魔眼使いは冒険者に憧れる

カイン

オルディス公爵家①

オルディス「やぁー!よく来たね。
アクア!大きくなって、私が王宮にいた頃
はこーーんなに小さかったのになー。」

アクア「もぅー、いつの話をしているん
ですか、伯父様は、私はもう立派な
レディーなんですよ。」

そういって、顔を膨らませるアクア王女

オルディス「ははっ、すまないねー、
アクア。君が来てくれて本当に嬉しい
んだよ。」

そういって、、アクア王女の頭を撫でる
オルディス公爵様。そう、俺たちは
今、オルディス公爵様の屋敷に着き、
アクア王女がオルディス公爵様と話して
いるところだ。流石に、この二人の邪魔
をするわけにはいかないので、俺やエマ
さんは、案内された部屋のすみの方で
静かにしている。

オルディス「ははっ、すまないね。エマ君
も、アクアと久しぶりの再開で、ついつい
浮かれてしまってね。」

エマ「いえ、構いませんよ。オルディス
公爵様。流石に、久しぶりの孫娘との
再開を邪魔することなんて出来ません。」

突然公爵様から話かけていただいたこと
で、反応できずに固まっていた俺の変わり
にエマさんがそう言ってくれた。
どうやら、エマさんはオルディス公爵様
とも関わりがあるそうだ。流石、Sランク
冒険者だと少し感動した。そんなことを
思っていると、オルディス公爵様から
話しかけられた。

オルディス「君が、話に聞いていたエマくん
の弟子だね。アクアをここまで守ってくれ
たんだねありがとう。」

カイ「いえ、俺はなにもしていません。
エマさんや護衛の兵士の方たちが、
頑張ってくださって、俺は残った雑魚を
倒しただけですよ。」

オルディス「ふふっ、そんなに謙遜に
しなくとも君の活躍はアクアからの
手紙で知っているよ。」

アクア「もう!、伯父様ったら、その話し
はしないでと言ったではありませんか!」

オルディス「ははっ、ごめんよ。アクア。
でも、私も嬉しいんだよあの、アクアが
年頃にも男の子に興味を持ってくれてる
ようでね。」

どうやら、アクア王女とオルディス公爵様
は俺たちがこの屋敷に来るまでの道のりで
手紙のやり取りをしていたそうだ。鷲が
定期的に手紙を持って来ていたが、あれが
そうだったのだろう。でも、俺の話を
アクア王女が公爵様に話していたなんて
一体どんな話を書いていたんだろうか?
とても気になるが、悪いことではないこと
を祈ろうと思う。まっ、でもそんなこと
より笑っているアクア王女も可愛いな。
おっと、そんなことを考えていたらエマ
さんから、突き刺さるような視線が飛んで
来たので、俺はまたアクア王女と公爵様の
会話を聞くために視線を向け直した。



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