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非青春男子と超青春JK

もり フォレスト

第八話 『高校生の遊び方』

 「だから、今から行くの!」
千咲斗は笑顔で言った。その横で、悠介は冗談だろとばかりに千咲斗を見ている。
「先生、俺マガジンズ読みたいんで帰ります!」
「いや何帰ろうとしてるんですか悠介君。帰らせませんよ。」
そう言いながら、千咲斗は帰ろうとする悠介の腕を掴む。更に横から拓人も掴んできた。
「帰らしてくれ〜!」
悠介は必死で逃げようとするも、千咲斗に加えて拓人にも掴まれているため、逃げられなかった。
「まぁまぁ、そんなこと言うなよ。お前も経験しとけって。案外楽しいもんだぞ。」
拓人が笑顔で言う。
「そうだよ悠介君。やってみないと案外わからないものだよ。」
「うぅ、ジャンクが……」
「後で買いに行くからさ。早く行こうよ。」
二人に捕まっている以上、悠介はついていくしかなかった。それを悟った悠介は、同行することを決めた。
 時刻は四時半を回った頃だった。三人は有千町に向かって歩いていた。有千町は柳川県有数の都会で、何から何まで揃っている。
「それで、有千町に行くのは良いが、何しに行くんだ?」
気になった悠介が聞いた。
「そんなのタピオカ飲んだり、写真撮ったり、色々するに決まってるじゃん。」
千咲斗が元気に答える。すると、悠介がものすごく嫌そうな顔をした。
「あっ、さてはタピオカとか嫌だ〜とか言いたいんでしょ?ダメだよ〜、食わず嫌いは。」
「いやちゃんと飲んだことあるわ。真美姉が買ってきたのを飲んだんだよ。悪いが俺は飲みたくない。」
そう言うと、悠介はそっぽを向いた。
「じゃあ写真撮ろうよ、写真。」
千咲斗は話題を変えた。
「写真苦手なんだよなぁ。笑うとよく、気持ち悪いって言われたから。」
「あっ、それ分かるわ〜。お前の笑顔なんか変なんだよな。」
拓人が笑いながら言った。
「失礼だな!友達なんだからそこまで言うことないだろ。」
「友達だから言えるんだよ。」
拓人が言う。
「じゃあ、悠介君は何がしたいの?」
千咲斗が不満そうな顔で聞く。
「まず、漫画喫茶に行って、本屋で漫画買って、それから……」
「さぁ、まずはタピオカ屋に行こう〜!」
悠介にプランを聞いたことを、少し後悔する千咲斗だった。

 遂に、柳川有数の都会『有千町』に着いた。金曜日なだけあってか、人はあまり多くなかった。
「久々だなぁ。有千町。」
拓人は楽しみと言わんばかりに腕を伸ばした。
「お前、来たことあるのか?」
「あたぼうよ!お前とは違って外で遊びたい派だからな。」
そう言うと、拓人は悠介のほっぺを引っ張った。
「痛え痛え!分かったからさっさと行こう!ほら千咲斗、行くぞ!」
拓人の手を払って、悠介は歩き始めた。少しすると、タピオカ屋に着いた。平日でも、結構並んでいるものだ。悠介はその列を見るや否や、即座に帰ろうとした。
「何してるの?早く並ぼうよ。」
「こんなに並んでるんだぞ。俺には耐えかねん。」
「こんなにって、たった二十人程度じゃん。」
そう、悠介は祖父譲りのせっかちだった。人が並んでいるのを見るだけで、イライラするという。
「まぁ、良いじゃねえか悠介。ほら、一緒に並ぼうぜ。」
拓人がグイグイと悠介の腕を引っ張る。
「じゃあ、私待ってるからタピオカ買ってきて〜。」
そう言うと、千咲斗はベンチに腰掛けた。
「おい!先生同行しないのかよ!」
悠介がツッコむ。結局、悠介と拓人で買いに行くことになった。一人で待っている千咲斗。ついて行けば良かったかなと一人で考えていた、その時、
「ねぇねぇ彼女〜。もしかして一人〜?」
いきなり二十歳くらいの男が二人ほど寄ってきた。こんな決まり文句でナンパしてくる男もまだいるものなんだな。
「いえ、友達待ってるだけなので。」
「友達なんかよりもさぁ、俺らと良いことしよ〜……ぜ!」
いきなり千咲斗の腕を掴んできた。
「嫌です!離してください!」
「良いじゃねぇかぁ。一緒に遊ぼうぜ!」
抵抗する千咲斗を、男達はグイグイ引っ張っていく。しかし、周りの大人は助けもしない。
(誰か、助けて!!!)
そう思った瞬間、誰かが男の腕を引き剥がした。
「俺の彼女に何してんだよ!」
悠介だった。
「ああん、なんだお前?彼女ぉ?ふざけんな。こいつは俺たちと遊ぶんだよ!」
「嫌がってるのが見て分からねえのか!?これだから最近のやつは。」
悠介は呆れ顔だった。
「てめえ、ふざけるのもいい加減にしやがれ!」
男のパンチが飛んできた。

「悠介君、危ない!」

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