうする?」
「折れてる剣で何も出来ないだろうけど、一応下ろしてもらおうか。」
「はーい。」
「は?この…いてててて!!!」
―ミシッ、カラン。
剣を握る腕を掴んだシーはそのまま力を入れる。
気持ち変な音がしたけど、折れてはいないだろう。
剣を握る手が緩み剣が地面に落ちる。
「貴様!優しくしていれば、調子に乗りやがって!」
―パシ。
もう一人の兵士がシーに向かって殴りかかったが、その拳を馬車から出てきたナイトが受け止める。
「な!また女か。我々を舐めるのも…。」
「その女に拳受け止められてるのは兵士のお兄さんだよね?それで…この手どうする?砕いていい?」
拳を受け止めたナイトと、腕を握って動きを止めるシーから許可を求める目が。
女の子が物騒な事を…でもとりあえず砕くのは、止めさせよう。
「砕くのはまだ早いよ。とりあえず、少しお話ししてから。」
「お前ら…何を戸惑っておる。」
「「だ、大臣様!?」」
再び馬車から降りてきた大臣は、2人の兵士を見て顔をしかめる。
地面に落ちた剣を確認した大臣は懐に手を入れ……あ、あれはやばいかも。
「ローゼ。あの大臣の出す物はたき落として。」
「あぁ。」
―シュルゥ、パシ!
「この…っぐ!?」
懐から出した銃が地面に落ちる。
手を弾かれた大臣が、僕らを思い切り睨んでくる。
「それは流石に撃たれると面倒だから、対処させてもらいました。」
「この!度重なる無礼!貴様ら…生きては返さんぞ!」
「うーん。どうしてこうなったかなー?」
長閑な旅路で何か出ればいいなとは思ったけどさ。
流石にこれは面倒だ。
どうしようか…なんとかこの人達が諦めてくれる内容でも無いかな。
「先生!こいつらをなんとかして下さい!」
そう言うと、馬車からもう1人の出てきた。
「ん?仕事?」
黒髪で仮面を付けていて、顔は分からない。
聞こえた声から若い男の人だって事は分かる。
「お母さん、あの仮面の人どう?」
「ん?ん〜…。」
僕はこっそりお母さんの近くに行き、馬車から降りてきた仮面の男を見てもらう。
「Lv30の剣士って見えるね。バランスいいけど何かに特化は無いし、魔法は使わないかな。」
「んーちょっとLv高めか。ありがとう。」
すぐに相手の能力を見てもらったけど、剣を使うしシーやナイトだと怪我しそうだ。
2人の兵士はシーとナイトに任せよう。
大臣は銃がまだあるかもだから、ローゼに見てもらったとして。
クロイは魔導師だから、前に出すのはまずいな。
お父さんはアオとお母さんとクロイを守って貰おう。
瞬時でパーティの役割を考える。
あの仮面の人は僕が相手をするしかないな。
さて、あの人はどう出るか。
「お前らもそんな女に手こずるな!先生全員殺して下さい!!」
「え!いきなり!こんな女子供をですか?」
「そうだ!ワシに無礼を働いたんだ!」
「ん〜理由がちっさいけど。お金を貰ってるだけに邪険に出来ないし…しょうがないか。ごめんな。」
仮面の男が謝りつつ剣を抜いた。
あれは…刀か。剣士って言っても騎士とは違うのか。
おっとそんな事言ってられないな、向こうがやる気ならしょうがない。
「シー、ナイトはその兵士!ローゼは大臣!お父さんはアオとお母さんとクロイを守って!あの仮面の人は僕が相手をする。」
「「「「了解。」」」」
それぞれが指定した相手を睨み、戦闘が始まる。
睨まれた兵士と大臣は少し引いた。
あの3人はどうでもいいとして、この人は…。
「お?坊や一人で僕を相手にするの?僕それなりに強いけど、大丈夫?」
「ご心配有難うございます。状況を見た最適化なので、しょうがないです。」
「頭は回る子みたいだね。悪いけどこっちも仕事なんだ……悪く思わないでね!」
馬車から一直線で僕に向かってくる。
流石にバランスと言ってもLv30、いいスピードだ。
―キィン!
「ほう?それが君の獲物かい?見た所遠距離武器に見えるけど。」
「見たまんまの遠距離武器ですよ。受けるのがこいつしかなくて。」
「はは、獲物もそうだけど。僕の一撃をしっかり見て受けるのは驚いたよ。」
「これくらいの速さなら何とかなります。」
「言ってくれる!子供と思って少し抑えていたけど、その必要はなさそうだ!」
―ビュン!チャキ、ビュン!
上段からの攻撃を横に交わし、刀を返しての横薙ぎを屈んで避ける。
「これに反応とか!流石としか言えないな。楽しくなってきた!」
「殺しを楽しまないで下さいよ。」
「はっ!まだまだ余裕がありそうだな。」
―ビュンビュン、ッチ、ビュンビュン。
右、左、フェイントきて、左、右っと。
からりの腕前なんだろう、刀の動きに無駄がまるでない。
逆に綺麗すぎて避けやすいんだけど、こんな人がお金で殺しをやるかなー?
「仮面のお兄さんは、何で殺しで稼ぐの?」
「別に、殺したくて、やってるわけじゃない。稼ぎがいいからな。」
「ふーん。それだけ強いなら冒険者でも稼げそうだけど。」
「前はやってたぞ。だがな、パーティでの分配だのどうので揉めたからやめた。」
「あーそう言うパーティもあるだろうね。」
パーティではよくある話である。
ドロップ品の奪い合い、魔物の素材を売った場合で分配がどうとか。
金銭の分配は平等で、ドロップなんかはダイスやコインで決めたりルールは作るべきだろう。
そこは他人同士なんだから、話し合いはするべきだな。
と言っても、僕らのパーティは奪い合いも無ければ、お金に執着がある人もいない。
無欲すぎてお金が貯まる一方だ。
僕が銃を手にしてから、弾薬でお金を使うくらい。
それでも、狩りの効率もいいからプラスにしかならない。
お金か……これ、もしかしたら?
「ねー、仮面のお兄さんは幾らで雇われてるの?」
「ん?金で、解決か?悪いが依頼は、ギルド経由なんだ。金じゃ、解決は…出来ないぜ!」
「そっか。いい手だと思ったんだけど。ちなみに1日いくら?」
「はは。戦闘中に、話す事じゃ、ねーだろ。銀貨2枚、だ!」
「銀貨2枚か………それって高いの?」
「子供には分からん、だろうよ!」
1日銀貨2枚がどれ経由のものか分からないな。
弾薬20発くらいか、僕らパーティの1日分の宿泊費くらいか?
聞いてみたけど、世の中の相場が分からない。
ウルフを無傷でギルドに納品したら、それくらい貰えた様な…?
この場を何とか乗り切れる方法はないか。
刀を避けながら、あれでもない、これでもないと考える。
どうしたものか…。
馬車に揺られるだけの旅…何か出てもいいんだけど。
「ん?前から馬車が来る。お父さん、少し端に寄って。」
「あぁ。こちらからも見えた。少し大きいな、一応止まるか。」
僕らはアオが馬車を引いているから、そこまで大きい馬車では無い。
向こうから見えた馬車は、馬2頭で馬車も周りからは中が見えない作りなのか、凄くしっかりしたものに見える。
何かの紋章があるけど、あれは……分かんないや。
あまり馬車の使い方に慣れていないだろうし、下手に動かしてぶつけないように馬車を止めていた。
すると横切る前に、馬車が目の前で止まった。
そして、馬車の扉が開き兵士が2人と小綺麗なおじさんが出て来た。
「君達は、この馬車が王家の物であると分かってのこの行為か?」
「へ〜この馬車、王家のなんだ。」
「それでしっかりした作りなんだね。」
なんか棘のある言い方だな。
相手を指摘しないように、僕とシーは聞こえないようにコソコソ話す。
「私達は旅の物。何か粗相がありましたでしょうか?」
「ふん。礼儀も知らぬ田舎者か。道を開けることも知らんのか。」
「端には寄せましたが、これは以上は草原に乗り出してしまいます。
「ほう…我らを動かし、側道を通れと?」
「……?そういうものでは無いのですか?」
子供が大人の話に首を突っ込むと、ややこしくなる事がある。
なので会話は全てお父さんに任せている。
馬車の上から左を見ると車輪がギリギリ草原に触れるか触れないか。
右側を開けて止まっているけど、あの馬車が大きくても真ん中を通ろうとしなければ余裕だろう。
そんな道も狭くないし。
でも向こうの言い分は、草原まで馬車を出してこの人達に道を開けなければならないらしい。
そんな人と会話をしているお父さんだけど、後ろの兵士の人達がニヤニヤして気持ちが悪い。
「大臣様、ここは我々が。邪魔な馬車など退けますので。」
「そうだな。これ以上ワシが話してもしょうがない。好きにして構わん。退けろ。」
「「は!」」
そんな会話の後、兵士達は剣を抜いた。あれは…。
「お父さん!アオを盾で守って!」
―カァン!
「ぬ!貴様。邪魔をするのか?」
「兵士の人、うちの馬を…アオに突然斬りかかるなんて、それ相応の理由があるのかな?」
「ガキが…そんな上から、大人を見るなんぞ教育がなってないな。」
もう一人の兵士が剣を鞘から抜こうとした。
―ヒュン…バキン!
「っく。何をした!」
「何も。見えてないなら、言う必要ないよね。」
「は!生意気なガキだ!」
音に驚き剣が折れてる事に気がつかない兵士。
そして剣を振るおうとしてその違和感に気がつく。
「剣が軽いな…ってなんだこれ?剣が折れている?」
僕は1度目の抜刀で剣に石を当てている。
音に驚きろくに確認もしてないから、なぜそうなったか分からないようだ。
なんとも間抜けな兵士だなぁ。
「くっそ。我々に刃向かうとは、どうなるか分かっているのか!?」
「知らないよ。僕のアオに突然斬りかかる方こそ、どうなるか覚悟はあるの?」
「何を分からない事を!ってなんだこの女?」
アオに斬りかかった男の腕をシーが掴む。
男が分からず、その手を振り解こうとする。
「は?っぐ!……動かねぇ!」
「ソラヤ、この人どうする?」
「折れてる剣で何も出来ないだろうけど、一応下ろしてもらおうか。」
「はーい。」
「は?この…いてててて!!!」
―ミシッ、カラン。
剣を握る腕を掴んだシーはそのまま力を入れる。
気持ち変な音がしたけど、折れてはいないだろう。
剣を握る手が緩み剣が地面に落ちる。
「貴様!優しくしていれば、調子に乗りやがって!」
―パシ。
もう一人の兵士がシーに向かって殴りかかったが、その拳を馬車から出てきたナイトが受け止める。
「な!また女か。我々を舐めるのも…。」
「その女に拳受け止められてるのは兵士のお兄さんだよね?それで…この手どうする?砕いていい?」
拳を受け止めたナイトと、腕を握って動きを止めるシーから許可を求める目が。
女の子が物騒な事を…でもとりあえず砕くのは、止めさせよう。
「砕くのはまだ早いよ。とりあえず、少しお話ししてから。」
「お前ら…何を戸惑っておる。」
「「だ、大臣様!?」」
再び馬車から降りてきた大臣は、2人の兵士を見て顔をしかめる。
地面に落ちた剣を確認した大臣は懐に手を入れ……あ、あれはやばいかも。
「ローゼ。あの大臣の出す物はたき落として。」
「あぁ。」
―シュルゥ、パシ!
「この…っぐ!?」
懐から出した銃が地面に落ちる。
手を弾かれた大臣が、僕らを思い切り睨んでくる。
「それは流石に撃たれると面倒だから、対処させてもらいました。」
「この!度重なる無礼!貴様ら…生きては返さんぞ!」
「うーん。どうしてこうなったかなー?」
長閑な旅路で何か出ればいいなとは思ったけどさ。
流石にこれは面倒だ。
どうしようか…なんとかこの人達が諦めてくれる内容でも無いかな。
「先生!こいつらをなんとかして下さい!」
そう言うと、馬車からもう1人の出てきた。
「ん?仕事?」
黒髪で仮面を付けていて、顔は分からない。
聞こえた声から若い男の人だって事は分かる。
「お母さん、あの仮面の人どう?」
「ん?ん〜…。」
僕はこっそりお母さんの近くに行き、馬車から降りてきた仮面の男を見てもらう。
「Lv30の剣士って見えるね。バランスいいけど何かに特化は無いし、魔法は使わないかな。」
「んーちょっとLv高めか。ありがとう。」
すぐに相手の能力を見てもらったけど、剣を使うしシーやナイトだと怪我しそうだ。
2人の兵士はシーとナイトに任せよう。
大臣は銃がまだあるかもだから、ローゼに見てもらったとして。
クロイは魔導師だから、前に出すのはまずいな。
お父さんはアオとお母さんとクロイを守って貰おう。
瞬時でパーティの役割を考える。
あの仮面の人は僕が相手をするしかないな。
さて、あの人はどう出るか。
「お前らもそんな女に手こずるな!先生全員殺して下さい!!」
「え!いきなり!こんな女子供をですか?」
「そうだ!ワシに無礼を働いたんだ!」
「ん〜理由がちっさいけど。お金を貰ってるだけに邪険に出来ないし…しょうがないか。ごめんな。」
仮面の男が謝りつつ剣を抜いた。
あれは…刀か。剣士って言っても騎士とは違うのか。
おっとそんな事言ってられないな、向こうがやる気ならしょうがない。
「シー、ナイトはその兵士!ローゼは大臣!お父さんはアオとお母さんとクロイを守って!あの仮面の人は僕が相手をする。」
「「「「了解。」」」」
それぞれが指定した相手を睨み、戦闘が始まる。
睨まれた兵士と大臣は少し引いた。
あの3人はどうでもいいとして、この人は…。
「お?坊や一人で僕を相手にするの?僕それなりに強いけど、大丈夫?」
「ご心配有難うございます。状況を見た最適化なので、しょうがないです。」
「頭は回る子みたいだね。悪いけどこっちも仕事なんだ……悪く思わないでね!」
馬車から一直線で僕に向かってくる。
流石にバランスと言ってもLv30、いいスピードだ。
―キィン!
「ほう?それが君の獲物かい?見た所遠距離武器に見えるけど。」
「見たまんまの遠距離武器ですよ。受けるのがこいつしかなくて。」
「はは、獲物もそうだけど。僕の一撃をしっかり見て受けるのは驚いたよ。」
「これくらいの速さなら何とかなります。」
「言ってくれる!子供と思って少し抑えていたけど、その必要はなさそうだ!」
―ビュン!チャキ、ビュン!
上段からの攻撃を横に交わし、刀を返しての横薙ぎを屈んで避ける。
「これに反応とか!流石としか言えないな。楽しくなってきた!」
「殺しを楽しまないで下さいよ。」
「はっ!まだまだ余裕がありそうだな。」
―ビュンビュン、ッチ、ビュンビュン。
右、左、フェイントきて、左、右っと。
からりの腕前なんだろう、刀の動きに無駄がまるでない。
逆に綺麗すぎて避けやすいんだけど、こんな人がお金で殺しをやるかなー?
「仮面のお兄さんは、何で殺しで稼ぐの?」
「別に、殺したくて、やってるわけじゃない。稼ぎがいいからな。」
「ふーん。それだけ強いなら冒険者でも稼げそうだけど。」
「前はやってたぞ。だがな、パーティでの分配だのどうので揉めたからやめた。」
「あーそう言うパーティもあるだろうね。」
パーティではよくある話である。
ドロップ品の奪い合い、魔物の素材を売った場合で分配がどうとか。
金銭の分配は平等で、ドロップなんかはダイスやコインで決めたりルールは作るべきだろう。
そこは他人同士なんだから、話し合いはするべきだな。
と言っても、僕らのパーティは奪い合いも無ければ、お金に執着がある人もいない。
無欲すぎてお金が貯まる一方だ。
僕が銃を手にしてから、弾薬でお金を使うくらい。
それでも、狩りの効率もいいからプラスにしかならない。
お金か……これ、もしかしたら?
「ねー、仮面のお兄さんは幾らで雇われてるの?」
「ん?金で、解決か?悪いが依頼は、ギルド経由なんだ。金じゃ、解決は…出来ないぜ!」
「そっか。いい手だと思ったんだけど。ちなみに1日いくら?」
「はは。戦闘中に、話す事じゃ、ねーだろ。銀貨2枚、だ!」
「銀貨2枚か………それって高いの?」
「子供には分からん、だろうよ!」
1日銀貨2枚がどれ経由のものか分からないな。
弾薬20発くらいか、僕らパーティの1日分の宿泊費くらいか?
聞いてみたけど、世の中の相場が分からない。
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