好きだと素直に言えたなら、

あん

episode9

「ただいま〜」
「おかえり〜」

リビングにはゲームをしている潤がいた。

私たちは両親を幼い頃に亡くした。
それからはずっと親族の家に預けられてたけど高校を卒業すると同時にマンションを借りて今では2人で住んでいる。

「ご飯先食べちゃった」
「私食べてきたから大丈夫」
「誰と?」
「だいちゃん。レッスンの近くのところで偶然会って」

私がそう言うと潤はスマホをいじる手を止めて、体ごとこちらに向けた。

「本当仲良いよね」

元はと言えば潤がめちゃくちゃ仲良かったんだけどいつの間にか私の方がだいちゃんと仲良くなってたんだよね。

「今度2人で遊園地行こうってなった」
「え、なんで?どうして?」

興味津々な潤は好奇心旺盛な子供みたいな目をしている。

「留学すること言ったの。そしたらデートしようって言われて遊園地行こうってさ」
「いいなぁ、俺も行きたい!」
「だよね!やっぱりだいちゃんに潤も一緒にって言おう」
「いやいや、デートなんでしょ?思いっきり邪魔じゃん、俺」
「みんなで行った方が楽しいのに」
「2人で行くってなってるんだから、俺は行きません」

潤はなぜかニヤニヤしながらそう言う。
なんか楽しそうだな、こいつ。

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