いつも俺に厳しい姉さんのおっぱいに触ったら何かデレ始めた。けど、エッチをしたいからもっとデレさせると決めた。

三葉空

11 告白と終わり

 授業中も、俺はボーっとしていた。

 ずっと、姉さんのことが気がかりで。

「どしたー、達也。ずっと腑抜けた顔しちゃってさ」

 陽太にも言われてしまう始末だ。

「ん? ああ……何でもないよ」

「もしかして、お姉さんとケンカでもしたのか?」

「いや、そうじゃないけど……姉さんが風邪を引いたみたいでさ」

「えっ、マジで? それはぜひともお見舞いに行かないと」

「お断りします」

「即答かよ」

 陽太は肩を落とす。

「悪い、ちょっと外の風を浴びて来るわ」

 俺は席から立ち上がり、廊下を歩いて校庭に出た。

「ふぅ……」

 爽やかな外の空気を吸えば少しは気持ちも楽になるかなと思ったけど。

 あまり変わらない。この風が、己の無力感を流してくれれば良いのに。

 姉さんが風邪を引いたのは、もしかしたら、俺のせいかもしれない。

 俺が最近、姉さんにエッチなことばかりしていたから。

 疲れてしまったのかもしれない。

「やっぱり、姉さんとそんな関係、もうやめた方が良いのかな?」

 俺は小さく唇を噛み締める。

「杉浦くん」

「ん?」

 その声に振り向くと、高崎さんがいた。

「やあ、高崎さん。どうしたの?」

「いや、その……杉浦くんの様子が気になって。えっと、渡辺くんから聞いて」

「ああ、そっか。わざわざ心配して来てくれたんだ」

「う、うん」

「ありがとう」

 俺が礼を言うと、高崎さんは顔を俯けてしまう。

「あ、そうだ。高崎さん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

「えっ、何かな?」

「女子にこんなことを聞くのもなんだけど……仮にだよ? 好きな男子にエッチなことをされたら、どうなる?」

「…………えっ!?」

 高崎さんが目を丸くしてギョッとする。

 まあ、それはそうだよな。

 普通、女子にそんなハレンチな質問はしないけど。

 俺は優しい彼女に甘えて、そんな下らない質問をしてしまったんだ。

「ごめん、やっぱり何でもないんだ」

 俺が慌てて話題を下げようとした時、

「……す、すごく恥ずかしい」

 高崎さんがおもむろに声を漏らす。

「けど、その……すごく嬉しいと思う」

「そうなんだ……」

 俺はそんな呆けた返事をしてしまう。

 俺と姉さんはお互いに好きあっている。

 でも、義理とはいえ、姉弟。

 その因果なくさびが、姉さんを苦しめているのかもしれない。

 ちくしょう……

「……えっ、杉浦くん?」

 気付けば、俺はまた涙をこぼしていた。

「あ、ごめん……また、泣いちゃって。男のくせに、本当に情けないなぁ」

 俺はから笑いをしながら言う。

「……そんな風に無理をしないで」

「えっ?」

「私で良ければ、杉浦くんを支えてあげたい。こんな小さくて、大した魅力もない私だけど……」

 高崎さんは胸の前できゅっと手を握って言う。

「そんなことないよ。高崎さんはすごく魅力的な女の子だよ」

「本当に? 本当にそう思ってくれる?」

「うん、もちろん」

 俺が笑顔で答えると、高崎さんは一度、顔を俯けた。

「……好きです」

「……え?」

 そして、彼女はふっと顔を上げる。

「杉浦くん、あなたのことが好きです」

 真っ直ぐな瞳で見つめられて、告げられた。

 俺はしばらく、声を発することさえ忘れていた。

「……た、高崎さん?」

「ご、ごめんね、いきなりそんなことを言って。でも、やっぱり……この気持ちは隠しておけないから」

 高崎さんは俺のことを潤んだ瞳で見つめて来る。

「えっと、その……」

「やっぱり、私じゃダメかな?」

 震えるその声から、切実さが伝わって来た。

「俺は……」



      ◇



 家に帰ると、ゆっくりとした足取りで階段を上がり、その部屋の前に立つ。

 小さくノックをした。

「姉さん、具合はどう?」

 俺は問いかける。

 それから、ちょっと間を置いて、

「た、達也か?」

「うん。話したいことがあるんだけど、良いかな?」

「あ、ああ。良いぞ」

 姉さんの部屋に入る。

「大丈夫、姉さん?」

 俺はベッドに横たわる姉さんに声をかける。

「あ、ああ、大丈夫だ」

「けど、ちょっと顔が赤いよ?」

「き、気にするな。それで、話って何だ?」

「ああ、うん」

 俺は姉さんのベッドの脇で正座をする。

「姉さん」

「な、何だ、そんな風に改まって」

 姉さんは少し潤んだ目でじっと俺を見つめる。

「実は俺さ……高崎さんに告白されたんだ」

 しばし、その場に沈黙が舞い降りる。

「……えっ?」

「それで、俺は……受けようと思うんだ、その告白を」

「う、受けるって?」

「つまり、俺は……高崎さんと付き合うよ」

「なっ……何で、そんな……お、お前は、私のことが……」

「好きだよ、姉さんのことが。誰よりも」

「じゃ、じゃあ、何で……」

「これ以上、姉さんを苦しめたくないんだ」

「いや、私はそんな……」

 困惑する姉さんの手に、俺はそっと触れた。

「ありがとう、姉さん。今まで、俺のワガママに付き合ってくれて」

 俺は言う。

「大好きだよ、姉さん」

 そして、額にキスをして……そっと、離れる。

「……これで最後だ」

 俺は立ち上がる。

「姉さん、これからは良き弟として、姉さんのためにも頑張るから」

「た、達也……」

 姉さんはキュッ、と目を閉じる。

 それから、口元に柔らかく笑みを浮かべた。

「おめでとう、達也。そして、ありがとう」

「こちらこそ」

 窓から差し込む夕日が、俺たちを照らしていた。







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