美女女神から授かったチートスキル〜魅了〜を駆使して現代社会でたくさんの嫁を娶りたい!

月風レイ

青年編 第14話 打開策

よもぎ商店街の通路にて。

『きゃぁぁ! だれかぁ! ひったくりよぉぉ!』
と年配の女性の叫び声。

もしかして、この場所はおばあちゃんたちがトラブルための場所なのか?

そんな叫び声を聞き、犯人を追いかける水色の髪の女子高生。

「まちなさぁぁい!」
とその女子構成はひったくりの男を一生懸命に追いかける……のだが……流石に男性相手に、普通の女子校生が足の速さで上回ることはなく、徐々に犯人との距離が広がっていく……
そんな時、1人の人物が突如として現れた。
その人物は女子高生の後ろから現れ、女子高生との距離を一瞬にして詰め、そして、そのまま水色の髪の女子高生を瞬く間に抜き去り、ひったくりの犯人に追いついた。
その人物は犯人を難なく捉えて、警察が来るのを待ち、犯人の身柄を警察に渡した。

そして、取り返したものを盗まれたおばあちゃんに渡した。

そんなこの現場におけるヒーロー、それは1人の女子高生だった。
大人の男性に負けない足の速さに、大人の男性を綺麗に技をかけ捕捉する女子高生だった。

その女子高生の容姿はそれはそれはとても美人だった。黒目黒髪の日本人らしい風貌に、美しい体のライン。

そして、そんな彼女に近づく1人の影。

「あの〜〜……」

ヒーロー女子高生に近づく人物。
水色の髪に水色の瞳。なかなかナイスバディなもう1人の女子高生。
そう。彼女はよもぎ大学付属高等学校3年の『氷姫』こと氷堂時雨である。

「はい! なんでしょうか?」
ヒーロー女子高生が水色の髪の女子高生の問いかけに元気に答える。

「さきほどはほんとに助かりました……」

「いえいえ。困っている人がいたら助けるのが普通ですからね!」

「そうですね……素晴らしい考えだと思いますよ!」
水色の髪の女子高生はヒーロー女子高生の考えにに対し、素直に敬意を払った。

「まぁ、今回はこれで済んでよかったですね」

「そうですね! ところで、あなたわたしと同じ制服を着ていますけど……よもぎ大学付属高等学校の生徒ですか?」

「あ! はい! そうですよ!」

「そうですよね! でも……今まで見たことないような……」

「そうですか……私は先輩のことを知ったますよ! 『氷姫』って呼ばれるてる氷堂時雨先輩ですよね?」

「はい! そうです……その呼び名は呼ばれるのは嫌なんですけどね……」

「あ! すみません! そんなことも知らずに……」

「いえいえ、気にしないでください! あ、あのあなたは私の後輩ってことは今何年生ですか?」

「あ! 私は2年生です!」

「そうなのね」

「はい!」

「それにしても……さっきは凄かったわね! もしかして陸上部だったりするの?」

「いえいえ、昔ちょっとやってただけなんですけどね……今は違いますよ」

「そうなんだ。でも本当にかっこよかったわよ! 物語のヒーローみたいな感じだったわ!」

「いえいえ。とんでもないですよ! 先輩だってかっこよかったですよ! 一生懸命追いかけてる姿」

「いや……わたしは何もできなかったわ……」

「そんなことないですよ!」

「まぁ……事件は無事に解決したんだし、根に持ってもしょうがないわよね」

「そうですよ! 先輩!」

「あ! あなたの名前を聞いていなかったわ! 教えてくれないかしら?」

「……えっ!? いいですよ! わたしの名前は敦子です。前田敦子です!」

「そう。前田敦子っていうのね! じゃあ敦子ちゃん! 学校であったら話しかけて頂戴! あなたのこともっと知りたいわ!」

「はい! こちらこそ先輩のことしりたいです!」

「そう。嬉しいこと言ってくれるわね。わたしは大抵図書室にいるから用があったら、図書室にきて頂戴!」

「はい! わかりました! 行ける時は行けるようにしますね!」


2人の女子高生がひったくり事件を通じて、ここに出会った。
これは運命なのだろうか?
それとも、偶然なのだろうか?
果たして…………


なんてことは置いといて…

「ふぅーー。疲れたぁぁ。久しぶりにおもっきり走ったよ」

ヒーロー女子高生の正体はもちろん。
俺である。師匠によって変身した俺である。

少し時間は遡る。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

バッティングセンターから家に帰宅した時。


ガチャ。

俺は家の玄関の扉を開けて、中へと入った。
「ただいま〜〜」

俺の帰宅に気付いて母さんと希が現れた。

「あっくん! ちょっと遅いわよ!」
「にいさま! 遅いです!」

俺が帰ったのは夜の10時。

「ごめんごめん! ちょっとな……」
「あっくん! もしかして……」
「にいさま!」

くんくん。くんくん。

「おい! 希いきなりやめろよ!」


「お母さん! にいさまから女の匂いがしますわ!」
「あら! のんちゃん本当なの?」

くんくん。くんくん。

「えぇ。それも2人!」
「どれどれ……あら! 本当だわ!」

「にいさま! どういうことなんです!」
「のんちゃん……ちょっと待ってあげて、この匂い、どこかで嗅いだことがあるわ!」

「………………」

うん……2人とも嗅覚は犬みたいだね……
純粋にその鼻には敬意を払いたいね。

でも、やってることは褒められたことじゃないね……
まぁ、相手はどうせ、夏と秋だしな……

「かあさん。希。俺はさっきまでバッティングセンターにいた。そこで、夏と秋にあった。それだけだ」

「ナツちゃんとアキちゃんですか? ……にいさま!」

「あぁ、そうだわ! この匂いはナツちゃんとアキちゃんだわ! ならお母さんは文句はないわよ」

母さんは匂いの相手が夏と秋だとわかって、先程までの焦りはなくなった……

だが、1人はそうはいかなかった……

「にいさま! 夜遅くまでなんであんなムシ達と一緒にいるんですか?」

「おい! だからお前は人をムシ扱いするのをやめろ! それにお前小さい頃はよく遊んでもらったただろ?」

「むかしはむかし! 今はいまです! どうしてあんなムっ」


コツン。

「いたぁいですぅぅ。にいさま」

「前も言ったはずだぞ? 次言ったらデコピンじゃ済まないぞ……」

「にいさまひどいですぅぅ」

「じゃあ、俺風呂入ってくるから……もう寝てていいよ!」

そう言って俺は風呂場へと向かった。
妹が突撃! なんてイベントは発生せず、俺はゆっくりと湯船に使った。


「はぁ……氷堂先輩の攻略をどうしようか……」


『ちんちん〜! ちんちん〜!』

どこかからそんな声が聞こえなくもなかった……

「ちんちんをちょんぎる……か……」


……………あぁぁぁぁ! なるほど! そういう手があったか……
完全に失念していた……


あの人の存在を!

師匠を!
と、その時俺は決心した!


「よし! ちんちんをちょんぎるか!」

と風呂場にあった剃刀を使って物理的にち◯ち◯を切り落とす……なんてグロテスクなことはせずに、

師匠! お願いします!
了解!

そして、俺は風呂場で自分が女の姿になれることを確かめた!

「おぉーー! 我ながらナイスバディだな!」

俺は自分の変身した女の姿に自分の体ながらに興奮を覚えるのであった。

こうして俺は氷堂時雨の攻略へと一つの手段を得た。

「はぁ……明日にでも攻略を始めたいんだが……明日からまた1週間くらい仕事があるからな……次学校に行くのは、おそらく6月3日の水曜日だな……」

俺は作戦を頭の中で描いた後、お風呂を上がり、湯冷めしないように布団に入った。

頭の中のモヤモヤが先程までとは嘘のようになくなっていてぐっすりと眠れることができた。




そして、1週間の仕事をこなし、6月3日の水曜日に学校へといった。
授業も無事に終わり、帰宅時間となった。

そして、俺は目的通り彼女、氷堂時雨を追いかけた。

俺が彼女を覗き見たところ、今日は氷堂時雨は図書室には行かずによもぎ商店街の方へと向かっていった。
俺はバレないようにこっそりと彼女をつけていった。

そして、ここでこの商店街で2度目のトラブルが起きた。

『きゃぁぁ! だれかぁ! ひったくりよぉぉ!』

おばあちゃんの鞄が男に取られてしまった。
犯人は逃走。そして、先輩が追いかける。

そして、俺は人目につかないところに行って、師匠を使って女子高生に変身。
制服は先輩と同じ。

変身とさらに体の筋力を操作し、先輩が追っている犯人を追走した。
そして、すぐさま犯人に追いつき、そして、犯人を鮮やかに拘束した。

このひったくり事件を通して、俺は同じ高校の女子生徒として、氷堂時雨と知り合いになった。

こうして俺はようやく氷堂時雨攻略のスタートラインに足を付けたのであった。

「よし! ここからだぜ……時雨先輩……」

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