色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった
33 豊かな自然を前に下心を抱いてはいけません!
俺は畑仕事をしていた。
「ふぅ~」
俺は額に浮かんだ汗の玉を拭う。
この畑は、俺の親戚が所有している物だ。
6月の下旬から7月にかけては野菜の収穫シーズンらしい。
そこで、体力バカな俺が招集された訳だ。
「見て見て~、ミーくん。すごく美味しそうなトマトだよ」
そして、結菜もまた。
俺と一緒に畑仕事を手伝っていた。
「この畑はおらが手塩をかけて育てたからなぁ。みんな美味いべや」
俺のおじさんが言う。
「すごいですねぇ」
結菜は微笑む。
「おい、湊人ぉ。お前、いつの間にこんなメンコイお嬢ちゃんとくっついとっただ?」
「ゆ、結菜は俺の幼馴染で、嫁だ」
「ミ、ミーくん」
「かぁ~、夜も大ハッスルってかぁ!」
おじさんは堂々とセクハラ発言をする。
「おい、おじさん」
「そんな怖い顔すんなって」
「俺は昼から、いや、朝からでも行けるぞ」
「かぁ~! さすがは体力バカだべや!」
「ミ、ミーく~ん……」
すっかり恥ずかしがった結菜は、
「あんた! 下らないことばっか言って若い女の子を困らせてんじゃないわよ!」
そう叫ぶおばあさんの下に招かれて行った。
「いや~、しかし顔も可愛いけど、あの子はお乳もお尻もデカくてええな~。まあ、おらの母ちゃんも若いころはあんなだったべや」
「そうなのか」
俺は気を取り直して、再び収穫作業に集中する。
「ミーくん、調子はどう?」
また結菜がそばに来てくれた。
「おう、良い感じだ」
「私も一緒に収穫しても良い?」
「ああ、もちろんだ。ちょうど今、ナスをやろうと思っていたんだ」
「じゃあ、手伝うね」
結菜は笑顔で言う。
「こうやって、ハサミでチョン、と切るだけだ」
「こんな感じ?」
「上手いな。その調子で、頼むぞ」
「うん」
ああ、何か幸せだなぁ。
夫婦で野菜を収穫する……か。
将来は、結菜と農家を営むのも悪くない。
毎日、二人で早起きして、いっぱい汗をかいて、美味いメシを食って、夜は……ムフフと。
素晴らしく健康的な生活じゃないか。
俺は改めて結菜の方に目を向ける。
と、その手がなぜか止まっていた。
「どうした、結菜?」
「へっ、いや、その……」
「おい、顔が赤いじゃないか。熱でもあるのか?」
「う、ううん、そうじゃなくて……」
結菜は何やらナスを前にモジモジしている。
「どうした? 話してくれ」
「あのね……ナスがどうしても……アレに見えちゃって……想像しちゃうの」
「アレ?」
首を傾げる察しの悪い俺の耳元で結菜がこそっと耳打ち。
「……結菜」
「う、うん」
「エロい嫁だな」
「もう、ひどい!」
「ハハハ、嘘だよ」
「ミーくんのバカ」
「ごめん、ごめん」
俺は結菜をたしなめる。
「けどね、思ったの」
「ん?」
「ここにあるどのナスよりも……ミーくんの方が立派だなって」
「ゆ、結菜……」
俺と結菜はしばし、見つめ合ってしまう。
「おい、湊人」
ふいに、背後から声をかけられて俺たちはビクっとした。
「な、何だよ、おじさん」
「ちょっくら休憩すっか?」
「えっ?」
「おらん家は古民家だからよ。家の中はみーんな畳さ。んだから、どこでもイケるぜ?」
「お、おじさん……」
俺はワナワナと震える。
「冗談だって。そんなに怒るな……」
「ぜひとも、休憩をさせてくれ」
「へっ? ミ、ミーくん」
「あいよ」
おじさんは笑顔で頷く。
「よし、行くぞ、結菜」
「ミ、ミーくん、ちょっと待って……」
「もう、待てん」
俺は結菜を抱きかかえると、おじさんのお宅に一直線した。
そして……
「あんっ! あ~ん!♡」
結菜と二人でスッキリした。
          
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