銀眼貫餮のソウルベット -Pupa cuius oblitus est mundus-
第36話 チサキミコ 初めての人助け《第二演舞》
徐々に暑さが増し喉を伝う汗にも構わずやってきた次なる持ち場では、どうやら老婆が袋の口を紐で結んでいるようだった。
(この人、1人で何してるんだろ?)
「あの、よろしいですか?」
「おや? まあ! チサキミコ様! こんな日の浅い内からどうされたんですか?」
「あ、いえ。あちらの者から貴女を手伝うようにと頼まれまして」
「リレーニさんが? あらあらまあ、そうだったのですね。普段、チサキミコ様はお忙しくてお声をかけて下さることなんて滅多にありませんでしたから。何事かと思いました」
「あの、その、驚かせてしまったようで、申し訳ありません」
(アハハ……、また同じ反応……。まあ、いつも村の人とあまり話さないようにしてたから仕方ないんだろけど。やりにくいなあ……)
未だ村人の手伝いにやる気を見せる理由が定かではないが、それでも一応自ら人助けのために動いている身としては、日頃から村人に与えている威厳さがこうも息苦しいものなのかと考えさせられる。
「あの、それで、もし迷惑でなければ私に何か手伝わせてもらえませんか?」
「迷惑だなんて滅相もない! んーー、そうですねえ。折角こうしてお声かけて下さったことですし。でしたら、あちらに干してある物をこの袋に詰めてもらえますか? そうしたら、運びやすいように紐でまとめますから」
「干してある物を……?」
そう次の依頼を聞き届け目線を運ぶと、そこには先日拾集された食糧が白く焼けた大地一面に広げられ天日干しにされていた。
まだ脱穀されていないホルデムや幾つかの木の実、中には彼女の好きなドゥールスもそこから見て取れた。
それらは影籠りの移動中、村人たち全員分の貴重な食糧に充てられる食材だ。端に干された物に至っては、彼女の立つ場所からは何なのか視認できないほど広大に、これまた相当量の数が干されている。
思わず下顎が弛んでしまったチサキミコには気付かず、その老婆は脇に詰め終えられた袋を指差し仕事の手順を嬉しそうに話し続けている。
「これと同じように、手前のホルデムから順にお願いしますね。ああ、それから。詰める袋は、チサキミコ様の隣にある物をお使いになって下さい」
「……な、なるほど。この袋にですね? 分かりました」
(何だ。何かと思ったけど、今度のは全然、どうってことなさそ。す、すごい量だけど……。まあ、次はばっちしやってやんだから!)
何に対する対抗心、はたまた意気込みかはさて置いて、彼女は隣に積まれた麻袋を一つ掴み上げ、よしと小さく意気込みんで見せた。そして、気持ち軽快に爪先を反し作業へと向かって行った。
老婆からの支持に、少しの既視感を感じずにはいられないが、今一度静かにその行く末を見守るとしよう。
そうしてまずはその大粒の穂を大地に広げたホルデムの下までやってきた。
(近くで見ると、結構あるなあ……。居間の床、埋まるくらい? もっとかな? うぐぐ……)
「……よ、よしっ! うだうだ言ってないでちゃちゃっとやりますか!」
そしてはじまった村一なまくらなチサキミコ、初めての人助け。第二演舞。
最初が肝心だ。今度は鍋のときより慎重に目の前に干された穂を掴み、先の説明に倣って袋に詰めてゆく。
「ホルデムって、こんなに大きいんだあ! あたしの腕ぐらい大きい? なのに、案外軽いかな? へえ……。んで? こっちを下にして入れるんだっけ? ……っと、よしっ! できた! フフッ、あたしできてるできてる!」
掴んだ拍子に実が千切れ落ちようが、下向きに詰めた穂が折れ曲がろうが、そのような細かいことに気を配れるほど、期待するだけ無駄と言うものだ。今の彼女には難度が高すぎる。
口にする食糧を扱うには少々大雑把で乱暴な手際ではあるが、当人としては思いの外好調な滑り出しだったようで、至極ご満悦だ。
「しょっと……。よい、せっと……。よしっ……、できたあ!! どうよこれ!? 初めてにしては、なかなか良いんじゃなあい?」
そうこうしている内に最初の袋を詰め終え、満足げにそれを見据え小鼻を広げてみせる。
袋の口からは折れたホルデムの茎が不揃いに飛び出し、辺りには千切れた実が散乱している。お世辞にも褒められるような出来栄えではないのだが、彼女なりに大真面目なのだから一旦は良しとしておこう。
それからは彼女なりにコツを掴んだらしく、機敏さこそないものの一見快調に袋へ食糧を詰めてゆく。
と言っても出来栄えにおいては上達する見込みはないらしく、見事なまでにホルデムの茎だの穂だのが袋の口から豪快に溢れ出している。詰め終えられた袋の周囲には無数に千切れた実が散乱し、もしかすると袋の中には茎しか入っていないのではないかと思えるほどの散らかり様だ。
「これでっ……! 最後……っと! よーーうしっとお! 終わったーー! ふうーー。あたしってば、意外にできるもんねっ! ヘヘヘッ!」
そして、しばらく経ったところで視界一面に広げられていたホルデムを一先ず袋に詰め終えたようだ。
何事もなく無事に終えられたことが何よりも幸いだ。
と言っても彼女にはそんな懸念など端からなかったようで、当然の結果だと言わんばかりの満足げな表情を浮かべ手に付いた土埃を叩いている。
「これならきっと……、よしっ! んじゃあ次は、木の実ね。……おーーっ! ドゥースルだあ!! こんなにたくさん! まあ、殻を割ってないから食べられないんだけど……」
自身の働きぶりに酔い痴れたところで、次の標的に意識を向ける。
次の食糧はハリスの山でのみ拾集できる木の実だ。これらの果実は料理の味付けだけでなく、薬の原料として昔からこの村で愛用されてきた物だ。
それ故、今回の影籠りのように移動中に食糧の調達が困難な場合に重宝される大事な物資だ。言うまでもなく、くれぐれも傷めないよう丁寧に扱ってほしいところなのだが果たして。
そして、調子づいたチサキミコは徐に地に広げられた木の実の前に屈み、例の如く豪快に掴み取る手法で袋詰めをはじめた。
ちなみに、地に干された木の実は、その用途によってある程度分けて干されているのだが、もちろん彼女にはその意図を察することなどできるはずもない。手近で眼に着いた物からとにかく袋に詰めてゆく。
「よっ、と……。ほい、っと……。んーー、いまいち減りが悪いかなあ……」
すると、一つ目の袋の半分も詰め終えていないところで、ふと彼女の手が止まった。
どうやら、仕事の進み具合が思い描いたものと比べ芳しくなく、何か良い手立てはないか思案しているようだ。
しかしながら、なかなか名案が思い浮かばない。腑に落ちない面持ちのまま前かがみになり、今度は両手で木の実を掬うように袋に詰めはじめた。
「んーー……、違うなあ。こうじゃないなあ……。んーー……。もっと、こう…………。あっ! そうだっ! ヘヘッ。こうすれば早いしらくちんでしょっ!!」
任された仕事を効率良くこなす方法を探究すること自体は良いことだ。ましてや、これまでに一度も他人の手伝いをしてこなかった彼女にとって、初めての人助けで早速その配慮に至れた事実は大変喜ばしい。
だが、たった今その口から発せられた不吉な言葉からは、良からぬ予感が脳裏を過って仕方ない。
そう言って勢い良く立ち上がると、彼女は戸惑うことなく詰めかけの麻袋を横倒しにし、その垂れた口を両手で広げた。そして、視線を前方に定め一呼吸整えた後、途端にそのままの体勢で走り出したのだ。
「ハハハハハッ! いいねっ! いいねっ! 早い早いっ!! これなら直ぐ終わるかな。あたしってば頭いいっ! それっ! それーーっ!!」
ああ、何ということだ。
それまでの不慣れながらも直向きに村人の頼みに応えていた姿には、幾分かの感心を抱く余地があったのだが、やはり違えてしまったか。
「ほいっ! ほいっ! ほいっ! ほいーーっ! それそれそれそれーーーーっ!!」
会心の名案を思いついた今の彼女には、自身が駆けた後に虚しく転がる無数の木の実に気が付く気配など微塵もない。その駆ける様が常人の歩みと大差ないほどに早くはないものだとしても、いやむしろ遅かったとしても、ただ一心に颯爽と干された食糧の中を駆けてゆく。
ああ、どうか母大樹よ。無知で無邪気で少しばかり乱暴で至らない彼女をどうか許してやってほしい。
「これで……、おっしまいっと!! ふうーー! 終わったあーー! ざっとこんなもんよね! 走ったら汗かいちゃった。フフッ、疲れたあーー」
そうして、木の実を詰める用に充てられた袋の半数以上を残して、大方詰め終えることができた。
それはもう清々しい笑みを浮かべ、その成果に満足するチサキミコ。
袋に納まることがなかった実を片付ける苦労。調理の際、一緒くたに詰められた中から目的の物を適量取りだす手間。一息引きずられた麻袋は擦り切れ、酷い箇所は既に破けてしまっている。影籠りの移動中に修繕が必要となるだろう。
そんな他人の苦労など知る由もなく、また自身の未熟さを省みることなく、誤った経験を順調に積み重ね更に調子づいてゆく。
これまでに自ら何かに挑み、結果に問わず達成感という感動を知り得なかった彼女にとって、今ほど甘美な感覚はないだろう。
こうなってしまっては最早手の施しようがない。恐ろしいことこの上ないが、事の顛末を見届けるしかない。
ティーチ村の皆々様。後々食糧が傷み、量が足りず空腹に苛立ちを覚えようとも、どうか、どうか至らぬ娘を怨まないでやって下さい。そう、娘の不出来を一心に詫びる彼女の母親の声が聞こえてきそうだ。
(この人、1人で何してるんだろ?)
「あの、よろしいですか?」
「おや? まあ! チサキミコ様! こんな日の浅い内からどうされたんですか?」
「あ、いえ。あちらの者から貴女を手伝うようにと頼まれまして」
「リレーニさんが? あらあらまあ、そうだったのですね。普段、チサキミコ様はお忙しくてお声をかけて下さることなんて滅多にありませんでしたから。何事かと思いました」
「あの、その、驚かせてしまったようで、申し訳ありません」
(アハハ……、また同じ反応……。まあ、いつも村の人とあまり話さないようにしてたから仕方ないんだろけど。やりにくいなあ……)
未だ村人の手伝いにやる気を見せる理由が定かではないが、それでも一応自ら人助けのために動いている身としては、日頃から村人に与えている威厳さがこうも息苦しいものなのかと考えさせられる。
「あの、それで、もし迷惑でなければ私に何か手伝わせてもらえませんか?」
「迷惑だなんて滅相もない! んーー、そうですねえ。折角こうしてお声かけて下さったことですし。でしたら、あちらに干してある物をこの袋に詰めてもらえますか? そうしたら、運びやすいように紐でまとめますから」
「干してある物を……?」
そう次の依頼を聞き届け目線を運ぶと、そこには先日拾集された食糧が白く焼けた大地一面に広げられ天日干しにされていた。
まだ脱穀されていないホルデムや幾つかの木の実、中には彼女の好きなドゥールスもそこから見て取れた。
それらは影籠りの移動中、村人たち全員分の貴重な食糧に充てられる食材だ。端に干された物に至っては、彼女の立つ場所からは何なのか視認できないほど広大に、これまた相当量の数が干されている。
思わず下顎が弛んでしまったチサキミコには気付かず、その老婆は脇に詰め終えられた袋を指差し仕事の手順を嬉しそうに話し続けている。
「これと同じように、手前のホルデムから順にお願いしますね。ああ、それから。詰める袋は、チサキミコ様の隣にある物をお使いになって下さい」
「……な、なるほど。この袋にですね? 分かりました」
(何だ。何かと思ったけど、今度のは全然、どうってことなさそ。す、すごい量だけど……。まあ、次はばっちしやってやんだから!)
何に対する対抗心、はたまた意気込みかはさて置いて、彼女は隣に積まれた麻袋を一つ掴み上げ、よしと小さく意気込みんで見せた。そして、気持ち軽快に爪先を反し作業へと向かって行った。
老婆からの支持に、少しの既視感を感じずにはいられないが、今一度静かにその行く末を見守るとしよう。
そうしてまずはその大粒の穂を大地に広げたホルデムの下までやってきた。
(近くで見ると、結構あるなあ……。居間の床、埋まるくらい? もっとかな? うぐぐ……)
「……よ、よしっ! うだうだ言ってないでちゃちゃっとやりますか!」
そしてはじまった村一なまくらなチサキミコ、初めての人助け。第二演舞。
最初が肝心だ。今度は鍋のときより慎重に目の前に干された穂を掴み、先の説明に倣って袋に詰めてゆく。
「ホルデムって、こんなに大きいんだあ! あたしの腕ぐらい大きい? なのに、案外軽いかな? へえ……。んで? こっちを下にして入れるんだっけ? ……っと、よしっ! できた! フフッ、あたしできてるできてる!」
掴んだ拍子に実が千切れ落ちようが、下向きに詰めた穂が折れ曲がろうが、そのような細かいことに気を配れるほど、期待するだけ無駄と言うものだ。今の彼女には難度が高すぎる。
口にする食糧を扱うには少々大雑把で乱暴な手際ではあるが、当人としては思いの外好調な滑り出しだったようで、至極ご満悦だ。
「しょっと……。よい、せっと……。よしっ……、できたあ!! どうよこれ!? 初めてにしては、なかなか良いんじゃなあい?」
そうこうしている内に最初の袋を詰め終え、満足げにそれを見据え小鼻を広げてみせる。
袋の口からは折れたホルデムの茎が不揃いに飛び出し、辺りには千切れた実が散乱している。お世辞にも褒められるような出来栄えではないのだが、彼女なりに大真面目なのだから一旦は良しとしておこう。
それからは彼女なりにコツを掴んだらしく、機敏さこそないものの一見快調に袋へ食糧を詰めてゆく。
と言っても出来栄えにおいては上達する見込みはないらしく、見事なまでにホルデムの茎だの穂だのが袋の口から豪快に溢れ出している。詰め終えられた袋の周囲には無数に千切れた実が散乱し、もしかすると袋の中には茎しか入っていないのではないかと思えるほどの散らかり様だ。
「これでっ……! 最後……っと! よーーうしっとお! 終わったーー! ふうーー。あたしってば、意外にできるもんねっ! ヘヘヘッ!」
そして、しばらく経ったところで視界一面に広げられていたホルデムを一先ず袋に詰め終えたようだ。
何事もなく無事に終えられたことが何よりも幸いだ。
と言っても彼女にはそんな懸念など端からなかったようで、当然の結果だと言わんばかりの満足げな表情を浮かべ手に付いた土埃を叩いている。
「これならきっと……、よしっ! んじゃあ次は、木の実ね。……おーーっ! ドゥースルだあ!! こんなにたくさん! まあ、殻を割ってないから食べられないんだけど……」
自身の働きぶりに酔い痴れたところで、次の標的に意識を向ける。
次の食糧はハリスの山でのみ拾集できる木の実だ。これらの果実は料理の味付けだけでなく、薬の原料として昔からこの村で愛用されてきた物だ。
それ故、今回の影籠りのように移動中に食糧の調達が困難な場合に重宝される大事な物資だ。言うまでもなく、くれぐれも傷めないよう丁寧に扱ってほしいところなのだが果たして。
そして、調子づいたチサキミコは徐に地に広げられた木の実の前に屈み、例の如く豪快に掴み取る手法で袋詰めをはじめた。
ちなみに、地に干された木の実は、その用途によってある程度分けて干されているのだが、もちろん彼女にはその意図を察することなどできるはずもない。手近で眼に着いた物からとにかく袋に詰めてゆく。
「よっ、と……。ほい、っと……。んーー、いまいち減りが悪いかなあ……」
すると、一つ目の袋の半分も詰め終えていないところで、ふと彼女の手が止まった。
どうやら、仕事の進み具合が思い描いたものと比べ芳しくなく、何か良い手立てはないか思案しているようだ。
しかしながら、なかなか名案が思い浮かばない。腑に落ちない面持ちのまま前かがみになり、今度は両手で木の実を掬うように袋に詰めはじめた。
「んーー……、違うなあ。こうじゃないなあ……。んーー……。もっと、こう…………。あっ! そうだっ! ヘヘッ。こうすれば早いしらくちんでしょっ!!」
任された仕事を効率良くこなす方法を探究すること自体は良いことだ。ましてや、これまでに一度も他人の手伝いをしてこなかった彼女にとって、初めての人助けで早速その配慮に至れた事実は大変喜ばしい。
だが、たった今その口から発せられた不吉な言葉からは、良からぬ予感が脳裏を過って仕方ない。
そう言って勢い良く立ち上がると、彼女は戸惑うことなく詰めかけの麻袋を横倒しにし、その垂れた口を両手で広げた。そして、視線を前方に定め一呼吸整えた後、途端にそのままの体勢で走り出したのだ。
「ハハハハハッ! いいねっ! いいねっ! 早い早いっ!! これなら直ぐ終わるかな。あたしってば頭いいっ! それっ! それーーっ!!」
ああ、何ということだ。
それまでの不慣れながらも直向きに村人の頼みに応えていた姿には、幾分かの感心を抱く余地があったのだが、やはり違えてしまったか。
「ほいっ! ほいっ! ほいっ! ほいーーっ! それそれそれそれーーーーっ!!」
会心の名案を思いついた今の彼女には、自身が駆けた後に虚しく転がる無数の木の実に気が付く気配など微塵もない。その駆ける様が常人の歩みと大差ないほどに早くはないものだとしても、いやむしろ遅かったとしても、ただ一心に颯爽と干された食糧の中を駆けてゆく。
ああ、どうか母大樹よ。無知で無邪気で少しばかり乱暴で至らない彼女をどうか許してやってほしい。
「これで……、おっしまいっと!! ふうーー! 終わったあーー! ざっとこんなもんよね! 走ったら汗かいちゃった。フフッ、疲れたあーー」
そうして、木の実を詰める用に充てられた袋の半数以上を残して、大方詰め終えることができた。
それはもう清々しい笑みを浮かべ、その成果に満足するチサキミコ。
袋に納まることがなかった実を片付ける苦労。調理の際、一緒くたに詰められた中から目的の物を適量取りだす手間。一息引きずられた麻袋は擦り切れ、酷い箇所は既に破けてしまっている。影籠りの移動中に修繕が必要となるだろう。
そんな他人の苦労など知る由もなく、また自身の未熟さを省みることなく、誤った経験を順調に積み重ね更に調子づいてゆく。
これまでに自ら何かに挑み、結果に問わず達成感という感動を知り得なかった彼女にとって、今ほど甘美な感覚はないだろう。
こうなってしまっては最早手の施しようがない。恐ろしいことこの上ないが、事の顛末を見届けるしかない。
ティーチ村の皆々様。後々食糧が傷み、量が足りず空腹に苛立ちを覚えようとも、どうか、どうか至らぬ娘を怨まないでやって下さい。そう、娘の不出来を一心に詫びる彼女の母親の声が聞こえてきそうだ。
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