人という形

ふみゅうひぅ

第4話

ジョン「……」

???「おい、お前はもう1人の方だ。こいつは俺が頂く」

???「おう」

ジョン「……」

???「んじゃ、死ねぇぇぇ!」


奴が力任せに右の拳を降り抜いた


ジョン「やはりな」


俺は右半身を後ろに振り、遠心力で回転し奴の顔面を右肘で突く


???「ぐっ……!?なんだ……!?」


奴の右手は既に宙をお散歩中。本人をガード出来る範囲にはいない。そんな無防備な顔面を見たら攻撃せずにはいられない


ジョン「……なんだ、もう終わりか」

???「ああ?」

ジョン「足元、見なよ」


ジョンが先程まで立っていた場所、そこにはロープの輪があった

それの端はジョンの手に括りつけてあり……


ジョン「……寝てな」


思いっきり引っ張る


???「うおっ!?」


奴は姿勢を崩し、倒れる
その地面には剥き出しになった鉄筋があるのだが……


グサッ


ジョン「……!」


何と奴の後頭部に刺さってしまった


ジョン「そこまでするつもりは無かったんだけどな……」


まあ奴らは俺らを殺しに来てるわけだから奴らも覚悟は出来ていたか……













マイク「おらぁ!」


背中に隠し持った鉄パイプ。それを振り上げる


???「っっ!?」


奴の顎に命中、そのまま奴の喉を鉄パイプで突く


???「っゲホッ!」

マイク「ダメ押しだ!」


奴の腹に回し蹴りを食らわせる


ゴンッ


奴は後ろの柱にぶつかる
その時、柱が脆くなっていたのか上部が崩れ落ち、奴の足は下敷きになる


マイク「はあはあ、お気の毒に……」

ジョン「やったか?」

マイク「まあな、お前は?」

ジョン「殺ったさ、殺ったとも……」


その時、足下敷き君が口を開く


???「よくも……やったな……」

ジョン「負け犬の遠吠えか」

???「……これが何だか分かるか?」


奴の手にはトランシーバーが握られていた


マイク「お前……!まさか……!!」

???「自分たちだけが知恵を得たと思うなよ……」

ジョン「そうかよ……」


ジョンは奴の足の上の柱を踏みつける


???「あああっ!」

ジョン「吐け、お前らはどこから来た?」

???「だ、誰が言うかよ……!」

ジョン「言わなきゃ帰りは腕だけで帰ることになるぜ」

???「ぐああああっっっ!!!」

マイク「吐けよ」


マイクも足を乗せる


???「わ、分かった!吐く、吐くからやめてくれ!!!」

???「「ジャッカル」だ。俺達はジャッカルの人間だ」

マイク「何だと!?」

ジョン「知ってるのか?」

マイク「村で噂になってる肉食獣の集団だ……腹が空けば誰だろうと殺し食らう野蛮な連中さ……」

???「だ、だがな……お前らは終わりさ!もうすぐ俺の仲間が来るんだよぉ!ははは!」

ジョン「そろそろ黙りな」


奴のこめかみに鉄筋を刺す


マイク「うへぇ」

ジョン「……どうする……まずいことになったな……」

マイク「…………」

ジョン「マイク?」

マイク「……ああ、すまんすまん」

ジョン「……?」

マイク「奴の増援を迎え撃つ準備をしないと……」

ジョン「ああ……」




第5話へ

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品