【連載版】僕の初恋相手は人妻です
会いに行く口実
 
うーん、どうしたものか。
あーでもこうでもないと悩む僕。
七瀬さんに初めて会った日から1週間が過ぎた。
そしてこの悩みの理由を簡単に言うと七瀬さんに会いに行きたいけどいい理由が思いつかないといったたところだ。
流星たちの罰ゲームといい、前回の可愛さんが誘ってくれたこと自体がレアケースであり、あんなにも簡単にあの空間に行くことなんて出来そうにない。
「あ、七瀬さんに実は会いにきたんです」
うん、不自然極まりないな......
それに下心バレバレだよ。
「実は僕に合う肌着を探していまして......」
要らぬ誤解を生んでしまいそう。
「彼女のブラジャーを探してまして......」
一体1ヶ月に何枚買うんだよ僕......
「妹のブラジャーを......」
これは色々と問題が......
でもこの方法が1番いいのかもしれない。
そうと決まれば、相談だ。
「ねえ、雪一緒にブラジャーを買いに......」
「ごめん、お兄ちゃん。私の耳がおかしくなってなかったら、私の下着を一緒に買いに行こうって誘ってきたの?」
「え、あ、うん。今月父さん達からもらってるお小遣いが余ってるからどうかなと思ったんだけど」
ぼくたちの両親は海外での仕事が多く、ほとんど日本に、そしてこの家に戻ることがない。そのため、月の生活費やお小遣いは口座に振り込まれ、その管理を僕がしてるのだけど雪は何かを特別ねだったりすることがない。
そのため毎月のお金は余ってほとんど貯金をしているため、このセリフはあながち嘘でもないのだ。
「一応、妹とはいえ私も女の子なわけでそのお兄ちゃんとそういうの買いに行くのは......」
やっぱりダメなようだ......
「そ、そうだよね。変なこと言ってごめん」
「ううん、気を遣ってくれてありがと!それ以外の 買い物なら全然行きたいからまた誘ってねお兄ちゃん!」
私部活だからといってそのまま玄関へと向かって
いった雪。
やっぱり高2の妹に頼むのは無理があったかぁ......
でも雪があまり気にしてないようで良かった......
やっぱり当分は会うということを我慢しないといけないみたいだなぁと落ち込む。
まあ、行ったところで七瀬さんが休みだったら
どのみち会えないんだけど。
せめてあのショップの近くでバイトでも募集してたらと思ってネットで情報を探して見ても特にヒットするものもない。
何より今まで恋をしたことのない僕にとってこのなんとも言えないモヤモヤはとても厄介なのだ。
解消法も分からないし、相手が同じ高校生じゃない
以上どうしたらいいのか分からない。
いっそのこと振られることさえできれば楽なのだろうけどそんな勇気も持ち合わせていない。
ここでふと僕は考え方の思考を変える。
そうか、きっとこれは神様からの諦めなさいのサインなのだ......僕は今までの人生で関わることのなかった年上のお姉さんについつい心を揺さぶられただけ
なんだ。
よし、深呼吸!
「はー、ふぅ、」
カイン!
深呼吸を遮るかのように無料チャットアプリが鳴り響く。
「なんだろう?こんな時に」
今は切り替えようとしてるわけだし、今はとりあえず無視しようかとも思ったが、2通続けてきたのでそのメッセージを見ることにした。
そしてその内容は僕の悩みを吹き飛ばすには
タイミングの良い送り相手であり、完璧な内容に僕は心を踊らせたのだった。
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