先輩と付き合うのは無理ゲーすぎる
第16話 翼の思い、舞香の思い
「神楽坂先輩……先輩にお話があります」
 俺は先輩を、、颯汰さんの思い通りにはさせない!これがきっと俺にできる最後のことだ。本当は
好きだとも伝えたかったし、神楽坂先輩と付き合うのが俺の夢だった。でも、これが俺が先輩に唯一して
あげられることなら俺はもうやりきるしかない。
「神楽坂先輩は颯汰さんのことが好きですか?」
 
そう聞いた瞬間、冷やかしと思ったのか、冷たい目をしていた先輩だが、俺の目をみて本気だと思ったらしい。
「私は、颯汰くんのことが好きよ」
それが確認できただけで俺の気持ちは十分だ。颯汰さんが例えどんな奴だって俺の恋心は完敗ってことだ。これで俺も遠慮なく言える……
「あの人は…………」
俺はあの日、颯汰さんに言われたことを全て
神楽坂先輩に話した。
———————————
舞香
薄々、藤倉が私のことを好きなんじゃないかというのは気づいていた。決して、自意識過剰なんかじゃない。だって、何回も店長からそれらしいこと聞いてたし、、 だから話があるって言われた時、私と颯汰くんが付き合うと聞いて、諦めの意味での告白をされるのだと思った。でも、彼が口に出したのはまったく予想外のことで……
 
藤倉の話を聞いていると、最初は私と颯汰くんを別れさせたいだけかと思った。でも、藤倉はそんな卑怯なことをする後輩じゃないし、彼の悲しそうな、いやその真剣なまなざしが私に事実を告げている
ようだった。
颯汰くんが、、そんなことを言うなんて……
 前回のデートでも確かに、昔とは違う颯汰くんに
気づいてた。ただ、昔の面影も少し残っていて……
私は昔の颯汰くんとは違うなんてこと信じたく
なかったのだ。でも、やっぱり襲ってきた颯汰くんが今の本当の颯汰くんなのかな?……
「……神楽坂先輩、今こんなこと言うべきではないとは思ってます。だから答えはいりません。僕は、先輩のことが好きでした。だから、先輩には幸せになってもらいたいんです……だから!今の颯汰さんと向き合って答えを出してください。僕には彼の真意は分からなくても先輩にはきっとわかるはずです。だって……両想いの2人なんですから!」
そう言った後、彼は泣き笑いを浮かべ、
「でも、ちょっとクサすぎですかね?後輩がいうには生意気だったかもしれません」
藤倉はちっとも変わらない、いい後輩だよ。後輩の彼にここまで言われて何もできない私じゃない。
「藤倉、ちゃんと伝えてくれてありがとう。私始めて告白されたから本当に嬉しかった。だから、その気持ち無駄にしないから!颯汰くんのところに行ってくる!」
私の言葉を聞いて、安心したような、でも少し悲しそうな表情で、藤倉は言った。
「答えはいらないって言ったのに……まあいいです。僕は2人を応援するって決めましたから」
私はもう隠さない、ちゃんと嘘偽りなく気持ちを伝えて、またちゃんと付き合う。きっと颯汰くんならわかってくれる。だから今度は私の番だ。
プルルル……
「颯汰くん、今なら会える?」
「まいかちゃんからとは珍しいね~、いいよ!じゃあ2人の思い出の場所の〜みどりの里公園に集合~」
「わかった!みどりの里公園ね、今から行くわ」
————————
 翼
颯汰さんに電話する神楽坂先輩、これできっと上手く行く。このこと渚に言ったら、このお人好し!
とか言われるんだろうなぁ~
「ありがとうね藤倉、今から颯汰くんに会いに行ってくる!バイバイ!」
そういって駆け出し行く彼女。これで俺の役も終わり。本当、好きな人にわざわざ振られてまで恋を応援するなんてさ……
ん?いや待て、上手く行ったら、、?ならもし 上手くいかなかったら?颯汰さんが彼女の本気の思いを聞いたところで変わらなかったら?元々は渚と話していた時から、もう彼とは関わらないほうがいいと言うつもり だった。 だけど、先輩の思いを聞いて俺は応援しようと思った。これ以上悪い方に考えるのは
神楽坂先輩に失礼だ。
 
俺は、神楽坂先輩は本気で颯汰さんが大好きで今、
彼と真剣に向き合おうとしている
神楽坂先輩を見たのだから……
 俺は先輩を、、颯汰さんの思い通りにはさせない!これがきっと俺にできる最後のことだ。本当は
好きだとも伝えたかったし、神楽坂先輩と付き合うのが俺の夢だった。でも、これが俺が先輩に唯一して
あげられることなら俺はもうやりきるしかない。
「神楽坂先輩は颯汰さんのことが好きですか?」
 
そう聞いた瞬間、冷やかしと思ったのか、冷たい目をしていた先輩だが、俺の目をみて本気だと思ったらしい。
「私は、颯汰くんのことが好きよ」
それが確認できただけで俺の気持ちは十分だ。颯汰さんが例えどんな奴だって俺の恋心は完敗ってことだ。これで俺も遠慮なく言える……
「あの人は…………」
俺はあの日、颯汰さんに言われたことを全て
神楽坂先輩に話した。
———————————
舞香
薄々、藤倉が私のことを好きなんじゃないかというのは気づいていた。決して、自意識過剰なんかじゃない。だって、何回も店長からそれらしいこと聞いてたし、、 だから話があるって言われた時、私と颯汰くんが付き合うと聞いて、諦めの意味での告白をされるのだと思った。でも、彼が口に出したのはまったく予想外のことで……
 
藤倉の話を聞いていると、最初は私と颯汰くんを別れさせたいだけかと思った。でも、藤倉はそんな卑怯なことをする後輩じゃないし、彼の悲しそうな、いやその真剣なまなざしが私に事実を告げている
ようだった。
颯汰くんが、、そんなことを言うなんて……
 前回のデートでも確かに、昔とは違う颯汰くんに
気づいてた。ただ、昔の面影も少し残っていて……
私は昔の颯汰くんとは違うなんてこと信じたく
なかったのだ。でも、やっぱり襲ってきた颯汰くんが今の本当の颯汰くんなのかな?……
「……神楽坂先輩、今こんなこと言うべきではないとは思ってます。だから答えはいりません。僕は、先輩のことが好きでした。だから、先輩には幸せになってもらいたいんです……だから!今の颯汰さんと向き合って答えを出してください。僕には彼の真意は分からなくても先輩にはきっとわかるはずです。だって……両想いの2人なんですから!」
そう言った後、彼は泣き笑いを浮かべ、
「でも、ちょっとクサすぎですかね?後輩がいうには生意気だったかもしれません」
藤倉はちっとも変わらない、いい後輩だよ。後輩の彼にここまで言われて何もできない私じゃない。
「藤倉、ちゃんと伝えてくれてありがとう。私始めて告白されたから本当に嬉しかった。だから、その気持ち無駄にしないから!颯汰くんのところに行ってくる!」
私の言葉を聞いて、安心したような、でも少し悲しそうな表情で、藤倉は言った。
「答えはいらないって言ったのに……まあいいです。僕は2人を応援するって決めましたから」
私はもう隠さない、ちゃんと嘘偽りなく気持ちを伝えて、またちゃんと付き合う。きっと颯汰くんならわかってくれる。だから今度は私の番だ。
プルルル……
「颯汰くん、今なら会える?」
「まいかちゃんからとは珍しいね~、いいよ!じゃあ2人の思い出の場所の〜みどりの里公園に集合~」
「わかった!みどりの里公園ね、今から行くわ」
————————
 翼
颯汰さんに電話する神楽坂先輩、これできっと上手く行く。このこと渚に言ったら、このお人好し!
とか言われるんだろうなぁ~
「ありがとうね藤倉、今から颯汰くんに会いに行ってくる!バイバイ!」
そういって駆け出し行く彼女。これで俺の役も終わり。本当、好きな人にわざわざ振られてまで恋を応援するなんてさ……
ん?いや待て、上手く行ったら、、?ならもし 上手くいかなかったら?颯汰さんが彼女の本気の思いを聞いたところで変わらなかったら?元々は渚と話していた時から、もう彼とは関わらないほうがいいと言うつもり だった。 だけど、先輩の思いを聞いて俺は応援しようと思った。これ以上悪い方に考えるのは
神楽坂先輩に失礼だ。
 
俺は、神楽坂先輩は本気で颯汰さんが大好きで今、
彼と真剣に向き合おうとしている
神楽坂先輩を見たのだから……
コメント