霧夢 〜運命って信じますか〜
旅館ー従兄弟4
お昼に美味しい賄いを先にいただき、広い館内を順番に歩く。
先日まで住んでいた隣町とは違い、この街は街自体がパワースポットで守られているように特殊な伝説が多くあるからか、
旅館の宴会場、大中小の温泉、少し離れにある家族風呂、露天風呂そしてスイートルームなどの部屋名などはすべて伝説に因んでつけられており、中には、高嶺、竜宮、白川など自分たちと同じ名前の部屋もあった。
…伝説についても勉強した方がいいかなぁ。さすがに部屋数が多すぎて説明まで頭に入らないなぁ。
一通り館内を回った後、葵が気になっていた中庭に出てみた。
イベントや式も挙げれる造りになってるだけあって、本当に綺麗な中庭だった。
庭の奥から竜宮兄と綺麗な着物を着た女性が歩いて来た。葵は道の端によりお辞儀をして2人が通り過ぎるのを待った。
中庭のさらに奥に進むと可愛いらしい泉と噴水が。
夜になるとライトアップもされるらしい。いつか見に来たいなぁ。
なんて思っていたら急に噴水の水が出て、
「うわっ」
思わず叫んでしまう。
周りに人がいなかったから確認していると、泉の奥にあるベンチから笑い声が。
敦司さんがお腹を抱えて笑っていた。笑いが落ち着くと、
「今仕事中?」
と聞かれて、
「う〜ん、仕事中みたいな感じかな」っと曖昧に答えた。敦司さんは目を点にして首を傾げたので、
「お部屋の配置や名前などの勉強してました。まだまだ迷子なので。」
「なる〜。少し休憩していかない?」
とベンチの隣を指差されて。
「お邪魔ではありませんか?読書の最中のようですが」
敦司さんの膝の上には昨日と同じ本が。
「あっ、この本?もう読むの5回目だから、ただの暇つぶし。今日だって家族の用事できただけだし。」
敦司さんにじっーっと見られて。
「では少し。」
失礼しますとベンチの端の方に腰をおろすと、敦司さんが一度立ち上がって、間をつめて、隣に座り直した。
…近っ!!
「裕人先輩の言う通りだね。とても気がついて、行動が可愛い。」
裕ちゃんは何を話したんだろう。おちょこちょいとか、ドジとか?
葵が1人百面相状態で赤面しながら考えごとをしていると、
「大丈夫だよ、とって食べたりしないから」と完全にからかわれた。さらに
「他校の制服姿も可愛いかったけど、今日の着物姿がまたさらに可愛い。」
敦司さんは天然?綺麗カッコイイ感じで、性格までスマート。恥ずかしすぎて直視できない。
「裕人先輩には、昨日寝てたことは言ってないよ。でも先輩も屋上に来ちゃうと、お姫様の寝顔はもう見れないかな。」
「そんなに毎日寝ないので。でもありがとうございます。昨日は裕ちゃんを校門で待たせちゃってたから理由は言えなかった。」
しばらく他愛もない話をして、ふっと敦司さんの膝の上にある本に目が止まる。
「龍伝説の本好きなんですか?」
「ああ、これ?そうだねこの街に伝わる伝説の中でもこれが一番好きだね。」
「私は隣町から来たので詳しく知らないんだけど、龍の伝説にまつわる部屋名も多いので、何か参考になる本とかあったら教えて欲しいです。」
「とりあえず、これ貸してあげるよ。」
「いや、本屋で買います。」
「また屋上で会う口実だから、借します。ってか、家帰ったらホコリかぶった本山ほどあるから、いろいろ貸してあげる。」
「沢山あるんですか?」
「ばあちゃんが趣味で集めてたら図書館になったって言ってた。」
「すごい!、図書館で借りられる感じなんですね。」
「今度時間あったら街案内するよ。家の図書館にも。」
「嬉しい。あっ、時間取れるかな。美貴さんに確認しますね。」
話が弾むとあっという間に時間が過ぎて、携帯のアラームが。
「あっ、竜宮様のお帰りの時間だ。」
「僕も戻らないと、一緒に戻っていいかな?迷子になりそうだから。」
「私も自信ありませんが、ご案内します。」
最上階フロアに着くと、既に2人以外は全員揃っていて、美貴さんと竜宮婦人が楽しそうにお話ししていた。
「敦司君戻ってきたわよ。あらっ、うちの葵と一緒だわ。ウフフッ。」
先日まで住んでいた隣町とは違い、この街は街自体がパワースポットで守られているように特殊な伝説が多くあるからか、
旅館の宴会場、大中小の温泉、少し離れにある家族風呂、露天風呂そしてスイートルームなどの部屋名などはすべて伝説に因んでつけられており、中には、高嶺、竜宮、白川など自分たちと同じ名前の部屋もあった。
…伝説についても勉強した方がいいかなぁ。さすがに部屋数が多すぎて説明まで頭に入らないなぁ。
一通り館内を回った後、葵が気になっていた中庭に出てみた。
イベントや式も挙げれる造りになってるだけあって、本当に綺麗な中庭だった。
庭の奥から竜宮兄と綺麗な着物を着た女性が歩いて来た。葵は道の端によりお辞儀をして2人が通り過ぎるのを待った。
中庭のさらに奥に進むと可愛いらしい泉と噴水が。
夜になるとライトアップもされるらしい。いつか見に来たいなぁ。
なんて思っていたら急に噴水の水が出て、
「うわっ」
思わず叫んでしまう。
周りに人がいなかったから確認していると、泉の奥にあるベンチから笑い声が。
敦司さんがお腹を抱えて笑っていた。笑いが落ち着くと、
「今仕事中?」
と聞かれて、
「う〜ん、仕事中みたいな感じかな」っと曖昧に答えた。敦司さんは目を点にして首を傾げたので、
「お部屋の配置や名前などの勉強してました。まだまだ迷子なので。」
「なる〜。少し休憩していかない?」
とベンチの隣を指差されて。
「お邪魔ではありませんか?読書の最中のようですが」
敦司さんの膝の上には昨日と同じ本が。
「あっ、この本?もう読むの5回目だから、ただの暇つぶし。今日だって家族の用事できただけだし。」
敦司さんにじっーっと見られて。
「では少し。」
失礼しますとベンチの端の方に腰をおろすと、敦司さんが一度立ち上がって、間をつめて、隣に座り直した。
…近っ!!
「裕人先輩の言う通りだね。とても気がついて、行動が可愛い。」
裕ちゃんは何を話したんだろう。おちょこちょいとか、ドジとか?
葵が1人百面相状態で赤面しながら考えごとをしていると、
「大丈夫だよ、とって食べたりしないから」と完全にからかわれた。さらに
「他校の制服姿も可愛いかったけど、今日の着物姿がまたさらに可愛い。」
敦司さんは天然?綺麗カッコイイ感じで、性格までスマート。恥ずかしすぎて直視できない。
「裕人先輩には、昨日寝てたことは言ってないよ。でも先輩も屋上に来ちゃうと、お姫様の寝顔はもう見れないかな。」
「そんなに毎日寝ないので。でもありがとうございます。昨日は裕ちゃんを校門で待たせちゃってたから理由は言えなかった。」
しばらく他愛もない話をして、ふっと敦司さんの膝の上にある本に目が止まる。
「龍伝説の本好きなんですか?」
「ああ、これ?そうだねこの街に伝わる伝説の中でもこれが一番好きだね。」
「私は隣町から来たので詳しく知らないんだけど、龍の伝説にまつわる部屋名も多いので、何か参考になる本とかあったら教えて欲しいです。」
「とりあえず、これ貸してあげるよ。」
「いや、本屋で買います。」
「また屋上で会う口実だから、借します。ってか、家帰ったらホコリかぶった本山ほどあるから、いろいろ貸してあげる。」
「沢山あるんですか?」
「ばあちゃんが趣味で集めてたら図書館になったって言ってた。」
「すごい!、図書館で借りられる感じなんですね。」
「今度時間あったら街案内するよ。家の図書館にも。」
「嬉しい。あっ、時間取れるかな。美貴さんに確認しますね。」
話が弾むとあっという間に時間が過ぎて、携帯のアラームが。
「あっ、竜宮様のお帰りの時間だ。」
「僕も戻らないと、一緒に戻っていいかな?迷子になりそうだから。」
「私も自信ありませんが、ご案内します。」
最上階フロアに着くと、既に2人以外は全員揃っていて、美貴さんと竜宮婦人が楽しそうにお話ししていた。
「敦司君戻ってきたわよ。あらっ、うちの葵と一緒だわ。ウフフッ。」
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