人間嫌いな俺とビッチな少女

マイナスイオン

嫌いな曜日ランキング第1位は月曜日





休みというのはあっという間に終わるものだ。


 そして最も憂鬱な曜日ランキングというものがあれば1位に輝くであろう月曜日。


 人と関わることが嫌いな俺は特にこの月曜と
いうのは格段に嫌いだ。
 人に気を使うことなく過ごせる土日と違って
嫌でもあんな集団社会に塗れなければいけないのだからな、、


それでも今までは誰とも関わらない生活ができていた。だがそれすらも許されなくなった。
 なぜか?胡桃萌という厄介な女に絡まれるようになってしまったからだ。


ただ、この前のデート?というもので愛想を
尽かし、話しかけてこないんじゃないかと言う
期待もあったがどうやらそうではないらしい。


「この前の土曜日なにしてたの?」


鬼の形相で目の前には胡桃萌が立っている。

は?なんでこいつ怒ってるんだ?


「土曜日?いちいち覚えてねーよ」


「絶対嘘!なんか女の人と歩いてたでしょ!」


土曜日?あーもしかして姉貴のことか?
にしてもこいつが怒ってることと全然話が繋がらないんだが、、


「あー、姉貴と買い物行ってたかもしれねえな」


「お、お姉さん?あんな美人な人が鍋島のお姉さん?」


いちいち言い直すな。似ても似つかないことは俺も理解してるからな。


「ああ、そうだよ。心配しなくても俺だって
姉貴と全然似てないのは気づいてるから」


「でも、この前みたいに前髪あげたら少しは
マシになるんじゃない?」


「そこまで見てたのか、嫌だよ。これ以上顔だしたくなくて前髪伸ばしてんだからな」


「事情は知らないけど、今度のデートの時は
そうしてもらうからね!それにしてもねぇ....
鍋島にお姉さんか」


「なんだ文句あるか?」


「ううん、べっつにー。2人姉弟なの?」


「ああ、姉貴と俺の2人姉弟だ」


あ、つい会話の流れで余計なことまで口を滑らせてしまった、、


「ふーん、よかった。彼女じゃなくて....」


「なんでそこで安心してるんだよ?」


「き、聞こえたの?当たり前でしょ!告白した相手に彼女がいて振られたなんて惨めすぎるじゃない!」


「はは、ブレないなお前は。ま、俺に彼女
なんてのはいないし、できるわけもつくることもないから心配するな」


「なに笑ってるのよ。そもそも誰も心配なんてしてないし!今日は私と一緒に昼休みを過ごすこと!屋上で待ってるからね!じゃあ!」


そういい立ち去る胡桃、言いたいことだけ
言って去っていきやがった。


でもいつぶりだろうか。家族以外の会話で俺が笑ったのは。話すようになってほんの数日の
はずなのに、どうやら彼女は人との距離の
詰め方が上手いみたいだな。だけど俺は心は
開かない。人はどうせ裏切る。


はぁ、俺が胡桃に惚れることはないのに、
いつまで俺につきまとうのだろうか?
 

そんな疑問を持ちながら、俺は席に着く。


そしてまた今週も孤独な、そしてその孤独さが心地のいい1週間が始まるのだ。



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