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以心伝心

うみかぜ

第十九話 考えろ

現在に帰ってきた仁人は、休眠と取った。

重たい目を見開く。
「あー。今日平日じゃないか。学校は……、行きながら考えるか。」
仁人は学校に向かった。入院していたこともあり、数ヶ月行ってない上に、仁人が2014年に行ってた事など誰も知らないので、周りの反応が普通で、逆に調子が狂う。授業の内容はほとんどが由美に教えてもらったものであったので、授業は聞かず、今後どうするか考えていた。
『まず、タイムリミットがあるという事が分かった。』
仁人はこのタイムリミットのせいで、体の調子を崩し、そして2020年に戻されてしまった。
『つまり、すぐには2014年に戻ってはいけないということか。』
戻されないためには、時間をおくしかない。
『また、今(2020年)に直也がいるかどうかだ。俺が行ったあれだけで、変わるとは思えないけど、もしもの事がある。』
仁人が2014年に行ったことで、自分が入院した日数が一週間だけ増えるという意味不明の事が起きた。ただ、未来が変わったということには、変わりはない。
なので、わずか数%の可能性を求めて、直也の家に向かう事にした。
学校が終わり、数十分移動して直也の家の前にたどり着いた。見た目は以前と変わりない。直也がいた部屋は、昔は外からだと何も見えないが、直也がなくなってからは物置部屋として使われていたのか、家具がたくさん見えた。それが今そこにあった。
『つまり、変わってはいないって事か……。まあ、そんな簡単にいくとは思ってなかったけどな……。』
さすがにそんなに都合のいい話はなかった。
『帰ろう』
そう言った瞬間だった。仁人の目の前に物が飛んできたのは。仁人は一瞬で判断し避ける事ができた。
『ガラランッ!!』
仁人は恐る恐る、物が飛んだ方を見る。
すると、ビール瓶が割れていた。
『これは、どういう事だ……?』

割れたビール瓶を見ながら不安と疑問を感じた。
それから家に帰った。家に帰るなり、自分の薬箱を見る。すると、使っていた薬が7日分あった。恐らく予備かなんかだろう。それかもう使わなくなったので、何もしなかったか。
『こいつを一応……、後これも。』
と薬とゴーグルを自分のポケットにしまった。最初に2014年に飛んだ時は初日から精神的にキツかった。○○がいなかったら……。
「え?」
仁人は素朴に疑問を口にした。
『お、俺はあの時、誰に助けてもらった……?2014年に、大事な人だ。思い出せよ!! 自分。』
2014年に飛んだあの日。四月二十五日だ。日付はしっかりと覚えている。だけど、あの時助けてもらった人を思い出せない……。
『なんでだよ……。こんなのおかしいだろ!!俺はあの人に感謝しなきゃいけないんだ!あの人……あの人って誰だ???』
仁人は筆箱を壁に投げついた。
「おい、嘘だろ……。何やってんだよ自分!!!!」
涙が止まらない。こんなはずじゃない。絶対に何かがおかしい。
「とうとう俺、記憶障害まで起こし始めたのか……?ふざけるな!!!」
仁人は思うがままに机にあった紙や物を投げては壊し、捨てた。
「思い出せよ……!!」
「どうした、仁人!」
すると、部屋に仁人の祖父が入ってきた。
「お前がそういう時期なのは分かるがほどほどにしておきなさい!」
そう、声が飛んでいても仁人はやめない。
「うるさい。黙れ。」
「……っ!?」
仁人はそう口にした。そして、祖父は仁人の部屋から出て行った。

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