人という形
第17話
門を抜け、カリバーンに到着する
マイク「す、すげぇ!なんだよここ、向こうに噴水あるぜ!!」
ジョン「絶対田舎者って思われてるな……」
ヒュウ「……じゃあ皆、各自用事が済んだら酒場に集まってくれ」
マイク「はーい!」
ジャック「ああ」
マイクは広場の方へ走っていく
ジャック「……全く、子供みたいだな」
ジョン「(お前も人のこと言えないだろ)」
ジャック「よし、じゃあ俺はフレリアって人にこれ渡してくるぜ。また後でな」
ジャックは居住区の方向へ歩き出す
ヒュウ「さて、俺達も情報収集に乗り出すか」
ジョン「ああ」
その頃、ジャックはフレリア宅を探していた
ジャック「えーと、フレリア……フレリア……」
ジャック「…………」
ジャック「……って、無理だろこれ!!さっきから見てるけどフレリアの「フ」の字もないぞ!一体この街は何人の人間が暮らしてるんだ!!」
ジャックはあることに気がつく
ジャック「……そうだ!そこらにいる兵士に聞いてみよう!」
1人の兵士にフレリアという人間を知らないか聞く
兵士「フレリア?ああ、酒場でよく踊ってるフレリアちゃんね!可愛いよねぇ……」
兵士「……む?まさか貴様ストーカー……?逮捕する!」
ジャック「いや違うから……。届け物頼まれてるだけだ」
兵士「何?そうやって接点を作り恋人になる気だな!?逮捕する!」
ジャック「だから違ぇって言ってんだろクソ兵士!大体それは罪にはならねぇだろ!!いいから場所言え!」
兵士「……猫区域の方です……グスッ」
兵士は泣き出してしまった
ジャック「お、おう……ありがとな……」
兵士「クソ兵士って……僕だって頑張ってるのに……」
ジャック「…………何かごめんな」
そう一言告げ、猫区域へ歩き出す
ジャック「(よくあんなんで兵士務まるな……)」
猫区域は元猫の者達が集まる居住区である
他にも同じ種族が集う居住区はあるが同じ種族の為、小競り合いも少なく治安も比較的良く生活しやすい為、様々な種族が住む複合居住区より値が張る様だ
ジャック「……あ、あった。ここだ。」
ジャックはノックし、応答を待つ
暫くするとドアノブが回り、扉が開く
フレリア「はい……どちら様でしょうか」
出てきた女性はスレンダーで髪はオレンジ色のベリーショートヘアーで顔立ちもよかった
ジャック「行商人からこれを代わりに届けてくれって言われたので来ました」
ジャック「(確かに美人だな……)」
フレリア「…………」
フレリアはぼーっとしている
ジャック「あの……」
フレリア「……へ?」
ジャック「だから、行商人の代わりにこれ、届けに来たんです」
フレリア「あ、ああ。そうだったのね。ご苦労さま」
ジャック「確かに渡しましたよ。んじゃ、これで」
ジャックは振り返り立ち去ろうとした
フレリア「ま、待って!」
ジャック「……何か用でも?」
フレリア「あの……良かったら何か飲んで行きませんか?」
ジャック「気にしなくていいですよ。行商人から礼は貰ってるので」
すると突然、フレリアはジャックを睨む
フレリア「……何それ、私のお礼は受け取れないって言うの?」
ジャック「(!!!!あの目は…………)」
ジャックは直感的に何かを感じた。それは数多の戦場を生き抜いてきたジャックだから感じた何かだった
ジャック「(……仕方ねぇ、従っておくか……)」
ジャック「別にそう言うわけじゃ……分かりました。ではお言葉に甘えて……」
フレリアの表情は穏やかになり、ジャックを部屋に招き入れる
フレリア「さあ、座って」
フレリアは丁寧に椅子を引き、そこにジャックを座らせる
ジャック「(……さっきのは気のせいか?今のこの女からは殺気なんて感じねぇ。てっきり部屋に入れ殺しにくるかと思ったんだが……)」
フレリア「少し待っててね、今お茶入れてくるから」
ジャック「あ、ああ」
その頃
兵士「ぐぬぬ……やはりあいつ、フレリアちゃんを狙ってたんだな……!家に招いてもらうとか羨ましい……!」
兵士「何か過ちがあってからでは遅い!フレリアちゃん!僕が助けに行くよ!」
兵士はフレリア宅の扉をノックする
フレリア「はーい」
兵士「(うわっ!何か嬉しそう……腹立つ!)」
兵士「今、怪しい男が入っていくのが見えました。何かあってからでは遅い……!私が連れて行きます!失礼します!」
兵士はフレリア宅へ上がろうとする
その時
フレリア「っ!!」
フレリアは兵士の腹部に正拳突きを放つ
兵士「ぶべっ!」
フレリア「……あたしはね、自分の空間に他人が入り込むのが1番嫌いなのよ……」
兵士「で、でも……あいつは……」
フレリア「でもじゃない!!分かったらさっさと警備でもしてろクソ兵士!!」
兵士「は、はいっ!グスン」
兵士はとぼとぼ歩いて持ち場に戻っていく
フレリアは扉を閉め、台所に戻ろうとする
途中、ジャックが心配そうに聞く
ジャック「おい、何事だ?」
フレリア「ごめんね、なんでもないわ。もうちょっと待っててね」
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マイク「す、すげぇ!なんだよここ、向こうに噴水あるぜ!!」
ジョン「絶対田舎者って思われてるな……」
ヒュウ「……じゃあ皆、各自用事が済んだら酒場に集まってくれ」
マイク「はーい!」
ジャック「ああ」
マイクは広場の方へ走っていく
ジャック「……全く、子供みたいだな」
ジョン「(お前も人のこと言えないだろ)」
ジャック「よし、じゃあ俺はフレリアって人にこれ渡してくるぜ。また後でな」
ジャックは居住区の方向へ歩き出す
ヒュウ「さて、俺達も情報収集に乗り出すか」
ジョン「ああ」
その頃、ジャックはフレリア宅を探していた
ジャック「えーと、フレリア……フレリア……」
ジャック「…………」
ジャック「……って、無理だろこれ!!さっきから見てるけどフレリアの「フ」の字もないぞ!一体この街は何人の人間が暮らしてるんだ!!」
ジャックはあることに気がつく
ジャック「……そうだ!そこらにいる兵士に聞いてみよう!」
1人の兵士にフレリアという人間を知らないか聞く
兵士「フレリア?ああ、酒場でよく踊ってるフレリアちゃんね!可愛いよねぇ……」
兵士「……む?まさか貴様ストーカー……?逮捕する!」
ジャック「いや違うから……。届け物頼まれてるだけだ」
兵士「何?そうやって接点を作り恋人になる気だな!?逮捕する!」
ジャック「だから違ぇって言ってんだろクソ兵士!大体それは罪にはならねぇだろ!!いいから場所言え!」
兵士「……猫区域の方です……グスッ」
兵士は泣き出してしまった
ジャック「お、おう……ありがとな……」
兵士「クソ兵士って……僕だって頑張ってるのに……」
ジャック「…………何かごめんな」
そう一言告げ、猫区域へ歩き出す
ジャック「(よくあんなんで兵士務まるな……)」
猫区域は元猫の者達が集まる居住区である
他にも同じ種族が集う居住区はあるが同じ種族の為、小競り合いも少なく治安も比較的良く生活しやすい為、様々な種族が住む複合居住区より値が張る様だ
ジャック「……あ、あった。ここだ。」
ジャックはノックし、応答を待つ
暫くするとドアノブが回り、扉が開く
フレリア「はい……どちら様でしょうか」
出てきた女性はスレンダーで髪はオレンジ色のベリーショートヘアーで顔立ちもよかった
ジャック「行商人からこれを代わりに届けてくれって言われたので来ました」
ジャック「(確かに美人だな……)」
フレリア「…………」
フレリアはぼーっとしている
ジャック「あの……」
フレリア「……へ?」
ジャック「だから、行商人の代わりにこれ、届けに来たんです」
フレリア「あ、ああ。そうだったのね。ご苦労さま」
ジャック「確かに渡しましたよ。んじゃ、これで」
ジャックは振り返り立ち去ろうとした
フレリア「ま、待って!」
ジャック「……何か用でも?」
フレリア「あの……良かったら何か飲んで行きませんか?」
ジャック「気にしなくていいですよ。行商人から礼は貰ってるので」
すると突然、フレリアはジャックを睨む
フレリア「……何それ、私のお礼は受け取れないって言うの?」
ジャック「(!!!!あの目は…………)」
ジャックは直感的に何かを感じた。それは数多の戦場を生き抜いてきたジャックだから感じた何かだった
ジャック「(……仕方ねぇ、従っておくか……)」
ジャック「別にそう言うわけじゃ……分かりました。ではお言葉に甘えて……」
フレリアの表情は穏やかになり、ジャックを部屋に招き入れる
フレリア「さあ、座って」
フレリアは丁寧に椅子を引き、そこにジャックを座らせる
ジャック「(……さっきのは気のせいか?今のこの女からは殺気なんて感じねぇ。てっきり部屋に入れ殺しにくるかと思ったんだが……)」
フレリア「少し待っててね、今お茶入れてくるから」
ジャック「あ、ああ」
その頃
兵士「ぐぬぬ……やはりあいつ、フレリアちゃんを狙ってたんだな……!家に招いてもらうとか羨ましい……!」
兵士「何か過ちがあってからでは遅い!フレリアちゃん!僕が助けに行くよ!」
兵士はフレリア宅の扉をノックする
フレリア「はーい」
兵士「(うわっ!何か嬉しそう……腹立つ!)」
兵士「今、怪しい男が入っていくのが見えました。何かあってからでは遅い……!私が連れて行きます!失礼します!」
兵士はフレリア宅へ上がろうとする
その時
フレリア「っ!!」
フレリアは兵士の腹部に正拳突きを放つ
兵士「ぶべっ!」
フレリア「……あたしはね、自分の空間に他人が入り込むのが1番嫌いなのよ……」
兵士「で、でも……あいつは……」
フレリア「でもじゃない!!分かったらさっさと警備でもしてろクソ兵士!!」
兵士「は、はいっ!グスン」
兵士はとぼとぼ歩いて持ち場に戻っていく
フレリアは扉を閉め、台所に戻ろうとする
途中、ジャックが心配そうに聞く
ジャック「おい、何事だ?」
フレリア「ごめんね、なんでもないわ。もうちょっと待っててね」
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