霧夢 〜運命って信じますか〜

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旅館ー従兄弟2

転校初日、金曜日の朝の会で、
「あ〜、葵じゃん。よろしくなっ!」‥っと。

いや、マジで、よろしくされたくない。

顔、体型は申し分ないけど、チャラいし、なんか女子の視線痛いし。どちらかていうと、目立ちたくない。

キーンコーンカーンコーン
昼休み、案の定いくつかの反応が。

「白川さん。貴志君のイトコなんですって?…」
パターン1  貴志に近づきたい目的の面倒臭いタイプ。

とりあえず、トイレに行って戻ってきた時嫌な予感はあった。ありましたけど、お約束的な…

"ドテッ"
はでに転んでしまった。
わざと足出す嫌味感たっぷりの反応、今時ないよね。
パターン2  親衛隊的な、貴志に近付くんじゃねえよと威圧的なタイプ。

あーどっちもめんどくさい。とりあえずこれ以上関わりたくないから、机の上に突っ伏していると、

「葵、一緒に弁当くおーぜー!」
超ハイテンションの貴志が…。

はぁー空気読めー!

葵は思わず机に顔を埋めたまま、
「遠慮します、ほっといてください。」

普通転校生って、クラスに馴染みにくくて、はずかしそうに"ちまっ"っとしているイメージなんだけど。

「グゥ〜」

あー、こんなときでもお腹は空くのね。屋上とかあったら逃げたいなぁ。
あー外野うるさい。

顔を上げると既に回りを机に囲まれてて、
「白川さん、私たちも一緒させてもらってます。」
貴志と数名の女の子がご飯を。
とりあえず、ニコニコっと愛想笑いと相づちをうちながら黙々と弁当を口に運び食べ終える。
美味しいお弁当なのに味わかんなーい。
ごちそうさまと手を合わせてそうそうに席を立つ。

「ちょっとお手洗い行ってきます。」

教室を出て、上に続きそうな階段を上がる。
あー、今日が金曜日で良かった。こんな精神的に疲れるとしんどい。

良かった。屋上解放されてる。しかも景色めっちゃ綺麗!癒されるー。
両手を上にぐっ〜っと伸ばし風を浴びる。
いい天気、お腹もいっぱい。

…z z z...。

あまりにも心地良くて寝てしまった。

日が高くなって少し暑いなぁと思って目を覚ますと隣に男の子が座って本を読んでいた。

「あっ、起きた。」

覗きこまれたけど、眩しくて表情までよくわからなかった。

慌てて時計を見る
やばっ、15時!
「授業サボっちゃった。」
「そうみたいだね。鍵かけようと思ったらお姫様が眠っていたので。」
「すみません、今すぐ帰ります。」

急に立ち上がろうとしてクラッと

「ゆっくりで大丈夫。可愛い寝顔見ながら読書してたから。」

今度はゆっくり立ち上がって深く頭を下げて階段を降りる。

上から呼び止める声がしたから振り返ると逆光で顔は見えないけど、優しく

「いつもこの時間まで鍵空いてるから、いつでも休みに来ていいからね。」

と。
貴志とは大違い。

「ありがとうございます。」

あの人も制服着ていたなー生徒会で鍵閉め当番でもあるのかな。

私は誰もいない教室から荷物を持って校門に向かう。
門前には別のイケメン!
「葵、遅かったな、なんかあった?」
2つ年上のもう1人の従兄弟
「裕ちゃん」
「父さんから、ばあちゃんのところに案内してやれって頼まれて」
「そういえば、場所聞いて無かった」
「教室覗いたけど鞄だけあって、居場所わからなかったからここで待ってた。」

屋上で寝てたとは言えない。
「ごめんなさい。」

おばあちゃんの病室やいろいろな場所を案内してもらい、着替えを受け取ってまっすぐ家に帰った。

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