勇者の身代わりになった俺の少女転生記

すたりな

-序章①-

「ぐはああああ!?」
世界の命運をかけた戦いに敗れ俺は死んだのだと感じた。


そう、この世界で俺は努力してきた。
魔王討伐パーティに入ることができたのだ。


俺ができる事は、とにかくすべてだ。
剣、槍、弓、杖、斧eto・・・


様々な武器を使いこなし、攻撃魔法も使い、強化補助や回復魔法もある程度使える汎用性の高い立ち位置で、まさにパーティの中核を担う存在。


しかし、特化職には頭一つ抜けないそんな状態。


良いところは何でも器用にこなす万能型、しかし悪く言えば器用貧乏だった。


15歳から冒険者として技術を学び、そんな俺も30代後半というベテラン冒険者の立ち位置にいる。


ランクはBランク。


ちなみに魔王討伐パーティのほとんどはAランク。


最弱パーティと言われているところはリーダーがBランクで、他がCランクといったところだが、


俺の所属してるパーティはSランクがリーダー、パーティメンバーがAランクでパーティ内ではBランクは俺一人だけだ。


そんなパーティに入れたのも、とにかくサポートに特化してるという事で必ず誰かの穴埋めができる事だ。
4年前にたまたま冒険者でたまたま組んだ相手から固定パーティを誘われたところだ。


その当時はリーダーがまだ駆け出し冒険者だったこともあり、立ち位置はあの当時から変わってないが、あの当時はこちらがありとあらゆることで導いてたこと。
今は逆にリーダーについて行ってる感じだが、基本的に役割は前から変わってない。


ちなみになぜBランクのままか?


パーティの前線に立ち、何度かケガや呪いなどを受けて戦線を離れていたことがあった。
パーティーメンバーには本当に気さくなやつでいい奴らが多い。


本当に最高の仲間だった。


Sランク冒険者が魔王にとどめの一撃を言わんばかりに隙だらけの魔王に必殺技を打ち込めたおかげで魔王は倒れた。


魔王を前にして何十分の死闘の上、俺が魔王の必殺技を一人で受け、パーティの盾になり攻撃を肩代わりしたおかげである。


だが、俺は後悔していない。


意識が途切れる前に魔王を倒してくれたから事と、泣いている仲間たちからこの言葉を聞けたからだ。
「私たちを導いてくれて本当にありがとう」






こんな人生もありなんだろうな。。。。






そして意識だけの真っ暗な空間で今漂っているのだ。。。。





























遠くでBGMが聞こえる。。。。









あれは携帯のアラームだな・・・。












そして飛び起きた。


ボーとして思い返してみる。




凄い夢だな。




俺が勇者パーティの一員?


(ヾノ・∀・`)ナイナイ


変な夢を見るもんだな。。。


妙にリアリティのある夢だった。




俺は4畳ぐらいの自室に居た。


時刻はPM20:50


顔を洗って身支度を整える。






異世界か。。。


次の人生は異世界でもいいのかもしれない。


あ~あ。
あと1時間でバイトか。




身支度を整えて、コンビニのバイトへ向かう。




今からコンビニの仕事があるのだ。


シフトは週1休みの22時から9時まで。


そう、高校入学とともに一人暮らしをしていたのだが、俺は今はフリーターをしている。


名前は佐野陽一。今は20歳だ。


3年前に体育系の部活で言い争いが原因で高校中退して今の生活をしている。


そう、1年に入学してきた後輩の不真面目さに注意した逆恨みでありとあらゆる妨害にあいそのまま中退したのだ。


趣味はネットゲームと据え置きゲームの最新ゲームを買うことでなんとなく生きている。


人当たりの良さが講じて従業員同士の関係は良好。




オーナーにいいように使われているからか、いろいろ任される。


そのうち正社員になってくれないかと言われたこともある。


フランチャイズチェーン支部で行われる3か月に一回の新商品の試食会や時間帯責任者の講習会などにも参加して、バイトではあるが、代理店長みたいな扱いな位置にいるわけだ。


一応店内責任者の名前にオーナー夫婦の名前と俺の名前がある。


毎朝くるおっちゃんに店長と勘違いされている。


向こうが勝手に勘違いしてるから敢えてバイトとは言ってないが。。。


原付バイクで片道30分程度の場所が俺の職場。


夜走るおかげで普段渋滞する道でもそこまで時間はかからない。


逆に帰宅する時に走ると50分ぐらいかかるが。。。


そんなんでいつも通り原付バイクで通うのだ。



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