勇者?いいえ、聖・魔剣使いです。〈 聖・魔剣使いの英雄談〉

カザミドリ

幕間.魔物の大群(魔王モルト視点)

クッハッハッ、この時をどれだけ待ち望んだか、静かに身を潜め、魔物達が育つのを待ち、ようやく準備が整った。

まずは王国を乗っ取り、そこで、男達は餌や労働力にし、女達は孕み袋にして、魔物達をさらに増やし、次は帝国や法国を乗っ取ってくれる。

そうして、領地を広げ、いずれは、この俺様が、世界の覇者になるのだ!
その為には、まだ勇者が育っていない、今が、攻め時だ、案の定出てきた勇者や騎士は弱い、これなら直ぐに、街を落とせるだろう。


うん?何だ?今なにかが光って……ま、まずい!あれは、聖剣の光か!?
おのれ、こうなれば、俺様自ら、街に入って、勇者が寝静まったら首を取ってやる!



チャンスを伺うんだ、焦っては今までが水の泡になってしまう、少しでも情報を持ち帰れば、あいつに恩を売ることができる、そうすればまだ、挽回ができるはずだ。
その為には、今は息を殺し、隙を待とう。

どうやら、パーティーが開かれるらしい、ならば、その会場を奇襲すれば簡単だ。
せいぜい今を楽しむがいい勇者よ……

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