少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
30話 連携って凄いよね。
村を出てすぐの森に向かう一同。
入り口付近でウルフの群れに会う。
「ほほ。いきなり4匹とは幸先がいい。」
「素材売れるかもだから、火の魔法はダメだよ。」
「分かってますよ。」
「シー、あまり血で汚さないようにお願い。」
「頑張る!」
「そう言って僕も気をつけないと何だけど…。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
―ドン!グシャ…。
―ヒュン…チュン。
『ガァ!?ガババババ…。』
『キャゥゥン!?ガフッ…。』
『キャ……ぱた。』
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
3匹は瞬殺で終わった。
クロイのウルフが、見た目は1番綺麗だな。
濡れてるだけで、外傷は全くない。
シーのはなんて言おうか…地面にウルフが刺さってる。
刺さる時を見てないから何とも言えないが、頭はきっと無事ではないはず。
僕のは頭に石を投げただけだし、貫通しただけで、体の毛皮とかは無事そうだ。
最後の1匹は、お父さんが相手をしてくれていた。
刃物を使わないので、状態は綺麗なものだ。
1番状態の綺麗なクロイに頼んでトドメを刺してもらう。
「ところで、倒したけど。どうやって報告するの?」
「おじさんは剥いで毛皮を納品したり、そのまま持って行く時もあったよ。」
「剥ぐのは面倒だな。そのまま連れて行くか……。シー、これ触って回収ってしてみて。」
「んー?こう?回収!」
―ヒュゥン…。
「あ。無くなった。便利だね〜」
「よし、残り3匹もよろしく。」
アイテムに収納して貰ったウルフは4匹。
重量は1匹28〜30㎏みたいだ。
STRが1番高いシーは、120㎏まで所持重量がある。
しかし、それで重量はいっぱいらしい。
「皆んなで戻ると効率悪いし、僕とシーで戻るから。」
「であれば、わたくしとお父さんとお母さんで、追加分狩りをしましょう。」
「それは助かるな。クロイが1番状態がいいし。」
「それでは、気をつけてな。」
「うん。じゃ、よろしく!行こうシー!」
「は、はい!」
僕とシーは再びギルドに戻った。
「お?もう戻ってきたぞ?忘れもんか?」
「ダハハ。大人しく家に帰ればいい物を。」
「他の仲間はどうした?まさか死んだのか?」
「うるさい大人達だなぁ〜。シー、さっきのここに出して。」
相変わらず馬鹿にしてくる大人達。
相手をしている暇はないから、用件だけ済まして戻るとしよう。
―どさ、どさ、どさ、どさ。
「「「…え?」」」
「重量的な問題あって、運べないから。とりあえず4匹ね。」
「え?あ、はい…って、ええ!?」
「剥ぐのは面倒だから、このままの納品でもいい?」
「は、はい。構いませんが。」
「なら良かった。さぁ、戻るよシー。」
再び静まるロビー。
思い出したかのように、ギルドの受付の人が呼び止める。
「ちょっとこの短時間で?4匹も?」
「そうだけど?あ、状態が悪いかな?」
2匹はずぶ濡れ、1匹は頭潰れて、僕のは貫通した関係上、頭は血まみれ。
状態が悪いっていうなら、討伐方法考えないとだな。
「そんな事は無いです。濡れてはいますが、状態にいいウルフ。牙は回収出来ませんが、体の部分が無傷なウルフ。もう1匹は…体も牙も回収出来そうですし…。」
「問題ないの?それなら良かった。」
「あの!ひとつだけ聞いても?」
「ん?いいけど。」
「どうやってこの状態での討伐を??」
討伐方法?長々と説明する時間も、勿体無いからさらっと答えた。
「2匹は水魔法で。頭無いのは、シーが一撃で潰しちゃって、風穴空いてるのは、僕が石投げて仕留めただけですよ。」
「ソラヤ君。クロイさん達待ってるし、もう行こうよ。」
「そだね。では、後6匹持ってくるので。」
「…はい。お気をつけて…。」
静かなロビーを抜けて、僕らは森に戻る。
しばらく経っても、騒ぎ声が聞こえないのは何かあったのか?
そんなの気にしてる暇もないからと、僕とシーは森に急いで戻った。
「ほほ。2人ともお疲れ様です。納品の方はどうだった?」
「聞いたけど、あれでいいってさ。」
「なら良かった。では、もう一度お願いします。」
まぁこうなるとは思っていた。
だって目の前に、ウルフが4匹倒れてるしね。
シーに回収してもらい、来た道を引き返す。
「追加です。」
―どさ、どさ、どさ、どさ。
「じゃ、後2匹ですね。それでは。」
ロビーに入った時は、さっきと違い静かなもんだった。
何も言葉を交わす事なく、僕達は元の森に戻った。
戻った時には、終わってるかもしれないけど。
「おや。今回は早かったな。」
「追加って置いて来ただけだしね。」
「そうか。追加だけど、さっきからワームしか出なくてな。まだ2匹足りないんだ。」
「全然いいよ。ここは村に近いし、もう少し奥行ってみようか。」
そして、歩き回る事1時間。
「ウルフいないね。」
「そうだね〜始め調子良かっただけに、いないのは不思議だね。」
「ブルームさんに、ソラヤ。前に出すぎるなよ。」
「あ、うん。ごめん、お父さん。」
「分かった〜。」
2回目のウルフ4匹を任せきりだったから、頑張ろうとして、前に出過ぎていたみたいだ。
危険探知と気配があるから、魔物がいれば分かるはずなんだけど。
いないな〜ワームがたまに出るけど、目的の魔物じゃないので燃やして次に。
『ワォォォン……。』
「ん?これウルフかな?」
【気配】と【危険察知】のスキルで方角を確認する。
「あっちの方角だな。行ってみようか。」
森を進み、木の陰から様子を伺う。
そこには1匹のウルフがいた。
「少しデカくない?お母さん、あのウルフ見てもらっていい?」
「うん。ちょっと待ってね。」
―リィィン…。
「ワー・ウルフって名前で、Lv20でレア度Bだって。」
「ウルフなんだけど、ちょっと違うかな?」
「ほほ。レア度高いのなら、出来れば手を出したくないですね。」
「ん!ちょっと遅いかも。」
―ガサッ。
―ビュン!
『ギャン……。』
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
後ろに気配を感じ、即座に石を投げてウルフを倒す。
近くに来るまで分からなかった。
きっと気配を消す何かだろう。
そんな事より…。
『ワオォォォォン!!』
「やっぱり、もうバレてるな。僕が行く。」
「ほほ。行くしかないな。」
「見せ場来た?私も頑張るよ。」
「みんなは、お父さんの後ろに!お父さんは、今日スキル使えないから、気をつけて!」
「了解だ。」
とりあえず、ワー・ウルフの攻撃パターンを見てもらわないと。
守るにしても、極力攻撃を受けて欲しくないし。
『ガァン!』
「いきなり噛み付くのか!てか、早いな。」
『グルゥ…ガァン!ガァン!』
「いや、どんだけ顎に自信あるんだよ。」
一瞬で距離を詰めて、噛みつこうとするワー・ウルフ。
爪の攻撃とか色々あるだろうに。
ひたすら走って噛みつく攻撃。
「そんな大振りで、誰が食らうんだ?でも噛まれたらやばそうだな。」
『ガァン!ガルゥ…。』
「そんな目で見ても噛まれてやんないよ。」
『ガルゥ…ガァン!』
「そんなに噛みたいなら…くれてやる…よ!」
―ビュン、ガキン。
軽く石を投げてみたが、噛み砕かれた。
その牙が自慢なのね。
これはお父さんを、前に出すわけにもいかんな。
「クロイ!水魔法!顔面連打で!」
「ほほ。了解した。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
『ガルゥ!?』
―ザッ、ザッ、ザッ!
「ほほ。避けますか。面白い!まだまだ行くぞ!」
『ガルゥァァ!!』
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
避ける、避ける。
ワー・ウルフの素早さ甘く見ていたか。
だけど、クロイの魔法を避けるので、精一杯か攻撃には転じてこない。
それも、僕にとっては大きな隙なんだけど…
―ヒュン…バキッ!
『ウガァ!?』
「ほほ。脚を止めましたな。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
『ガボッ!?ゲホッ…ウ、ウガァ!?』
魔法に気をとられてるワー・ウルフに、さっきより早い投擲。
牙に当たり、大きい犬歯が折れる。
それに驚いたワー・ウルフに、クロイの水魔法のラッシュが降り注ぐ。
あれは中々に苦しそうだ。
だけど、僕も遠慮はしない。
―ヒュン…バキン!
『ガァ!?ゴフゥ…ガ、ガァ!?』
「2本目ゲット〜。そら、どんどん行くぞ。」
水魔法で怯ませて、投擲による…ただの石投げで牙を折っていく。
「私の出番は……なさそうだね。」
「俺も無いな。一応、周りを警戒だけしておこう。」
「HPもガシガシ減ってくよ……なんか、あのウルフ可愛そう。」
「言うな栄理。ソラヤやクロイだって、きっとそう思っている。」
この時、すでに勝敗は着いていたであろう。
ワー・ウルフはもはや動く事を許されない。
「ほほ。まだまだ行きますぞ。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
「それ、それ、それ!」
―ヒュン、ガシ!ヒュン、ドコ!ヒュン…チュン。
「そうかな〜?ソラヤ君もクロイさんも、楽しそうだよ?」
「「……。」」
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
《ワー・ウルフLv20を倒した。80(400)の経験値を得た。》
―ソラヤはスキル【投擲Lv7】になった。
―クロイは魔法【水魔法Lv4】になった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖ 
「お、投擲のLvが上がった。」
「わたくしも、やっと魔法のLvも1つ上がりました。」
「「「あれだけ撃ち続ければね。」」」
なんとかなったもんだ。
少しランクとLvが高かったから、倒すまでちょっと時間かかったけど。
今回は、僕とクロイの連携がうまくいった感じだった。
後の問題は、このウルフを1匹とカウントされるかだな。
重量的な問題もあるから、さっき倒したウルフと一緒に、シーに回収してもらう。
これ以上持っていけないから、一度村に戻ることにした。
入り口付近でウルフの群れに会う。
「ほほ。いきなり4匹とは幸先がいい。」
「素材売れるかもだから、火の魔法はダメだよ。」
「分かってますよ。」
「シー、あまり血で汚さないようにお願い。」
「頑張る!」
「そう言って僕も気をつけないと何だけど…。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
―ドン!グシャ…。
―ヒュン…チュン。
『ガァ!?ガババババ…。』
『キャゥゥン!?ガフッ…。』
『キャ……ぱた。』
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《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
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3匹は瞬殺で終わった。
クロイのウルフが、見た目は1番綺麗だな。
濡れてるだけで、外傷は全くない。
シーのはなんて言おうか…地面にウルフが刺さってる。
刺さる時を見てないから何とも言えないが、頭はきっと無事ではないはず。
僕のは頭に石を投げただけだし、貫通しただけで、体の毛皮とかは無事そうだ。
最後の1匹は、お父さんが相手をしてくれていた。
刃物を使わないので、状態は綺麗なものだ。
1番状態の綺麗なクロイに頼んでトドメを刺してもらう。
「ところで、倒したけど。どうやって報告するの?」
「おじさんは剥いで毛皮を納品したり、そのまま持って行く時もあったよ。」
「剥ぐのは面倒だな。そのまま連れて行くか……。シー、これ触って回収ってしてみて。」
「んー?こう?回収!」
―ヒュゥン…。
「あ。無くなった。便利だね〜」
「よし、残り3匹もよろしく。」
アイテムに収納して貰ったウルフは4匹。
重量は1匹28〜30㎏みたいだ。
STRが1番高いシーは、120㎏まで所持重量がある。
しかし、それで重量はいっぱいらしい。
「皆んなで戻ると効率悪いし、僕とシーで戻るから。」
「であれば、わたくしとお父さんとお母さんで、追加分狩りをしましょう。」
「それは助かるな。クロイが1番状態がいいし。」
「それでは、気をつけてな。」
「うん。じゃ、よろしく!行こうシー!」
「は、はい!」
僕とシーは再びギルドに戻った。
「お?もう戻ってきたぞ?忘れもんか?」
「ダハハ。大人しく家に帰ればいい物を。」
「他の仲間はどうした?まさか死んだのか?」
「うるさい大人達だなぁ〜。シー、さっきのここに出して。」
相変わらず馬鹿にしてくる大人達。
相手をしている暇はないから、用件だけ済まして戻るとしよう。
―どさ、どさ、どさ、どさ。
「「「…え?」」」
「重量的な問題あって、運べないから。とりあえず4匹ね。」
「え?あ、はい…って、ええ!?」
「剥ぐのは面倒だから、このままの納品でもいい?」
「は、はい。構いませんが。」
「なら良かった。さぁ、戻るよシー。」
再び静まるロビー。
思い出したかのように、ギルドの受付の人が呼び止める。
「ちょっとこの短時間で?4匹も?」
「そうだけど?あ、状態が悪いかな?」
2匹はずぶ濡れ、1匹は頭潰れて、僕のは貫通した関係上、頭は血まみれ。
状態が悪いっていうなら、討伐方法考えないとだな。
「そんな事は無いです。濡れてはいますが、状態にいいウルフ。牙は回収出来ませんが、体の部分が無傷なウルフ。もう1匹は…体も牙も回収出来そうですし…。」
「問題ないの?それなら良かった。」
「あの!ひとつだけ聞いても?」
「ん?いいけど。」
「どうやってこの状態での討伐を??」
討伐方法?長々と説明する時間も、勿体無いからさらっと答えた。
「2匹は水魔法で。頭無いのは、シーが一撃で潰しちゃって、風穴空いてるのは、僕が石投げて仕留めただけですよ。」
「ソラヤ君。クロイさん達待ってるし、もう行こうよ。」
「そだね。では、後6匹持ってくるので。」
「…はい。お気をつけて…。」
静かなロビーを抜けて、僕らは森に戻る。
しばらく経っても、騒ぎ声が聞こえないのは何かあったのか?
そんなの気にしてる暇もないからと、僕とシーは森に急いで戻った。
「ほほ。2人ともお疲れ様です。納品の方はどうだった?」
「聞いたけど、あれでいいってさ。」
「なら良かった。では、もう一度お願いします。」
まぁこうなるとは思っていた。
だって目の前に、ウルフが4匹倒れてるしね。
シーに回収してもらい、来た道を引き返す。
「追加です。」
―どさ、どさ、どさ、どさ。
「じゃ、後2匹ですね。それでは。」
ロビーに入った時は、さっきと違い静かなもんだった。
何も言葉を交わす事なく、僕達は元の森に戻った。
戻った時には、終わってるかもしれないけど。
「おや。今回は早かったな。」
「追加って置いて来ただけだしね。」
「そうか。追加だけど、さっきからワームしか出なくてな。まだ2匹足りないんだ。」
「全然いいよ。ここは村に近いし、もう少し奥行ってみようか。」
そして、歩き回る事1時間。
「ウルフいないね。」
「そうだね〜始め調子良かっただけに、いないのは不思議だね。」
「ブルームさんに、ソラヤ。前に出すぎるなよ。」
「あ、うん。ごめん、お父さん。」
「分かった〜。」
2回目のウルフ4匹を任せきりだったから、頑張ろうとして、前に出過ぎていたみたいだ。
危険探知と気配があるから、魔物がいれば分かるはずなんだけど。
いないな〜ワームがたまに出るけど、目的の魔物じゃないので燃やして次に。
『ワォォォン……。』
「ん?これウルフかな?」
【気配】と【危険察知】のスキルで方角を確認する。
「あっちの方角だな。行ってみようか。」
森を進み、木の陰から様子を伺う。
そこには1匹のウルフがいた。
「少しデカくない?お母さん、あのウルフ見てもらっていい?」
「うん。ちょっと待ってね。」
―リィィン…。
「ワー・ウルフって名前で、Lv20でレア度Bだって。」
「ウルフなんだけど、ちょっと違うかな?」
「ほほ。レア度高いのなら、出来れば手を出したくないですね。」
「ん!ちょっと遅いかも。」
―ガサッ。
―ビュン!
『ギャン……。』
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《ウルフLv12を倒した。12(60)の経験値を得た。》
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後ろに気配を感じ、即座に石を投げてウルフを倒す。
近くに来るまで分からなかった。
きっと気配を消す何かだろう。
そんな事より…。
『ワオォォォォン!!』
「やっぱり、もうバレてるな。僕が行く。」
「ほほ。行くしかないな。」
「見せ場来た?私も頑張るよ。」
「みんなは、お父さんの後ろに!お父さんは、今日スキル使えないから、気をつけて!」
「了解だ。」
とりあえず、ワー・ウルフの攻撃パターンを見てもらわないと。
守るにしても、極力攻撃を受けて欲しくないし。
『ガァン!』
「いきなり噛み付くのか!てか、早いな。」
『グルゥ…ガァン!ガァン!』
「いや、どんだけ顎に自信あるんだよ。」
一瞬で距離を詰めて、噛みつこうとするワー・ウルフ。
爪の攻撃とか色々あるだろうに。
ひたすら走って噛みつく攻撃。
「そんな大振りで、誰が食らうんだ?でも噛まれたらやばそうだな。」
『ガァン!ガルゥ…。』
「そんな目で見ても噛まれてやんないよ。」
『ガルゥ…ガァン!』
「そんなに噛みたいなら…くれてやる…よ!」
―ビュン、ガキン。
軽く石を投げてみたが、噛み砕かれた。
その牙が自慢なのね。
これはお父さんを、前に出すわけにもいかんな。
「クロイ!水魔法!顔面連打で!」
「ほほ。了解した。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
『ガルゥ!?』
―ザッ、ザッ、ザッ!
「ほほ。避けますか。面白い!まだまだ行くぞ!」
『ガルゥァァ!!』
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
避ける、避ける。
ワー・ウルフの素早さ甘く見ていたか。
だけど、クロイの魔法を避けるので、精一杯か攻撃には転じてこない。
それも、僕にとっては大きな隙なんだけど…
―ヒュン…バキッ!
『ウガァ!?』
「ほほ。脚を止めましたな。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
『ガボッ!?ゲホッ…ウ、ウガァ!?』
魔法に気をとられてるワー・ウルフに、さっきより早い投擲。
牙に当たり、大きい犬歯が折れる。
それに驚いたワー・ウルフに、クロイの水魔法のラッシュが降り注ぐ。
あれは中々に苦しそうだ。
だけど、僕も遠慮はしない。
―ヒュン…バキン!
『ガァ!?ゴフゥ…ガ、ガァ!?』
「2本目ゲット〜。そら、どんどん行くぞ。」
水魔法で怯ませて、投擲による…ただの石投げで牙を折っていく。
「私の出番は……なさそうだね。」
「俺も無いな。一応、周りを警戒だけしておこう。」
「HPもガシガシ減ってくよ……なんか、あのウルフ可愛そう。」
「言うな栄理。ソラヤやクロイだって、きっとそう思っている。」
この時、すでに勝敗は着いていたであろう。
ワー・ウルフはもはや動く事を許されない。
「ほほ。まだまだ行きますぞ。」
―ザボ……ザザザザザザザ!!!
「それ、それ、それ!」
―ヒュン、ガシ!ヒュン、ドコ!ヒュン…チュン。
「そうかな〜?ソラヤ君もクロイさんも、楽しそうだよ?」
「「……。」」
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《ワー・ウルフLv20を倒した。80(400)の経験値を得た。》
―ソラヤはスキル【投擲Lv7】になった。
―クロイは魔法【水魔法Lv4】になった。
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「お、投擲のLvが上がった。」
「わたくしも、やっと魔法のLvも1つ上がりました。」
「「「あれだけ撃ち続ければね。」」」
なんとかなったもんだ。
少しランクとLvが高かったから、倒すまでちょっと時間かかったけど。
今回は、僕とクロイの連携がうまくいった感じだった。
後の問題は、このウルフを1匹とカウントされるかだな。
重量的な問題もあるから、さっき倒したウルフと一緒に、シーに回収してもらう。
これ以上持っていけないから、一度村に戻ることにした。
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