美女女神から授かったチートスキル〜魅了〜を駆使して現代社会でたくさんの嫁を娶りたい!
青年編 第41話 温泉旅行⑤
「やったぁぁ!」
「うぅ、また負けたぁ……」
「先輩……弱すぎませんか?」
室内の温泉に入った後、豪華な料理が運ばれてきて、それを2人で堪能した後、少し体を動かそうと思ってやってきたのは……
温泉卓球!
やっぱり、温泉に入ったら牛乳を飲むのと卓球だよね……
でも、卓球は相手にある程度のレベルざないと続かない……
氷堂先輩とやってもイチャイチャはできるが、たのしくはないな……
そんな時、
「あら! しーちゃんが卓球をやるなんてね……」
「あ! 女将さん!」
「敦子ちゃん。しーちゃん弱いでしょ?」
「はい……ものすごく弱いですね……」
「そうだよね……なら、私が相手をしてあげるわ!」
「お、本当ですか?」
「えぇ、やりましょう! 手加減はしてあげるからかかってきなさい!」
こうして女将さんとの卓球が始まった。
最初は遊びのつまりでやっていたのだが、
タンタンタンタンタンタン。
「さぁぁぁぁ!」
女将さんが唸り声をあげる!
「女将さん! やりますねえ!」
この女将さん卓球めちゃくちゃ強い!
俺は激しい熱戦に思わず、力を使ってしまう。
師匠によって動体視力を強化し、筋肉も足の俊敏性と腕のしなりと手首の柔かさを調整して。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁあ!」
私は雄叫びをあげる。
そんなわたしの様子に氷堂先輩はポカーンと眺めている。
勝ち誇る私に女将さんがやってきて、
「敦子ちゃん! いや、敦子さん! あなたは卓球界の期待の新人よ! あなたなら世界1に君臨できるわ! 私が保証する!」
「な、何を言ってるんですか? わたしには無理ですよぉぉ……」
「何を言ってるのよぉ、わたしが行けると言っているんだから必ず行けるわ!」
「あ、女将さんに言われたって……」
「あら、敦子ちゃんはわたしの正体を知らないようね……まぁ、昔のことだからしょうがないけど、私、昔オリンピックに出て銀メダルを取ったことがあるのよ!」
え、えぇぇぇ! そんなの聞いてない……
これってもしかして、モニタリ◯グですか?
カメラ探さないと……
モニタリングだとしても、逆ドッキリみたいになっちゃったね……
てか、それって不味くない?
興奮して力を使っちゃったけど、知らずにオリンピック選手に勝っちゃうなんて……
「あの〜、私陸上の方をやってるので……」
「あ! そうなの……それじゃダメね……でも種目を変えたくなったらすぐ言ってよね! 私が女将なんてやめて全力でサポートするからさ!」
女将さん……ここでそんなこと言っちゃダメだと思いますよ……
俺はその後女将さんにしつこく誘われたが、しっかり断って自室へと戻っていった。
「はぁ……疲れましたね〜」
「ごめんね……わたし運動はだめで……」
「あっ! わたしも女将さんと勝手に盛り上がっちゃってごめんなさいね……」
「ううん、そんなことはいいのよ。それに、あなたは本当に運動神経がいいのね!」
「あぁ、そうですね……」
師匠のおかげなんだけどね……
「前あったときもすごいスピードで走ってたし、今日も引退したとはいえオリンピック選手に勝ってしまうなんてね……」
「まぁ、それがわたしの取り柄ですからね……」
まぁ、師匠のおかげだけど……
「逆にすごく不気味に思えてしまうわ!」
「えっ!?」
「ふふ、冗談よ……少し汗をかいてるみたいだから外に出てお話でもしない?」
「ええ、そうですね!」
俺と氷堂先輩は外のベランダへと向かう。
置かれた椅子に座って、外を見上げると街灯があまりないおかげか、星が都会とは比べものにならないくらいに輝いて見えた。
楽しいひと時を一緒に過ごしているのに、先輩の親愛度はびくりともしない……
          
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