好きだと素直に言えたなら、

あん

episode8

「美怜?」

ダンスのレッスンが終わり、近くのコンビニでお弁当を選んでいると聞き慣れた声がした。

「あ、だいちゃん」

声のした方を振り向けば、私の一番仲のいいだいちゃんこと大輝がいた。

「レッスン終わり?」
「そうなの。お腹すいちゃってさ」
「じゃあ、飯食いに行くか!」

だいちゃんは一応3歳上だけど、親友のように仲がいい。

「美怜、また綺麗になった?」
「また調子のいいこと言っちゃって〜」

だいちゃんはいつもこんな調子のいいことばっかり言ってくる。

「ほんとに思ってるんだけど?」
「そうですか?ありがとうございまーす」
「なんだその態度。奢ってやらないぞ」
「そんなこと言っても奢ってくれるくせに」
「当たり前だろ」
 
なんてふざけながら行きつけのお店に入った。

「だいちゃん、私ね。ニューヨーク行くことになった」
「え?」

オーダーをしたあとメニューをまだ見ているだいちゃんにそう告げた。

「え、いつから?いつまで?どのくらい?ずっと?」

驚きすぎて目が飛び出そうなくらいまん丸になってる。

「1月の半ばに行く。いつまでかはまだ決まってないけど」
「まじで?あ、とりあえずおめでとう」

何故か手を差し出してきただいちゃん。
とりあえず握手しといてみた。

「なんだ、ずっと一緒に居られると思ってたのに」
「でも一生帰ってこないわけじゃないからね」
「じゃあ今度デートしよう」
「デート?」
「そう、デート」

だいちゃんとは食事は割と頻繁に行ってはいたけど、デートは行ったことない。

「美怜、絶叫系好きでしょ?遊園地行こうよ」
「あ、じゃあ潤とかも誘って、」
「ううん、2人で」

ニコニコの笑顔でだいちゃんはそう言う。
この笑顔に私は弱い。

「行ってくれる?」
「うん、いいよ」
「よっしゃ!楽しみだね」

まあ、いっか。楽しそうだし。

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