ワガママな後輩彼女にフラれたら、優しい先輩彼女とお付き合いすることになりました。
20 読書中なのに、彼女の胸にばかり気を取られる
私服姿の僕は、待ち合わせ場所の公園でソワソワしていた。
「史くーん」
澄んだその声が響くと、僕はにこやかにベンチから立ち上がる。
「里音さん」
笑顔で手を振りながら小走りで来る彼女を見て、僕は胸がドキリとしてしまう。
「ごめんね、待った?」
「大丈夫ですよ」
「良かった」
「あの……今日もまた、可愛いですね」
僕は里音さんの私服姿を見て言う。
全体的に清楚で落ち着いた、里音さんらしい雰囲気だ。
「あ、ありがとう……照れちゃうね」
里音さんは言う。
年上なのに、こんな可愛い一面も合わせ持っている彼女が……素敵すぎる。
「今日は、図書館に行くんだよね?」
「はい。あ、もしかして、他の所が良かったですか?」
「ううん、良いの。私、本が好きだし。それに……史くんと、二人でゆっくりとした時間を過ごしたいから」
「里音さん……」
僕らはその場で見つめ合う。
視線は自然と、お互いの唇に向っていた。
「ママー、こっち、こっち~!」
「こら、待ちなさい!」
そんな親子連れの声が響いて、僕らはハッとする。
「い、行きましょうか」
「う、うん」
僕と里音さんは軽く動揺しながら、歩き出した。
◇
休日の図書館は、少し人が多いかなと心配したけど。
すっきりとがらんどうだった。
僕と里音さんは本を選ぶと、席に向かう。
「ふぅ」
僕は何気なく座った。
すると、
「と、となりに座っちゃおうかな」
里音さんはそう言って、僕のとなりに腰を下ろす。
「えっ」
「あ、ご、ごめん。嫌だった?」
「そ、そんなことないです……ただ、ドキドキしちゃうから」
「ふ、史くん……私の方が、胸がドキドキするよ」
「む、胸……」
僕はつい、里音さんの胸に目が行ってしまう。
清楚な衣装で少し目立ちにくいけど。
それでも、やはり豊かなバスト具合がうかがえる。
「史くん、どうしたの?」
里音さんが可愛らしく小首をかしげて言う。
「な、何でもないです。じゃあ、読みますか」
「うん」
そして、僕と里音さんは、それぞれが選んだ本を読み始める。
ていうか、今さらだけど、このデートって萌香の教えに反しているかも。
映画館デートと同じくらい、喋らないし。
でも……
僕はチラッ、と隣の里音さんを見る。
中学時代から、里音さんはよく本を読んでいた。
その姿が、清楚で可憐で知的で……とにかく、魅力的だった。
今もまた、魅力的で……
「……っ」
僕はつい、声を出しそうになってしまう。
なぜなら、里音さんの巨乳が……テーブルに載っている。
いや、胸の大きい女子はそうすると楽だって聞いたことあるけど……まさか、里音さんが。
こ、こんな光景を見るなんて、思わなかったから……僕は激しく動揺してしまう。
――推定Fカップだってよ!
そういえば、僕は彼氏なのに、里音さんのサイズを知らない。
本当に、Fカップなのかな?
って、ダメだ、そんなの。
いくら自分の彼女だからって、そんなことを聞くのは失礼だ。
すると、里音さんがこちらに振り向いて、僕はドキリとする。
「どうしたの?」
微笑みながら、小声で囁く。
僕は何だか、しっとり甘い声に、一瞬で脳みそが酔ってしまった。
「……里音さんって、胸は何カップですか?」
気付けば、ぽろっと声が漏れていた。
直後、僕は両手で必死に口を押さえた。
つい、叫んでしまわないように。
目の前の里音さんは最初、きょとんとしていた。
でも、みるみる内に、その顔が真っ赤に染まって行く。
「ご、ごめんなさい……そんなこと、言うつもりじゃ……」
僕は慌てて弁明しようとするけど、里音さんは本を置いて、顔をうつむけてしまう。
こ、これは、やってしまったか……?
半ば僕が放心状態に陥っていると、ふっと里音さんが僕の方に体を寄せた。
僕に顔を近づける。
「……何でそんなこと聞くの?」
「えっ、いや……みんなが、里音さんは推定Fカップだって言うから。里音さんは、僕の彼女なのに……何か悔しくて……」
ああ、情けない。
こんな心情を吐露するなんて。
「……史くん、嫉妬してくれている?」
「そ、そうです」
「ふふふ、可愛いのね」
里音さんは柔らかく微笑む。
「……Fじゃないよ」
里音さんは言う。
「Hなの」
「え、エッチ? 僕がですか?」
「違うよ。私の胸の大きさ」
里音さんは囁くようにそう言って、少し僕から顔を離す。
照れたように頬を赤くそめながらも、真っ直ぐに僕を見つめていた。
僕はそんな里音さんと呆然と見つめながら、指折りで数える。
「……そ、そんなに……ですか?」
「う、うん。学校では、なるべく目立たないようにしているから」
「いや、それでも、十分バレていますよ?」
「やだ、恥ずかしい……」
里音さんはきれいな黒髪を耳にかける。
「でも、本当のことは……史くんしか知らないよ?」
僕は過去最大級にドキリとした。
「……そ、それは、里音さんの、む、胸が……Hカップってことですか?」
「は、恥ずかしいから、言わないで……」
里音さんは言う。
「……あ、あの、里音さん」
「なに?」
「ちょ、ちょっとだけ……指先で触っても良いですか?」
僕はダメ元でそう言った。
ていうか、本当に何を言っているんだろう?
「……良いよ」
「ですよね、そんなのダメ……って、えっ?」
僕はつい声が大きくなってしまう。
慌てて口を押さえた。
「ほ、本当に、少しだけだよ?」
里音さんは言う。
「わ、分かりました」
僕は人差し指を構える。
「じゃ、じゃあ、行きます」
「う、うん」
僕はお行儀よく座る里音さんの豊かな胸に、そっと指先を近づける。
心臓のバクバクが過去最高潮だ。
そして、ついに――
ちょん、と指先で触れた。
「……んっ」
里音さんが小さく身じろぎをする。
僕はもう二、三回つつきたいと思うけど。
さすがに自重しておいた。
非情に名残惜しく思いながら、指を離す。
「……ど、どうだった?」
「いや、その……最高ですね」
「史くんの……エッチ」
「うっ」
まさか、里音さんにそんなことを言われるなんて思っていなかったから、軽くショックだ。
「ご、ごめんなさい……」
「……ねえ、史くん」
「はい?」
「私ね、史くんなら……嫌じゃないよ?」
「えっ?」
「だから、ね……そういうこと、史くんと少しずつ、勉強して行っても良いよ?」
「さ、里音さん?」
「私、お付き合いするのは史くんが初めてだから、何もかも経験が無いけど……大好きな史くんのためなら……がんばるよ?」
そのあまりの尊さに、僕は頭がクラッとした。
「……こちらからも、ぜひともお願いしたいです。もちろん、里音さんの受験勉強を邪魔しない範囲で」
「ありがとう、史くん」
ニコリと微笑む里音さんが可愛すぎて、僕はもう読書どころじゃなかった。
「史くーん」
澄んだその声が響くと、僕はにこやかにベンチから立ち上がる。
「里音さん」
笑顔で手を振りながら小走りで来る彼女を見て、僕は胸がドキリとしてしまう。
「ごめんね、待った?」
「大丈夫ですよ」
「良かった」
「あの……今日もまた、可愛いですね」
僕は里音さんの私服姿を見て言う。
全体的に清楚で落ち着いた、里音さんらしい雰囲気だ。
「あ、ありがとう……照れちゃうね」
里音さんは言う。
年上なのに、こんな可愛い一面も合わせ持っている彼女が……素敵すぎる。
「今日は、図書館に行くんだよね?」
「はい。あ、もしかして、他の所が良かったですか?」
「ううん、良いの。私、本が好きだし。それに……史くんと、二人でゆっくりとした時間を過ごしたいから」
「里音さん……」
僕らはその場で見つめ合う。
視線は自然と、お互いの唇に向っていた。
「ママー、こっち、こっち~!」
「こら、待ちなさい!」
そんな親子連れの声が響いて、僕らはハッとする。
「い、行きましょうか」
「う、うん」
僕と里音さんは軽く動揺しながら、歩き出した。
◇
休日の図書館は、少し人が多いかなと心配したけど。
すっきりとがらんどうだった。
僕と里音さんは本を選ぶと、席に向かう。
「ふぅ」
僕は何気なく座った。
すると、
「と、となりに座っちゃおうかな」
里音さんはそう言って、僕のとなりに腰を下ろす。
「えっ」
「あ、ご、ごめん。嫌だった?」
「そ、そんなことないです……ただ、ドキドキしちゃうから」
「ふ、史くん……私の方が、胸がドキドキするよ」
「む、胸……」
僕はつい、里音さんの胸に目が行ってしまう。
清楚な衣装で少し目立ちにくいけど。
それでも、やはり豊かなバスト具合がうかがえる。
「史くん、どうしたの?」
里音さんが可愛らしく小首をかしげて言う。
「な、何でもないです。じゃあ、読みますか」
「うん」
そして、僕と里音さんは、それぞれが選んだ本を読み始める。
ていうか、今さらだけど、このデートって萌香の教えに反しているかも。
映画館デートと同じくらい、喋らないし。
でも……
僕はチラッ、と隣の里音さんを見る。
中学時代から、里音さんはよく本を読んでいた。
その姿が、清楚で可憐で知的で……とにかく、魅力的だった。
今もまた、魅力的で……
「……っ」
僕はつい、声を出しそうになってしまう。
なぜなら、里音さんの巨乳が……テーブルに載っている。
いや、胸の大きい女子はそうすると楽だって聞いたことあるけど……まさか、里音さんが。
こ、こんな光景を見るなんて、思わなかったから……僕は激しく動揺してしまう。
――推定Fカップだってよ!
そういえば、僕は彼氏なのに、里音さんのサイズを知らない。
本当に、Fカップなのかな?
って、ダメだ、そんなの。
いくら自分の彼女だからって、そんなことを聞くのは失礼だ。
すると、里音さんがこちらに振り向いて、僕はドキリとする。
「どうしたの?」
微笑みながら、小声で囁く。
僕は何だか、しっとり甘い声に、一瞬で脳みそが酔ってしまった。
「……里音さんって、胸は何カップですか?」
気付けば、ぽろっと声が漏れていた。
直後、僕は両手で必死に口を押さえた。
つい、叫んでしまわないように。
目の前の里音さんは最初、きょとんとしていた。
でも、みるみる内に、その顔が真っ赤に染まって行く。
「ご、ごめんなさい……そんなこと、言うつもりじゃ……」
僕は慌てて弁明しようとするけど、里音さんは本を置いて、顔をうつむけてしまう。
こ、これは、やってしまったか……?
半ば僕が放心状態に陥っていると、ふっと里音さんが僕の方に体を寄せた。
僕に顔を近づける。
「……何でそんなこと聞くの?」
「えっ、いや……みんなが、里音さんは推定Fカップだって言うから。里音さんは、僕の彼女なのに……何か悔しくて……」
ああ、情けない。
こんな心情を吐露するなんて。
「……史くん、嫉妬してくれている?」
「そ、そうです」
「ふふふ、可愛いのね」
里音さんは柔らかく微笑む。
「……Fじゃないよ」
里音さんは言う。
「Hなの」
「え、エッチ? 僕がですか?」
「違うよ。私の胸の大きさ」
里音さんは囁くようにそう言って、少し僕から顔を離す。
照れたように頬を赤くそめながらも、真っ直ぐに僕を見つめていた。
僕はそんな里音さんと呆然と見つめながら、指折りで数える。
「……そ、そんなに……ですか?」
「う、うん。学校では、なるべく目立たないようにしているから」
「いや、それでも、十分バレていますよ?」
「やだ、恥ずかしい……」
里音さんはきれいな黒髪を耳にかける。
「でも、本当のことは……史くんしか知らないよ?」
僕は過去最大級にドキリとした。
「……そ、それは、里音さんの、む、胸が……Hカップってことですか?」
「は、恥ずかしいから、言わないで……」
里音さんは言う。
「……あ、あの、里音さん」
「なに?」
「ちょ、ちょっとだけ……指先で触っても良いですか?」
僕はダメ元でそう言った。
ていうか、本当に何を言っているんだろう?
「……良いよ」
「ですよね、そんなのダメ……って、えっ?」
僕はつい声が大きくなってしまう。
慌てて口を押さえた。
「ほ、本当に、少しだけだよ?」
里音さんは言う。
「わ、分かりました」
僕は人差し指を構える。
「じゃ、じゃあ、行きます」
「う、うん」
僕はお行儀よく座る里音さんの豊かな胸に、そっと指先を近づける。
心臓のバクバクが過去最高潮だ。
そして、ついに――
ちょん、と指先で触れた。
「……んっ」
里音さんが小さく身じろぎをする。
僕はもう二、三回つつきたいと思うけど。
さすがに自重しておいた。
非情に名残惜しく思いながら、指を離す。
「……ど、どうだった?」
「いや、その……最高ですね」
「史くんの……エッチ」
「うっ」
まさか、里音さんにそんなことを言われるなんて思っていなかったから、軽くショックだ。
「ご、ごめんなさい……」
「……ねえ、史くん」
「はい?」
「私ね、史くんなら……嫌じゃないよ?」
「えっ?」
「だから、ね……そういうこと、史くんと少しずつ、勉強して行っても良いよ?」
「さ、里音さん?」
「私、お付き合いするのは史くんが初めてだから、何もかも経験が無いけど……大好きな史くんのためなら……がんばるよ?」
そのあまりの尊さに、僕は頭がクラッとした。
「……こちらからも、ぜひともお願いしたいです。もちろん、里音さんの受験勉強を邪魔しない範囲で」
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