好きだと素直に言えたなら、

あん

episode2

「おつかれー」

よっしーさんの声が聞こえる。

「じゃあ、早速始めるか」

二人でゲーム実況をやりだした。
よっしーさんはゲームとか最近の流行に疎くてそれが逆に新鮮で面白いと評判らしい。
しばらく部屋に隠れていると、渉くんからLINEが来た。

「そろそろ、合鍵で入ったフリしてリビング来て」

そう言われ、今いる部屋から出て玄関のドアをわざと音を立てて、今入ってきたフリをする。

「ん?なんか音したぞ」

よっしーさんはゲームをする手を止める。

「待って、誰か入ってきてない?」

よっしーさんがそう言って玄関の方を見つめる。

「渉くーん」

私は何事も無かったかのようにリビングに入った。
すると仁王立ちするよっしーさんと目が合った。

「あれ、美怜ちゃん。なんでいるの?」
「あ、えっと」

戸惑っているフリをしながら渉くんを見る。

「あれ、今日撮影こっちでするって言ってなかったけ?」

混乱しているよっしーさんをチラチラ見ながら二人で打ち合わせをしていた通り演技をする。

「ちょっと待って、なになに」
「ごめん。帰りますね」

私が帰るフリをしようとすると、すかさずよっしーさんが止めてくる。

「待って、説明して」

笑いながらよっしーさんはそう言う。

「いや、あの。言ってなかったんだけど俺ら同棲してるの」
「は?!」

よっしーさんのものすごく大きな声が部屋中に響き渡る。

「え、まじで?おめでとう!」

ドッキリだとは思っていないみたいで素直に祝福してくれるよっしーさん。

でもネタばらしはまだしない。

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