いつも俺に厳しい姉さんのおっぱいに触ったら何かデレ始めた。けど、エッチをしたいからもっとデレさせると決めた。

三葉空

14 天国と地獄

部屋の中で、吐息を荒げていた。

「はぁ、はぁ……」

 自分で胸を揉みながら、激しく動かす。

「んっ……」

 仰け反り、再びベッドに沈んだ。

「はぁ、はぁ……」

 わずかばかり恍惚とした気持ちに包まれていたけど、すぐやるせない気持ちが押し寄せる。

「……私は一体、何をしているんだ」

 今朝、達也がデートに出掛けると聞いた時。

 表面上では笑顔で見送りつつも、内心ではものすごく動揺していた。

 私だって、達也とまともにデートしたことないのに。

 きっと、あの可愛い高崎さんを相手に、キスをするだろう。

 もしかしたら、その先も……

 そんな想像をしただけで、嫉妬と興奮で指が止まらなかった。

「ま、膜は……無事か」

 もはや、守る意味なんてさしてないのに。

 大好きな弟であり、男である達也に捧げられない処女なんて、いっそのこと……

 考えかけて、やはりやめる。

 柚子にも、私だって他に彼氏を作ってしまえば良いと言われた。

 けど、それは嫌だ。

 達也以外の男ともし付き合ったら、達也との仲がまたギクシャクしてしまうかもしれない。

 何より、達也以外の男にキスをされたり、胸を揉まれたり……エッチなんて、されたくない。

 だから、こうして一人で、己を慰める他ないのだ。

「ただいま~」

 すると、ドアの向こうから声がした。

 どうやら、達也が帰って来たらしい。

 私は慌てて身なりを正すと、部屋を出た。

「あ、姉さん。ただいま」

「あ、ああ。おかえり。どうだった、彼女とのデートは?」

「すごく良かったよ。桜もきれいでね。春奈の弁当も美味かったし」

「そ、そうなのか……」

 デートに手作り弁当……そうか、あの子は料理が上手なのか。

 私と違って……いやいや、私は何を比べているんだ。

「待っていてね、今から夕飯を作るから」

「いや、良いよ。お前はデートで疲れているだろ?」

「そんなことないよ。春奈が可愛くて、むしろ癒された」

「そ、そうか……」

 何だろう、胸の奥にズシリと重しがのしかかるような……辛い。

「じゃあ、今から作るから……」

 私は達也の腕に触れていた。

「姉さん? どうしたの?」

「……お前は、何とも思わないのか?」

「え?」

「私のことを好きだと言っていたくせに……」

 イケナイと思いつつも、そんな言葉が漏れてしまう。

 何を言っているんだ、私は。

 お互いの将来のために、姉弟で結ばれることはやめようと言った。

 そして、弟は可愛い彼女を作り、私を性の対象として見ることをやめたのだ。

 それなのに……

「……ズルい姉さんだ」

 言われても仕方がない。

「す、すまん。ムシの良い話だよな」

「全くだよ、姉さん」

 達也は振り向くと、私を抱き寄せる。

「えっ?」

 それから、クイと顎を持ち上げ、キスをして来た。

「んッ……!?」

 久しぶりの弟とのキスは……いきなりとても濃厚だ。

 その甘さによって、思考が狂い、壊れて、溺れてしまいそうだ。

 私は腕をだらんと下げて、ただ弟の思うがままにされる。

 でも、それが……気持ち良い。

 やっぱり、私はドMなのかもしれない。

「……はぁ、はぁ……達也」

「……やってしまった」

 達也は言う。

「俺にはもう、春奈がいるのに」

「……なあ、達也」

「え?」

「お前には可愛い彼女がいることは重々承知している。けど、その……また、私とエッチなことをしないか?」

「姉さん?」

「ほら、アレだ……練習台だよ。私を練習台として、好きにしてくれて構わないから」

 一体、私は何を口走っているんだろうか。

 こんなことを言ったら、根は真面目な弟に呆れるか、下手をすれば嫌われてしまうかもしれない。

 それでも、私は……

「……やっぱり、姉さんはズルいよ」

「す、すまん。嫌なら断ってくれても……」

「今さら遅いよ、姉さん。何なら……本番もしちゃう?」

「……いや、それだけはダメだ」

「ここまで誘惑しておいて?」

「ゆ、誘惑などしていない」

 私は言う。

「達也、やはり本番だけはやめておこう。それをしたら、きっと……色々と崩壊するから」

 私は両手で激しく赤面する顔を押さえてうなだれる。

「……うん、分かったよ。けど、姉さんはエッチなことをして欲しいんだね?」

「……恥ずかしながら、お前のことを想うと、体が疼いて仕方がないんだ」

「じゃあ、俺のせいだ……きちんと、責任は取ってあげないとだね」

 達也が私の胸に触れて、軽く揉む。

 それだけで、私は背筋のゾクゾクが止まらなかった。

 大きく膨らんだ胸の奥にある心臓も、ひどくドキドキしている。

 このままだと、死んでしまうのではというくらいに。

「た、達也。私は……」

 言いかけた私の唇に、達也が優しく人差し指を添える。

「姉さん、俺は春奈を泣かせたくない。今日デートして、あの子が本当に良い子だと思ったから。絶対に泣かせたくない」

「うん……そうだな」

「けど、姉さんのことも放っておけない。だから、こうして二人で家にいる時は……姉さんを慰めてあげるってことで良いかな?」

「ああ、十分だ」

「本当に、本番エッチはしなくても良いの?」

「それは高崎さん……春奈ちゃんにしてあげろ。良いな?」

「うん、分かった。ちなみにだけど……さ」

「どうした?」

「姉さんはその……彼氏とか作る予定はあるの?」

「えっ?」

 達也が少しモジモジとしながら聞いてきた。

 エッチなことを覚えて、大人びたと思っても、内面はまだ可愛い弟のままだ。

「作らないよ。それから、結婚するまでは処女でいる」

「本当に?」

「嬉しいか?」

「うん、まあ……あっ、でも」

「どうした?」

「その結婚相手は、姉さんの初めての男ってことになるんでしょ? しかも、姉さんはこんな美人で巨乳なのに、今まで誰にも汚されないまま、俺に抱かれるんだって、その男は思うんだよね?」

「そ、そうなのかな?」

 私が少し戸惑って首をかしげると、達也は少し黙っている。

「お、おい、達也? どうした?」

「……姉さん。俺ってやっぱり、最低な男かもしれない」

「えっ?」

「春奈とはこれからも付き合う。けど……姉さんの処女も狙い続けるから」

「……は?」

「もちろん、俺からは求めない。強引にもしない。けど、もし、姉さんから求めて来たら……その時は遠慮なくもらうよ」

「お、お前は何を言っているんだ? バカなのか? やっぱりバカなのか?」

「ああ、そうだね。姉さんもバカだ」

「なっ、う、うるさい」

「けど、姉さん。良いの?」

「何がだ?」

「今日は春奈と濃厚なキスをしながら胸も揉んだから……たぶん俺たち、近い内にエッチするよ」

「うっ……」

「俺の童貞を、春奈に捧げちゃうけど……良いの?」

 達也にじっと見つめられて、私はひどくドキリとしてしまう。

「……そ、それは……お前の好きにしたら……良いんじゃないかな?」

「声が弱々しいね。いつもの姉さんらしくないよ」

「いつもの私らしさなんて……もうとっくに崩壊しているよ。お前のせいでな」

 私は目の前の達也を睨む。

「……ごめん、姉さん」

 達也は何も言い返さずに素直に謝ってくれた。

「あっ、いや……私こそ、すまん」

「じゃあ、さ……仲直りのキスでもする?」

「ケ、ケンカをしていたのか、私たちは?」

「分からないけど……ね」

「ふっ、バカ者が……私たちは、地獄に落ちるかもな」

「良いよ。姉さんとだったら、どこまでも落ちてあげる」

「やめておけ。お前は春奈ちゃんと、天国にでも昇っていろ」

「それも死ねって意味になっているよ」

「あっ……もう、やめだ、やめだ!」

 姉さんは言う。

「おい、達也」

「なに?」

「そ、その……今日、彼女にしたみたいなキスを……私にもしろ」

「何だ、やっぱりヤキモチ焼きの姉さんか」

「う、うるさい……」

 私が顔をうつむきかけたところで、また顎を掴んでキスをされた。

 さっきよりも、また一段と濃厚に。

 深く、達也が中に入って来る。

 私は少しでも抵抗しようと思ったけど。

 胸をぎゅっと掴まれた瞬間、もう無理だと悟った。

「はッ、あッ……た、達也……溺れる……死ぬ」

「死ぬ時は一緒だよ……姉さん」

「お、お前は生きろ……」

 こうして、私は大きな十字架を背負いつつも、膨れ上がった己の欲望を抑え切ることが出来ず。

 大好きな弟に身を委ねた。







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