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以心伝心

うみかぜ

第三十三話 花火大会2

「おおー!」
と河川敷を覗くと店が溢れんばかりにある。三人はすぐ様、河川敷に行き、店を見て回った。
「おお、これ美味しそうですよ!」
とまずは葵がりんご飴を買ってきた。
口を大きく開けて、美味しそうに食べている。そして、仁人と由美は望み通りら焼きそばを食べることにした。葵もお腹が空いているらしく、一緒に並んだ。すごくいい匂いがして食欲が唆られる。この祭り特有の匂いは最高だなーと三人は息を吸った。
無事焼きそばを買い湯気を揚げている焼きそばを
「いただきます。」
三人で食べ歩いた。

数百メートル進んだところ、葵が
「これ、仁人君に、似合うんじゃない?」
と指を指している。すると、そこには仮面があった。
「え、マジですか?」
と葵は首を縦に振り、変わらずに指を指している。
「本当だ。仁人に似合いそう。」
と由美も笑いながら言う。
仁人も、この祭りという中なので、本来・・なら、乗り気だろう。しかし、これは付ける気にならない。見るからにこれは嫌だと言っている。正直凝視してるとちょっと寒気がする。それは、「トンボの顔」の仮面だった。見ていると本当に怖い。店にはデカデカと『山遠川名物!トンボの仮面。』と書いてある。たしかに山遠川はトンボが有名で別名、「トンボ川」というほどだが、だからと言ってそれを商品にするのはどうかと思う。しかし、周りを見渡すと以外と付けている人がいる。
「分かりました…。買いますよ。」
と仮面を買った。バイトをしたので、自腹である。しかし、ネタで付けるのも悪くないかなと思い始めた。
そして、付けてみる。何か色付きビニールのようなものが目の場所にあり、見づらい。トンボの視覚の表現だろうか。ここまで再現する必要は、本当にないと思う。
仮面をつけると、「クスクス」笑い声が聞こえる。
「に、似合ってますよ。」
「面白い……!」
葵はなんとか笑いを堪えながら『似合っている』と言ってくれたが、由美に関しては「面白い」と言ってしまっている。

「二人ともひどい!!!」

花火が上がる時間が近づいていたので、綿飴を買い、場所を取ろうとした。
すると、見たことある姿がそこにはあった。美沙だ。
「おー!美沙さんじゃん!」
と仁人が声をかける。美沙はこっちを見てどうも。と軽く会釈をする。
「美沙さんも、一緒に来ない?」
と由美が誘った。
「いいんですか?」
「もちろん。」
「ありがとうございます。」
四人になり、場所取りをした。土手の斜面にシートを引き、腰を下ろした。
すると、由美と葵が話している。美沙とどういう関係かと聞いているらしい。よく聞こえないので一番離れている美沙には聞こえないだろう。
『仁人の同級生』
とか言って誤魔化しているのは分かった。
話し終えた由美は、仁人に話しかけてきた。
「仁人はさ。なんで、あの・・病院に入院する事になったの?」
仁人と由美が出会った場所がここである。由美はおばあちゃんのお見舞いで病院に来ていた。だが、仁人が小中学生じだい、引っ越しを繰り返す中、何故その病院を選んだのか。いや、何故この町に来たのか。
「俺は、中一の始まりくらいで、父親の仕事の関係でこの町を出たんです。小六の時に入院していたのもあの病院でした。高校生になり、俺はこの町が好きで戻ってきたんです。なのであの病院に入りました。」
「なるほどね。そんなに好きなのね。」
「俺は本当にこの町が好きですよ。何もない。だけど、別に名所があるとか名産品があるからいいってわけでもないと思うんです。」
「私もそう思うな。」
珍しく肯定した由美。
「でしょ!?」
「でも、やっぱり仁人と意見が同じなのは少し嫌だけどね。」
「もうーー!!!」
「冗談だけど。」
「……。」

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