葛木裕美の天国と地獄の旅行話

鉄道1014

第4話「帰京」

 8月11日


 予定通り、朝早くに起きて朝食を取り、そのまま彼氏にSNSで連絡して、駅に向かうため、バスに乗った。朝1番のバスのせいか客は全然いなかった。約40分で駅に到着。ここまでは予定通りでほっとした。バスが遅れたら、すべて遅れてしまうから。よく駅に向かうバスは、朝1番のバスでもよく遅れるので、心配ではあった。


 駅に着いたら、早速切符を改札に入れて、ホームにて列車を待つ。列車自体は、東京方面ではあるが、今回は乗り換えが多い。あくまでわざとそうした。その方が、2時間ぐらい早いということが病院の人に教えてもらった。乗り換えの少ない新幹線より、乗り換えしてでも、リニアに乗った方が早いというのに、教えてもらった。


 5分ぐらいして、列車が来て複数回乗り換えをした。そして、リニアの駅に到着。ここまでで朝の11時になってしまっている。早朝5時に家を出たのに、リニアの駅に到着するだけで、ここまでかかった。後はリニアに乗ればすぐ東京についてしまう。1時間もかからないらしい。だが、車内販売がない為、ここで昼食。近くの店はすでにリサーチ済み。駅前にある、有名な釜めし屋に入った。ここの釜めしは、なんでも鉄道ファンでも有名なほど味は保証済みらしい…(病院の鉄道好きの看護士に聞いた。少し聞いている間、ドン引きはしたけど…)


 店の女将さんが来て、メニューを置いていった。メニューの中身は、ここの付近で取れた山菜釜めしや、通常の野菜が入っている釜めしなど、山の幸のメニューが多かった。私は、山菜釜めしを頼んだ。30分ぐらいかかると言われたが、これもリサーチ済み。別に構わないと思った。なぜならば、次のリニアの東京方面は、1時間半後であるからだ。ここは通過が多い駅らしい…。


 待ちの間は彼氏にSNSにて連絡。問題なくリニアの駅に来ていると報告。彼氏曰く、「早く来い。」という言葉が、スタンプとメッセージにて何個も送られてきた。どうやら暇らしい。


そうして彼氏と連絡取っている間に、あっという間に釜めしが運ばれてきた。だが、話に聞いていた内容よりメニューが豪華であった。サービスかな?と思いながらおかみさんたちに感謝をしながら、山菜釜めしを食べた。噂通りものすごくおいしかった。今まで食べたものより次元が違った。さすが、テレビでも言っていたが、鉄道ファンは味にうるさいというが、その通りらしいと実感した。進めるだけあると思った。


 あっという間に間食して、少しのんびりしたらお会計した。しかし、メニューで見た金額よりかなり安かった。女将さんが「サービスだよ~!」と言っていたがなんか申し訳なかった。


 そして、リニアの駅のホームでリニアを待つ。すぐにリニアが来て乗車。そして、本当に1時間もかからずに、首都圏内の駅に到着。彼氏に連絡して、「待ち合わせの場所に来て」と伝えた。そうしたら、「了解!」と返事が返ってきた。私はそのまま、乗り換えして待ち合わせの駅に向かった。待ち合わせ場所に到着したら、彼氏から連絡があった。何でも、列車が動いていないらしい。だから今日の予定を変更して、俺の家に今からバスで来てと言われた。今日は、デートしたあと少し豪華なディナーとなっていたが、まあ、「デートは今度で、豪華なディナーは私のいる間に埋め合わせしてね」っと、打ってバスを探して、彼氏の家に向かった。


 彼氏の家に着いて、チャイムを鳴らすと、「お帰りなさい。いらっしゃい。」っと言って迎えてくれた。



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