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以心伝心

うみかぜ

第十三話 デート2

映画を見終えた2人は、これで終わるのは味気ないと、駅ビルへと向かった。

「仁人は何がしたい?」
「特に要望はないです……。」
「なんだー。つまらないの。私も特に希望ないし、喫茶店でも入って落ち着く?」
「そうしましょう。」

2人は一番近い喫茶店に入った。何の変哲もないごく普通の喫茶店だ。

「さっきの映画、あの主人公もタイムスリップしてるわけじゃないですか、自分も同じ境遇って思うと不思議な気持ちでした。」
仁人は声を潜めて言った。
「こんな事が実際に起きてるなんてね……。本当におかしな話。」
仁人は紅茶、由美はアイスコーヒーを頼んだ。
「こんな暑い日に紅茶なんてよく頼めるわね。」
今日は五月ながら、夏日だった。
「俺、あんまりそういうの気にしないんです。アイス系を頼んで、お腹冷えるのもなんですし。」
「意外と考えてるのね。」
「馬鹿にしないでください……。」
話は進む。気づけば1時間が経っていた。
「もう、こんな時間ですか。」
「本当だ。」
二人は喫茶店を後にした。

「でも、最近みーさんが大学忙しかったので、よく話せてよかったです。」
「何ー?私と話せなくて寂しかったの?」「そんな事はないです。」
「いつでも、話聞いてあげまちゅからねーー。」
「馬鹿にしないでください……。」
家に着いた後、二人は夕食、お風呂に入ってそのまま寝た。

次の日だった。二人は完全に忘れていた展開が起きたのは。
朝、由美の携帯に着信音が、鳴った。
「もしもし、元気。うん。ちゃんとやってる。え?家に来る?」
「んっ!?」

『家にくる』
という単語に敏感に反応した二人だった。

「分かった。5月24日ね。じゃあまた。」



すると、由美からこんな事を口にされた。
「うちの両親がここにくるみたい……。」
「それはかなりやばいですね……。」
「そうヤバい。今週の土曜日に。どうしよう……。」
絶対に分かっていた展開なのに、完全忘れていた二人。
「俺、ここから出ていった方がいいですか?」
「そんな慌てなくても大丈夫。まだ時間はあるから。とりあえず、大学行かないといけないから後は夜に!!」
「分かりました。いってらっしゃい。」
「行ってきます。」
そう言って由美は大学へと向かっていった。

そして、その夜。
「さあ、どうしようかなー。」
「なんで、そんな他人事なんですか。」
「だってもう、どうしようもないかなって。」
「ええ……。諦めないでくださいよ。」
「まあ、策が無いわけでもないよ?」
「というと?」
「仁人を『彼氏』って事にして、同居してるとか言っとけばいいじゃん。」
「そんな無茶な……。」
「だけど、それしかないでしょ?」
一度由美の考えてに飽きれた仁人だったが、なんだかんだ考えてみるとそれが一番都合がいいという結論になった。

「まあ、確かに。逆にそれが一番適切かもですね。」
「よし、じゃあ決まり!仁人は同居してる『彼氏』として紹介する!」




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