色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった
45 結菜の涙
「何、ミーくん?」
夕飯に美味しい夏野菜カレーを食べていた時のこと。
「夏休みになって、いつも以上に一緒に居て、イチャラブしているよな、俺たち」
「うん、そうだね。すごく幸せだよ」
「ああ、俺もだ」
「ミーくん♡」
「けどな、結菜。ちょっとだけ、イチャラブを控えようと思うんだ」
「えっ……ミーくん、もしかして、私に飽きたの?」
「いや、そうじゃないよ。俺は変わらず結菜のことが大好きだ。けど1日だけ、たまには離れて過ごしてみるのも良いんじゃないかって思うんだ」
「う、うん……そうだね」
結菜は顔を俯けて少し考え込む。
「……分かった。ミーくんの言う通りにする」
「そっか、ありがとう」
◇
「じゃあ、結菜。行って来るよ」
「夕飯には帰って来る?」
「うーん、ちょっと分からないな。また後で連絡するよ」
「分かった。いってらっしゃい」
本当はキスをしたかったけど、ためらってしまった。
だって、ミーくんにイチャラブを控えようって言われているから。
「行って来ます」
そう言って、ミーくんは出かけて行った。
一人残された私は、しばしボーっとしてしまう。
何となしに洗い物をしたり、掃除をしたりするけど。
何だか、ずっと心にぽっかりと穴が開いているみたいだ。
家事は慣れているので、早くに終わった。
洗濯機を回している間、テレビをつけてみる。
ちょうど10時だったので、おやつを食べながら。
それなりに面白いけど、心とお腹の底から笑うことはない。
そんな風にダラっとしている内に、洗濯物が終わり、ベランダに干す。
お昼時になったので、おうどんを作った。
「いただきます」
一人きりでそう言って、静かに食べる。
その最中、何だか涙が溢れて来てしまった。
「ぐす……ミーくん」
いけない、こんなことじゃ。
そもそも、ミーくんと正式に夫婦になったら、仕事の帰りを待つ毎日が始まる。
この程度で泣いていたら、ミーくんに迷惑をかけちゃう。
私は少ししょっぱくなったおうどんを啜ってから、買い出しに出かけることにした。
家に籠っていても、気が滅入るだけだし。
今日、ミーくんは夕ご飯を食べてくれるか分からないけど、何か美味しい物を作ってあげたいな。
私はよく行くスーパーに向かおうとした。
「あれ、結菜ちゃん?」
ふと声がして振り向くと、クラスの女子たちがいた。
「あ、みんな」
「この前のプールぶりだね。何をしているの?」
「ちょっと、食材の買い出しに」
「あれ、湊人くんは一緒じゃないの?」
「うん。ミーくんは恵一くんとか、お友達と遊びに行っているの」
「そうなんだ。あ、ウチらこれからお茶しに行くんだけど、良かったら一緒に来ない?」
「え、良いの?」
「もちろんだよ。結菜ちゃんには色々と聞きたいしさぁ」
「じゃあ、せっかくだし……一緒に行こうかな」
「やった~、行こう、行こう~」
私はクラスのお友達と歩いて行った。
◇
「でさ~、ウチの彼氏がヒョロくて頼りない訳よ」
女の子同士で集まって何を話すのかなと思ったけど。
愚痴の割合が多かった。
まあ愚痴とは言っても、彼氏に対するノロケみたいで可愛いけど。
「その点、結菜ちゃんは良いよねぇ」
「え?」
「湊人くんってたくましい体しているしさ」
「ちょっとバカっぽい所もあるけど、頼りがいがありそうだよね」
「熱血な感じも良いよね」
すごい、ミーくんが大人気だ。
嬉しいけど、ちょっと嫉妬しちゃうな。
「でもさ、湊人くんと結菜ちゃんは同棲しているんでしょ?」
「う、うん」
「ていうことはさ、もう毎日ヤリまくりでしょ?」
「ちょっと、あんた。露骨に聞き過ぎだよ~」
「良いじゃん、気になるもん。ちなみにあたしは彼氏と週3くらいでヤッているよ」
「マジで? あたしの所は月に数回だよ」
「あるだけマシ。こっちはまだしてもらってないよ。付き合いってだからさ」
「で、結菜ちゃんは湊人くんとどれくらいエッチしているの?」
「へっ? えっと……毎日かな」
「「「マジで!?」」」
みんなの声が重なった。
「ふぅむ、湊人くんって絶倫なんだね」
「そ、そうなのかな?」
「ちなみに、一晩の最高記録は?」
「えっと……20回くらいかな」
「「「すっげぇ!?」」」
またみんなが声を揃える。
「え、それ結菜ちゃん大丈夫なの? 壊れたりしない?」
「う、うん。ミーくんは激しいけど、優しくしてくれるし……」
って、何で私はこんなに正直に話しちゃっているの?
「ね、ねえ、ちなみにだけど。湊人くんのモノの大きさって、どれくらい?」
「へっ? えっと……これくらいかな?」
「「「デカッ!?」」」
もうみんなのハモりが止まらない。
「ゆ、結菜ちゃん。あんたすごいね」
「えっ?」
「だって、そんなデカいので20回もって……普通なら壊れちゃうよ?」
「う、うん、確かにちょっと痛い時もあるけど……いつも、すごく気持ち良いから」
私が照れながら言うと、みんなはゴクリと息を呑む。
「ね、ねえ、結菜ちゃん。一度だけで良いから、湊人くんのを味見させてもらって……」
「ちょっと、あんた何言ってんのよ。それは浮気でしょ?……じゃあ、あたしも」
「あたしも」
「あたしも」
「へっ、そ、そんな……ダメ! ミーくんは私だけのミーくんなの!」
私はつい大きな声で叫んでしまう。
「結菜?」
その声にハッと振り向く。
「ミ、ミーくん……?」
そこには、愛しのミーくんがいた。
「な、何でここに?」
「恵一たちと遊んでいて、休憩がてらに寄ったんだよ。そうしたら、結菜がいたからビックリで……」
その姿を見て、私は目にじわりと涙が浮かぶ。
「ミーくん!」
私は抱き付いた。
「結菜?」
私はミーくんの腕の中ですすり泣く。
「おいおい、湊人。可愛い嫁さんを泣かせるなよ」
「うるさいよ、恵一」
ミーくんはそう言ってから、
「ごめんな、結菜。俺もやっぱり、お前がいないとダメだ」
「ミーくん……」
私は涙に濡れた目でミーくんを見つめる。
ニコっと笑ったミーくんは、
「悪い、みんな。俺たちは先に帰るよ」
「えっ、ミーくん?」
「ごめん、結菜。可愛いお前の顔を見たら、俺のジュニアが元気になっちまった」
ビイイイイィン!
「ミ、ミーくん……」
ズボン越しでもすごいそれを見たみんなは……
「「「マ、マジか……」」」
男女ともに圧倒されていた。
「じゃあ、みんな。また新学期に会おう。俺はこれから、夏休みが終わるまで結菜とエッチ三昧の日々を送るから」
「ミ、ミーくん?」
「「「きゃ~!」」」
「「「うぉ~!」」」
女子はハシャぎ、男子は悶える。
「よし、結菜。行くぞ」
ミーくんは私を抱きかかえた。
「う、うん」
そのまま、叫び盛り上がるみんなを背にして、ミーくんは私を抱いたまま風のようにお家に帰って行った。
そして……
「結菜ぁ……結菜ああああああぁ!」
「あぁ~ん♡ ミーくぅん♡」
私はとても幸せな気持ちになりました。
          
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