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幼馴染み百合カップルの異世界転生〜異世界転生で百合カップルから男女カップルへ〜

りゅう

大切な人が行方不明!?





 「ちなちゃん、買い出し行ってきたよ……あれ、ちなちゃん?」
 宿で夕食を済ませてから数時間後、少し小腹が空いたので、町で軽く食べれそうなものを買いに行っていた千尋が宿の部屋に戻ると千奈美はいなかった。出かけたのかな…と疑問に思いながら千奈美の帰りを待つがしばらくしても千奈美は帰ってこなかった。おかしい。と思った千尋はサーチの魔法を発動させる。サーチは本来であれば、千奈美個人の居場所を特定できない。だが、千尋はサーチに加えて、気配感知の魔法も発動させて千奈美の居場所をピンポイントで探そうとするが、サーチの効果範囲が狭すぎた。だが、魔法重複詠唱のスキルで、サーチを重複して使い、サーチの効果範囲を強引に広めた。
 「いた!」
 千奈美の気配を感知した千尋は宿にあった町の地図で場所を確認する。そこはこの町で一番の高級宿だった。
 「あのクソ王子…」
 千奈美の居場所を把握した千尋は、千奈美が居なくなった原因が誰かを容易に想像ができた。だが、納得できない点がある。まず、千奈美が拐われることがあるのだろうか…という点だ。千奈美のレベルよりも高い人間はあの凱旋の列にはいなかったはずだ。それに、拐われたとしたら少なからず騒ぎが起こるはずだが、騒ぎが起こった雰囲気もない。
 「とりあえず現場近くに行ってみるか……」
 千尋はゲートの魔法で町の中央付近の行ったことがある場所に移動しようと考えて、宿の外に出る。
 「………囲まれてるか」
 千奈美が居なくなったことから警戒心を強めて気配感知の魔法を展開させていた千尋は宿の外に出てすぐに宿が囲まれていることに気付いた。
 「グラビティ」
 千尋は魔法を発動させて重量を操る。すると千尋に気配感知された者は全員地面に這いつくばり起き上がることを許されなくなった。
 「さて、あなたたちの目的を教えてもらいましょうか…」
 気配感知で測った中で一番レベルの高かった者の元に行き、千尋は襲撃の目的を尋ねるが、当然、口を割ろうとしなかったので千尋はマインドの魔法を使い、襲撃者たちを操る。
 「あなたたちの目的を答えなさい」
 「あなたを捉えることです」
 「第二王子の命令よね?」
 「はい」
 「なるほどね…あ、そういえば千奈美はどうして第二王子の元にいるの?あんたたちじゃ千奈美を捉えるなんて不可能でしょ」
 「千奈美様は第二王子直属の精鋭護身部隊の1人であられるジャック様が捕らえました。ジャック様のアサシンの職業専用武技の中に状態異常無効貫通という武技がありまして、その武技の効果で千奈美様は状態異常に遭い、眠らされた。というわけです」
 「なるほどね…アサシンか…暗殺者ってことよね…なるほど、それなら職業専用武技に状態異常無効貫通なんて物があっても納得だわ。でも、千奈美のレベル相手に睡眠効果をかけれるってことはかなり高レベルよね…」
 「いえ、それはジャック様のマジックアイテムの効果でしょう。詳しくは知りませんが、レベル差に関係なく状態異常を付与できるマジックアイテムだと聞いたことがあります」
 「なるほどね。ジャックって奴以外の精鋭護身部隊の編成を教えなさい」
 千尋が聞き出すことができた情報では精鋭護身部隊は5人、アサシンのジャックと盗賊のエギル、双剣士のクロード、マジックキャスターのスノウ、そして、精鋭護身部隊最強と呼ばれるバーサーカーのドローグ、詳しいことはよくわからないみたいなので情報はこれだけしか得られない。
 「とりあえずちなちゃんを取り返さないとね…」
 千尋はそう呟いて作戦を練る。千奈美を拉致されて許せるわけがない。相手の力が未知なのは怖いがやるしかない。


 「ここ…は………」
 「ふっ…やっと目覚めたか」
 千奈美が目を覚ますと、耳障りの悪い声が聞こえてきた。両手両足を鎖付きの枷で拘束されているのを確認して目線を少し上げると豪華な椅子にクソ豚のような男が座っていた。その後ろに5人の人間が控えている。一眼見て千奈美はその者たちが強者であることを悟った。自分と比べて強者かはわからないが、この世界に来て千奈美が出会った人間の中で最も強い気配を5人は放っていた。
 千奈美は少しだけ悩んでいた。はっきり言って鎖と枷を破壊することは容易だ。だが、そうした場合、後ろの5人を相手にして勝てるのか…そして、ここで鎖と枷を破壊したら明らかに王族への反逆と認定されるだろう。そうなれば千尋にも迷惑をかけてしまう。
 「どうしたものか…」
 「どうしたものか…か、笑わせてくれる。貴様は私の婦人になるのを断ったのだ。ならば、貴様は私の奴隷にしてやる」
 第二王子の言葉を聞いてバカか…と思っていたら千奈美は首輪をつけられた。
 「おい、私に歯向かったことを謝れ」
 謝るわけないだろう。と千奈美は思った。
 「ご主人様に歯向かってしまい申し訳ありませんでした」
 千奈美の意思に反して、千奈美は第二王子の命令に従ってしまっていた。
 「それでよい。今、お前に付けた首輪はマジックアイテムだ。奴属化の首輪と言ってな、首輪をつけられた者は首輪をつけた者の命令に絶対服従するというマジックアイテムだ。これでお前は私に絶対服従の奴隷というわけだ」
 「っ…ゲスが……」
 「そんなこと言っていいのか?生意気な奴隷にはきつ〜い調教をしてやるからな。とりあえず、今、私の部下がお前の大切な人を捕らえに向かっている。そうだな…せっかくだし、お前の大切な人の前でゆっくりお前を調教してやるとしよう。それまで何も抵抗せずに大人しくしていろ」
 「かしこまりました。ご主人様」
 命令されたら反射的に口が開いてしまった。そして逃げようとしても体を動かすことができない。
 千奈美はしばらく悔しい思いをしながらじっとその場で拘束されていることしかできなかった。しばらくすると部屋の扉が開き兵士が部屋に入って来た。
 「報告いたします。ご命令通り、町の宿に宿泊中の男を捕らえてまいりました。如何いたしますか?」 
 「うむ。よくやった。後で褒美をくれてやろう。とりあえず、捕らえてきた男をここに連れて参れ」
 「かしこまりました」
 兵士は返事をして部屋から出て行った。兵士が部屋から出て行ってすぐに第二王子はニタリを笑い千奈美のすぐ横にやってきた。そして千奈美の身体をゆっくりと触る。
 「さてさて、どう調教してやろうかな…男の前で犯して壊れるまでたっぷり遊んでやるだけじゃつまらないしなぁ…」
 気持ち悪いと思いながら千奈美は聞いていると、再び部屋の扉が開き先程の兵士が部屋に入ってきた。兵士に続いて、鎖で身体を縛られている千尋も部屋に入って来たのだった。






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