いつも俺に厳しい姉さんのおっぱいに触ったら何かデレ始めた。けど、エッチをしたいからもっとデレさせると決めた。

三葉空

5 クラスの委員長と姉さんと

「いやー、昨日は美人のお姉さんを見られて幸せだったなぁ」

 朝から、陽太はふやけた顔をしている。

「良かったな」

「ていうか、達也……そのほっぺたどうした?」

「え?」

 俺は赤く腫れた頬に手を添えて、

「ちょっと転んだ」

「マジで? ドジだなぁ」

「あはは」

 俺は笑ってごまかす。

 けど、本当は……


『姉さん、二人きりだよ』

『お、おい、達也。やめろ……』

『本当にすごいおっぱい……一人占めしたい』

『こ、こら、やめろ』

『姉さん、もう俺は限界だよ……だから、良いよね?』

『お、おい……うわっ、そんなに……って、違う! ダメだぁ!』

 バチィン!


 ……ってな具合に。

 姉さんから制裁を受けたのだ。

 けど、俺は大してへこんでいない。

 失敗は成功のマザーと言うし。

 またコツコツと、姉さんを攻めて行けば良い。

「杉浦くん」

「ん?」

 クラスメイトの女子に呼ばれる。

「えっと……高崎さん。どうしたの?」

「この前に配ったクラスのアンケート用紙、もう書いてくれたかなって」

「あ、うん。そうか、高崎さんは学級委員長だっけ」

「そうなの。じゃあ、もらって行くね……あの、そのほっぺた大丈夫?」

「あ、うん。気にしないで」

「そうそう。こいつ、コケたんだってさ」

「痛そう……無理しないでね」

「ありがとう。じゃあ、アンケート用紙、よろしくね」

「うん、分かった」

 高崎さんは笑顔でそう言って、自分の席に戻る。

「高崎ってさ、結構良いよな。爽やかで可愛い感じで」

「そうだね」

 俺は陽太の言葉にうなずきつつ、ふと高崎さんの様子が気になった。

「あれ、高崎さん一人で運ぶのかな?」

「あー、副委員長が今日は休みなんじゃね? あのモヤシ野郎が」

「そっか」

 俺は自然と立ち上がる。

「高崎さん」

「えっ?」

「俺も手伝うよ」

「そんな、悪いよ」

「でも、女子にこれを一人で持たせるなんて、出来ないよ」

「へっ? あ、ありがとう……じゃあ、お願いしようかな」

「うん」

 俺は半分くらい、アンケート用紙をもらう。

「じゃあ、行こうか」

「うん」

 そして、高崎さんと教室を出る。

「杉浦くんって、紳士なんだね」

「いや、そんなことないよ。いつも姉さんには怒られてばかりだし」

「杉浦くんのお姉さんって、杉浦ひびきさんだよね? 学園でも有名人の」

「そうそう。デキる姉を持つと、色々と苦労するんだ」

「でも、杉浦くんだって素敵だと思うよ。こんな風に親切にしてくれるし」

「いやいや、これくらい大したことないよ……それでさ、杉浦さん。ちょっと聞きたいこと、というか、相談したいことがあるんだ」

「相談ごと? 何かな?」

「実は俺、好きな人がいるんだけど」

「へっ? す、好きな人?」

「うん。どうしたらもっと俺のことを好きになってくれるのかなって……女子の意見も聞きたいんだ」

「ど、どんな人なの?」

「年上で美人で巨乳な人」

「そ、それは……すごい人だね」

「うん、本当に。だから、誰にも渡したくないし、俺だけの物にしたいんだけど……どうすれば良いと思う?」

「そ、そうだね……私は今までお付き合いした経験が無いからあまり言えないけど……」

 高崎さんは小さく唸る。

「やっぱり、誠実さが大切だと思う」

「誠実さ……」

 それを聞いた瞬間、俺はガックリとしてしまう。

「す、杉浦君? どうしたの?」

「いや、俺は誠実さのかけらもない男だなって」

「そ、そんなことないよ。こんな風に優しくしてくれて……」

「でも俺、好きな女子にはイジワルをしちゃうタイプみたいなんだ。だから、ついひどいことをしちゃって……その内、嫌われちゃうかも」

 何だか、ズーンと肩が重くなって来た。

 さっきまで軽々と持っていたアンケート用紙も何だか重く感じてしまう。

「す、杉浦くん、大丈夫?」

「あ、うん。ごめんね」

「私の方こそ、ごめんね」

「いやいや、でも参考になったよ。ありがとう」

 俺はニコっと笑って言う。

 高崎さんは少しだけ顔を俯けた。

「お、達也」

 その声にハッと顔を上げる。

「あ、姉さん」

 廊下の先には、今日も凛々しく佇む学園の星たる姉さんがいた。

「おや、となりに居るのは……」

「あ、初めまして。杉浦くんのクラスメイトの高崎春奈たかさきはるなです」

「よろしく。私は杉浦達也の姉の杉浦ひびきだ」

「よ、よろしくお願いします」

 高崎さんはぺこりと頭を下げる。

「うちのバカな弟が迷惑をかけていないか?」

「いえ、そんな。むしろ、今もこうして助けてもらっています」

「アンケート用紙を運ぶのを手伝っているんだ」

「そうか、それは感心だな」

 姉さんは腕組みをして頷く。

 おほっ、巨乳が強調されるぜ。

「んっ?」

 姉さんが目元を動かしたので、俺はまた怒られるのかと思った。

「……ほっぺた、腫れているな」

 姉さんは言う。

「ごめんな、昨日は強く叩き過ぎて。でも、お前もいけないんだぞ?」

「あ、うん。そうだね」

 俺と姉さんは言う。

「……あれ? 転んでケガをしたんじゃ……」

 高崎さんが言う。

「あっ……」

 俺は少しだけ考えてから、わずかに目を丸くしている高崎さんを見る。

「この話、内緒ね」

「う、うん……分かった」

「別に大した話じゃないだろ? ただ、おイタをした弟をビンタしただけなんだし」

「じゃあ、そのおイタの内容も高崎さんに教えてあげようか?」

「うっ……そ、それはやめろ」

 姉さんは途端に頬を赤らめてモジモジとする。

「は、早く行け。職員室に行くんだろう?」

「あ、そうだった。行こう、高崎さん」

「う、うん。失礼します、先輩」

「あ、ああ」

 姉さんはぎこちなくそう言って、俺たちの下から去って行く。

「かっこいいお姉さんだね」

「うん。まあ、それだけじゃないけど……」

 俺はつい、含みのある物言いをしてしまう。

「そ、そうなんだ」

 高崎さんはそう言いつつも、それ以上は何も聞かず、二人で職員室へと向かった。







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