無敵のフルフェイス
32話 神風!!
お風呂を用意して貰い、早速男性陣が先に入る。
「あぁ〜しみるわ〜」
「そんな若いのにおっさん発言するなよ。」
「お風呂に入れたんだよ?それくらい良いじゃないか。」
「旅してると風呂付いているところはあんまりないからな。たまの風呂はいいもんだ。」
「ゾンは分かってるね〜」
「いやまぁ有り難いけどな。」
「ほほ。そう言って頂けると。ところで貴方はシノブ様ですか?」
「あーずっと顔隠してるからな。見るのは初めてか。」
そんな僕の素顔が珍しいかね?ジロジロと見られている。
「そんなに見て……まさか!?僕はノーマルだからね!」
「ほほ。何を仰いますか。私には妻がいるのですぞ。」
「メカニーさんか。」
「ええ。厳しい人ではありますが、愛するのは生涯で妻一人です。」
「おーカッコいい。」
「じゃ、なんでシノブ見てたんだ?」
「いえ、私の拳を砕いた方なので。もっとガチガチの筋肉をお持ちなのかと。」
いや、ガチガチの筋肉を持っていても、拳を砕いたりは出来んだろう。
「あれは魔力で身体強化しただけですよ。それに対して、本気で殴るから……。」
「魔力強化にも限度があるでしょう。まるで鉄を殴った感覚でしたぞ。」
「シノブは限度を超えているからな。」
「常人の感覚でいたら身が持たないかもな。」
「2人とも酷くない?」
「それにお若いのにあの強さ。シノブ様はお幾つなんですか?」
「僕は16だよ。」
「なんと!お嬢様と同じでしたか。凄くしっかりされていますな。」
なんか凄い驚かれた。僕は別にしっかりしてないと思うけど。エストレアが落ち着き無いというか……言わないでおこう。
「お嬢様は落ち着きがなく。少しはシノブ様のように落ち着いて欲しいのですが。」
言っちゃうんだそれ。
「あ、お嬢様には内緒でお願いします。」
「あーうん。なんか怒りそうだよね。」
「いやはや。その通りで御座います。」
―ザバァ!
「俺はもう上がるぞ。」
「俺も上がる。たまには良いが、長湯は疲れちまう。」
「私も先に上がります。長湯は血圧が上がりますからな。」
「僕はまだ入ってるよ〜もう少ししたら上がるけど。」
「そうか。のぼせんなよ。」
アマン達が先に上がり、僕1人でお風呂を独占。
「泳いじゃおうかな。」
無駄に広い浴槽で少しだけ泳いでみる。
―バシャバシャ。
「これが広いお風呂の醍醐味だよな。」
浴槽に浮き天井を見る。露天風呂なら星が見れたかな……。
しばらくぼーっと浮いていると声がした。
「あれ?何もないわね。」
「上がったんだよ。危ない危ない。」
「いないなら入っちゃいましょう。」
この声はレブル達か…………。
「うぇ!?僕の服置いてあるから入ってこないよな?」
いや待て、会話で何もないって言ってたな。もしかして、僕の服をアマン達が持って行ったのかもしれない。
「どうする?アイさん……うわ!ヘルメットが無い!これはピンチだ!」
……隠れる所はない。入口は一ヶ所……これは詰んだか?いや、扉を開ける前に声をかけて待って貰えば!
急いで湯船を出て扉の向こう側にいる皆んなに声をかけて……。
―ガラガラ。
「あ。」
「え?シノブさん?」
「あ。師匠!もう上がりますか?」
「え?誰?」
レブルは大きい目が更に大きく見開かれる。そしてセローさん、前を隠しなさい同時な過ぎるでしょう。
「僕だよ。忍です。」
「素顔そんななのね。思ってたより若い……体つきも普通よね。」
そんな、まじまじと見るないで欲しい。
「と、ごめんなさい!居るとは思わなくて!」
「こっちこそ。ゆっくり入りすぎたかな。今出るね。」
レブルは後ろを向いて僕を見ないようにする。だがそれが逆効果。前を隠しているから必然的に後ろがガラ空きだよ!
「師匠せっかくだし、お背中お流ししますよ!」
「セローちゃんは動じないわね。もう少し恥じらうと良いと思うわ。」
「そう言うエストレアも堂々としているよね。」
「私は隠す所は隠していますし。彼女の様な失態はしませんわ。」
「皆んなそんな見ないの!シノブさんが着替えられないでしょう!」
エストレア……レブルに気がついているなら教えてあげて!そして今はすぐにでも着替えに行きたいが、皆んなが入口の前にいて出れない。間を抜けて出るのもあれだしな〜
「そう言えば貴方兜はどうしたの?」
「やっぱり無い?アマンが持っていったのかも。」
「脱衣所には無かったから、上がったものと思ったわ。」
「僕の荷物があれば、皆んなが入って来ることは無かったはずなのに。」
1番右の真ん中に確かに置いていたはずだけど…………おや?ある。
「あれ?さっきまで無かったのに。」
「やや?突然現れた様に見えますね。師匠の魔法ですか?」
「分からないな。とりあえず被って聞いてみよう。」
「その濡れたままの髪で被るの?せめて拭きなさいよ。」
そうだった。ついついいつもの感じで被ろうとしてしまった。今の僕はお風呂上がりでびしょびしょである。
「ブロウ!」
―ビューゥゥン!
「きゃ!」
「おぉ!?」
「あ。」
―パサリ……。
「これで乾いた。」
急いでヘルメットを被る。
「頭隠して尻隠さずってこう言う事をいうのね。」
「師匠!前!きゃー……ちら。」
「シノブさんのシノブさんが!?」
「ごめんみんな。変なところを見せ……。」
おや?皆んな何も隠していない?視線が下に……。
「それ以上こちらを向かないで頂戴。変態さん。」
「変態さんって……。」
「きゃはは〜師匠、エッチです〜」
「き……。」
このパターンは……。
「キャァァァ!!!」
―ビュン!バチン!
ヘルメットが叩かれ、少しだけ頭がグラっとした。避ける選択もあったけど。ここは僕がやってしまった訳だし、何でも受けようと思う。
「わ、私……入ってきますねぇ……。」
「私達も行くわよセローちゃん。」
「了解です!では師匠また次の機会に〜」
そして脱衣所で1人。裸にヘルメットの少年が横たわる。
「おかしい。どうしてこうなった?」
『最後の風魔法は制御なしでしたから。タオルぐらい吹き飛ぶかと。』
「あーそれでか。って事は僕も……ないな。」
変態さんか……言われてもしょうがないな。
「それよりアイさん。脱衣所に置きっぱだったと思うんだけど。セローが突然現れたって。」
『忍様が一定距離離れると、防衛で魔法がかかります。』
「どんな?」
『透明になるという、ごくありふれた魔法です。』
「それで僕がいないと勘違いされたのか。」
『申し訳ありません。忍様にはお話するべきでした。まさかこんな事になるとは……盲点でした。』
「なったものはしょうがない。着替えてさっさと退散しよう。」
後でちゃんと謝らないとなぁ。いいもの見せて……いやいや、素直にごめんなさいだ。顔が少し熱いのは湯あたりでもしたかな。何か飲もう。
「あぁ〜しみるわ〜」
「そんな若いのにおっさん発言するなよ。」
「お風呂に入れたんだよ?それくらい良いじゃないか。」
「旅してると風呂付いているところはあんまりないからな。たまの風呂はいいもんだ。」
「ゾンは分かってるね〜」
「いやまぁ有り難いけどな。」
「ほほ。そう言って頂けると。ところで貴方はシノブ様ですか?」
「あーずっと顔隠してるからな。見るのは初めてか。」
そんな僕の素顔が珍しいかね?ジロジロと見られている。
「そんなに見て……まさか!?僕はノーマルだからね!」
「ほほ。何を仰いますか。私には妻がいるのですぞ。」
「メカニーさんか。」
「ええ。厳しい人ではありますが、愛するのは生涯で妻一人です。」
「おーカッコいい。」
「じゃ、なんでシノブ見てたんだ?」
「いえ、私の拳を砕いた方なので。もっとガチガチの筋肉をお持ちなのかと。」
いや、ガチガチの筋肉を持っていても、拳を砕いたりは出来んだろう。
「あれは魔力で身体強化しただけですよ。それに対して、本気で殴るから……。」
「魔力強化にも限度があるでしょう。まるで鉄を殴った感覚でしたぞ。」
「シノブは限度を超えているからな。」
「常人の感覚でいたら身が持たないかもな。」
「2人とも酷くない?」
「それにお若いのにあの強さ。シノブ様はお幾つなんですか?」
「僕は16だよ。」
「なんと!お嬢様と同じでしたか。凄くしっかりされていますな。」
なんか凄い驚かれた。僕は別にしっかりしてないと思うけど。エストレアが落ち着き無いというか……言わないでおこう。
「お嬢様は落ち着きがなく。少しはシノブ様のように落ち着いて欲しいのですが。」
言っちゃうんだそれ。
「あ、お嬢様には内緒でお願いします。」
「あーうん。なんか怒りそうだよね。」
「いやはや。その通りで御座います。」
―ザバァ!
「俺はもう上がるぞ。」
「俺も上がる。たまには良いが、長湯は疲れちまう。」
「私も先に上がります。長湯は血圧が上がりますからな。」
「僕はまだ入ってるよ〜もう少ししたら上がるけど。」
「そうか。のぼせんなよ。」
アマン達が先に上がり、僕1人でお風呂を独占。
「泳いじゃおうかな。」
無駄に広い浴槽で少しだけ泳いでみる。
―バシャバシャ。
「これが広いお風呂の醍醐味だよな。」
浴槽に浮き天井を見る。露天風呂なら星が見れたかな……。
しばらくぼーっと浮いていると声がした。
「あれ?何もないわね。」
「上がったんだよ。危ない危ない。」
「いないなら入っちゃいましょう。」
この声はレブル達か…………。
「うぇ!?僕の服置いてあるから入ってこないよな?」
いや待て、会話で何もないって言ってたな。もしかして、僕の服をアマン達が持って行ったのかもしれない。
「どうする?アイさん……うわ!ヘルメットが無い!これはピンチだ!」
……隠れる所はない。入口は一ヶ所……これは詰んだか?いや、扉を開ける前に声をかけて待って貰えば!
急いで湯船を出て扉の向こう側にいる皆んなに声をかけて……。
―ガラガラ。
「あ。」
「え?シノブさん?」
「あ。師匠!もう上がりますか?」
「え?誰?」
レブルは大きい目が更に大きく見開かれる。そしてセローさん、前を隠しなさい同時な過ぎるでしょう。
「僕だよ。忍です。」
「素顔そんななのね。思ってたより若い……体つきも普通よね。」
そんな、まじまじと見るないで欲しい。
「と、ごめんなさい!居るとは思わなくて!」
「こっちこそ。ゆっくり入りすぎたかな。今出るね。」
レブルは後ろを向いて僕を見ないようにする。だがそれが逆効果。前を隠しているから必然的に後ろがガラ空きだよ!
「師匠せっかくだし、お背中お流ししますよ!」
「セローちゃんは動じないわね。もう少し恥じらうと良いと思うわ。」
「そう言うエストレアも堂々としているよね。」
「私は隠す所は隠していますし。彼女の様な失態はしませんわ。」
「皆んなそんな見ないの!シノブさんが着替えられないでしょう!」
エストレア……レブルに気がついているなら教えてあげて!そして今はすぐにでも着替えに行きたいが、皆んなが入口の前にいて出れない。間を抜けて出るのもあれだしな〜
「そう言えば貴方兜はどうしたの?」
「やっぱり無い?アマンが持っていったのかも。」
「脱衣所には無かったから、上がったものと思ったわ。」
「僕の荷物があれば、皆んなが入って来ることは無かったはずなのに。」
1番右の真ん中に確かに置いていたはずだけど…………おや?ある。
「あれ?さっきまで無かったのに。」
「やや?突然現れた様に見えますね。師匠の魔法ですか?」
「分からないな。とりあえず被って聞いてみよう。」
「その濡れたままの髪で被るの?せめて拭きなさいよ。」
そうだった。ついついいつもの感じで被ろうとしてしまった。今の僕はお風呂上がりでびしょびしょである。
「ブロウ!」
―ビューゥゥン!
「きゃ!」
「おぉ!?」
「あ。」
―パサリ……。
「これで乾いた。」
急いでヘルメットを被る。
「頭隠して尻隠さずってこう言う事をいうのね。」
「師匠!前!きゃー……ちら。」
「シノブさんのシノブさんが!?」
「ごめんみんな。変なところを見せ……。」
おや?皆んな何も隠していない?視線が下に……。
「それ以上こちらを向かないで頂戴。変態さん。」
「変態さんって……。」
「きゃはは〜師匠、エッチです〜」
「き……。」
このパターンは……。
「キャァァァ!!!」
―ビュン!バチン!
ヘルメットが叩かれ、少しだけ頭がグラっとした。避ける選択もあったけど。ここは僕がやってしまった訳だし、何でも受けようと思う。
「わ、私……入ってきますねぇ……。」
「私達も行くわよセローちゃん。」
「了解です!では師匠また次の機会に〜」
そして脱衣所で1人。裸にヘルメットの少年が横たわる。
「おかしい。どうしてこうなった?」
『最後の風魔法は制御なしでしたから。タオルぐらい吹き飛ぶかと。』
「あーそれでか。って事は僕も……ないな。」
変態さんか……言われてもしょうがないな。
「それよりアイさん。脱衣所に置きっぱだったと思うんだけど。セローが突然現れたって。」
『忍様が一定距離離れると、防衛で魔法がかかります。』
「どんな?」
『透明になるという、ごくありふれた魔法です。』
「それで僕がいないと勘違いされたのか。」
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