クラス転移したら俺だけステータスが現れた件
8話 初クエスト《旅立ちの日》4
「うーん.......どうしたもんか」
俺は腕を組んで、首を捻りながら考え事をしていた。
新しく取得するスキルを選ぶためだ。
決して、スキルポイントを多く持っている訳では無いので、少しの無駄遣いも許されない。
《Sランク》1000ポイント
《Aランク》500ポイント
《Bランク》100ポイント
《Cランク》50ポイント
《Dランク》10ポイント
【根性】【観察】【冷静】【聞き耳】
【索敵】【隠密】【遠視】
スキル詳細は、こんな感じである。
改めて見て思ったのだが、《Sランク》と《Aランク》の必要ポイントがアホみたいに高い。
こんなんじゃ、いつまで経っても貯まらない気がする。
しかも《Dランク》しかスキルが表示されてないし.......最初はこんなもんなのかな。
「やっぱり、俺の行動がスキルの選択肢に反映されてるみたいだな」
半年前、初めてスキルの選択肢を見た時は、今の半分も行かないくらいしか無かった。
俺の行動がスキルの選択肢に反映されるのか、日が経つと少しずつ増える仕様なのか、レベルが上がると増えるのか、それは分からないが少しずつ増えてきているのは間違いない。
「ここは貯めた方がいいのかなぁ.......でも、ここでケチって死んだら元も子もないし.......どうしよ」
そんなこんなで暫く悩んでいると、また春が話しかけてきた。
いつも、俺が悩んでいる時に話しかけてくれるので、相手の思考でも読めるのだろうか。
はっ!?もし、そうだったら俺が春に見惚れていたのもバレてたかも!.......もし、そうだったら覚悟を決めて告ろう.......いや、やっぱりダメだな。
俺は女の子が大好きなのだ。
「また悩んでるね。どうしたの?」
「んー.......俺の戦闘スタイルに合うスキルってなんだろうなぁって思ってたんだよ」
「なぁんだ。そんなことか!」
俺は一生懸命考えて思い付かなかったのに、春は「そんなこと」という一言で片付けてしまう。
「やっぱり、相手の意表を着いて戦うのが似合うから気配を隠す系がいいと思うよ!」
「なるほど.......そうかも」
相手の攻撃を受けて反撃するなど芸がないと思っているので、確かに春の言うスキルが良いかもしれない。
俺は心の中で新しいスキルを決め、迷いなく選択した。
名前:結城 修斗 レベル:2
職業:なし
称号:なし
MP:10/10
筋力:6
耐久:3
速度:6
感覚:3
知能:3
《パッシブスキル》
【神々の試練】
《アクティブスキル》
【索敵】【隠密】
《耐性》
《適正魔法》
ステータスポイント:0
スキルポイント:1
必要経験値:0/2000
「俺が目指す戦闘スタイルの方向性は決まったな」
俺が目指す戦闘スタイルは、相手に気付かれず、スマートに敵を倒すことだ。
その方がカッコイイからな。
「ふふふ。なんか機嫌が良くなったね」
「まぁな。これからの方向性が決まったからかも」
「そうなんだ!どんな風に戦うの?」
そんなに気になるのか、春は身を乗り出しながら聞いてきた。
「ふっ.......相手に気づかれずスマートに敵を倒す.......それが俺の目指す戦い方だ!」
「おぉ!かっこ悪い!」
とてもいい反応をするので、またべた褒めしてくれると思ったのだが、満面の笑みで貶してきた。
「はぁ!?どう考えてもカッコイイだろうがよ!てか、春も似たようなもんだろ!」
「僕と修斗くんの戦闘スタイルは似て非なるものだよ!そもそも僕は早すぎて相手に気づかれないしね」
「くっ!確かに.......」
そう、春は神から授かった『祝福』により【韋駄天】を取得し、その能力は人の目に止まらぬほどの速度を得ることが出来るのだ。
だから、気配を消すことなど無意味。
気がついた頃には、首と胴体が別れてしまうからだ。
「でも強そうだね!いつか僕や光磨くんより強くなりそうだよ!」
「お、おう。ありがと。それはないと思うけどな」
なんか春の笑顔を見てたら、怒りがどっかにいっちまったぜ。
「ふぅ.......あと確認すべきことは.......」
イベントリである。
俺の経験では、イベントリとはアイテムを保管することが出来る能力であると思う。
なんか、『イベントリ』って項目も増えてるし、早速見てみるか。
そして、俺は『イベントリ』の項目を押した。
すると、目の前にステータスと同じような透明な板が現れ、四角形のマスが幾つも並んでいた。
「こんな風になってんのか.......なるほどな」
俺はイベントリの使い方を直感的に察し、微笑んだ。
こんな便利な機能が追加されて、笑いを堪えることを出来るはずがない。
しかし何も入ってないので、先ほどのチュートリアルで言われたことは嘘.......もしくはゲームによくあるアイテムなど無いのに、イベントリにアイテムを入れるなどと適当なことを言う、無駄なシステムなのかもしれない。
「楽しくなってきたぜ」
俺は瞳を鋭くさせ、まだ見ぬ能力やアイテム、そして冒険に思いを馳せながら、悪人顔負けの笑みを浮かべるのだった。
【索敵】
半径50メートル内の気配を感知できる。
MPを使用すれば範囲を広げることも可能。
【隠密】
気配を遮断することができる。
1分ごとにMPを10消費する。
《旅立ちの日》
英雄となり得る者の始まりの日。
クリア条件
・『魔王討伐』
クリア報酬
・『ステータスポイント1000』
・『スキルポイント1000』
・『願い事を一つ叶えられる』
俺は腕を組んで、首を捻りながら考え事をしていた。
新しく取得するスキルを選ぶためだ。
決して、スキルポイントを多く持っている訳では無いので、少しの無駄遣いも許されない。
《Sランク》1000ポイント
《Aランク》500ポイント
《Bランク》100ポイント
《Cランク》50ポイント
《Dランク》10ポイント
【根性】【観察】【冷静】【聞き耳】
【索敵】【隠密】【遠視】
スキル詳細は、こんな感じである。
改めて見て思ったのだが、《Sランク》と《Aランク》の必要ポイントがアホみたいに高い。
こんなんじゃ、いつまで経っても貯まらない気がする。
しかも《Dランク》しかスキルが表示されてないし.......最初はこんなもんなのかな。
「やっぱり、俺の行動がスキルの選択肢に反映されてるみたいだな」
半年前、初めてスキルの選択肢を見た時は、今の半分も行かないくらいしか無かった。
俺の行動がスキルの選択肢に反映されるのか、日が経つと少しずつ増える仕様なのか、レベルが上がると増えるのか、それは分からないが少しずつ増えてきているのは間違いない。
「ここは貯めた方がいいのかなぁ.......でも、ここでケチって死んだら元も子もないし.......どうしよ」
そんなこんなで暫く悩んでいると、また春が話しかけてきた。
いつも、俺が悩んでいる時に話しかけてくれるので、相手の思考でも読めるのだろうか。
はっ!?もし、そうだったら俺が春に見惚れていたのもバレてたかも!.......もし、そうだったら覚悟を決めて告ろう.......いや、やっぱりダメだな。
俺は女の子が大好きなのだ。
「また悩んでるね。どうしたの?」
「んー.......俺の戦闘スタイルに合うスキルってなんだろうなぁって思ってたんだよ」
「なぁんだ。そんなことか!」
俺は一生懸命考えて思い付かなかったのに、春は「そんなこと」という一言で片付けてしまう。
「やっぱり、相手の意表を着いて戦うのが似合うから気配を隠す系がいいと思うよ!」
「なるほど.......そうかも」
相手の攻撃を受けて反撃するなど芸がないと思っているので、確かに春の言うスキルが良いかもしれない。
俺は心の中で新しいスキルを決め、迷いなく選択した。
名前:結城 修斗 レベル:2
職業:なし
称号:なし
MP:10/10
筋力:6
耐久:3
速度:6
感覚:3
知能:3
《パッシブスキル》
【神々の試練】
《アクティブスキル》
【索敵】【隠密】
《耐性》
《適正魔法》
ステータスポイント:0
スキルポイント:1
必要経験値:0/2000
「俺が目指す戦闘スタイルの方向性は決まったな」
俺が目指す戦闘スタイルは、相手に気付かれず、スマートに敵を倒すことだ。
その方がカッコイイからな。
「ふふふ。なんか機嫌が良くなったね」
「まぁな。これからの方向性が決まったからかも」
「そうなんだ!どんな風に戦うの?」
そんなに気になるのか、春は身を乗り出しながら聞いてきた。
「ふっ.......相手に気づかれずスマートに敵を倒す.......それが俺の目指す戦い方だ!」
「おぉ!かっこ悪い!」
とてもいい反応をするので、またべた褒めしてくれると思ったのだが、満面の笑みで貶してきた。
「はぁ!?どう考えてもカッコイイだろうがよ!てか、春も似たようなもんだろ!」
「僕と修斗くんの戦闘スタイルは似て非なるものだよ!そもそも僕は早すぎて相手に気づかれないしね」
「くっ!確かに.......」
そう、春は神から授かった『祝福』により【韋駄天】を取得し、その能力は人の目に止まらぬほどの速度を得ることが出来るのだ。
だから、気配を消すことなど無意味。
気がついた頃には、首と胴体が別れてしまうからだ。
「でも強そうだね!いつか僕や光磨くんより強くなりそうだよ!」
「お、おう。ありがと。それはないと思うけどな」
なんか春の笑顔を見てたら、怒りがどっかにいっちまったぜ。
「ふぅ.......あと確認すべきことは.......」
イベントリである。
俺の経験では、イベントリとはアイテムを保管することが出来る能力であると思う。
なんか、『イベントリ』って項目も増えてるし、早速見てみるか。
そして、俺は『イベントリ』の項目を押した。
すると、目の前にステータスと同じような透明な板が現れ、四角形のマスが幾つも並んでいた。
「こんな風になってんのか.......なるほどな」
俺はイベントリの使い方を直感的に察し、微笑んだ。
こんな便利な機能が追加されて、笑いを堪えることを出来るはずがない。
しかし何も入ってないので、先ほどのチュートリアルで言われたことは嘘.......もしくはゲームによくあるアイテムなど無いのに、イベントリにアイテムを入れるなどと適当なことを言う、無駄なシステムなのかもしれない。
「楽しくなってきたぜ」
俺は瞳を鋭くさせ、まだ見ぬ能力やアイテム、そして冒険に思いを馳せながら、悪人顔負けの笑みを浮かべるのだった。
【索敵】
半径50メートル内の気配を感知できる。
MPを使用すれば範囲を広げることも可能。
【隠密】
気配を遮断することができる。
1分ごとにMPを10消費する。
《旅立ちの日》
英雄となり得る者の始まりの日。
クリア条件
・『魔王討伐』
クリア報酬
・『ステータスポイント1000』
・『スキルポイント1000』
・『願い事を一つ叶えられる』
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