ヤンデレな義姉妹によるラブコメ

(´・ω・)

愛の重み

我が家の姉妹は何故、こんなにも愛が重いのだろうか。
俺は妹にベットに押し倒され、そんな事を考えていた。

「・・・お兄ちゃん、一つになろ?」

やばいぞ!このままでは、大変な事になる・・・!最悪の未来を想像しながら、俺は体をくねらせていた。
でも、妹は体育会系で身体の力は強かった!微動だにしない妹を見て、俺は少し諦めかけていた・・・。
その時、扉が蹴破られて誰かが入ってきた!

「・・・やっぱりね」

入ってきたのは姉さんだった!完全な修羅場状態になる前に逃げなくてはいけない、と思いつつも俺は足がすくんで立てなかった。

「…あら、お姉ちゃん。どうしたの?」

「…いや、私の悠太に何かしでかそうとしている泥棒猫がいるから、見に来ただけよ」

「…へぇ」

一気に険悪ムードになったその時、義父が入って来た。

「おいおい、何をしているんだ?姉妹仲良くしろと昔から言ってるだろ?」

義父の前では、この二人も非常に大人しくなる。俺は義父に感謝した。

夕飯を食べながら、俺はちらりと姉さんの方を見た。
じっと俺を見つめながら、おかずの唐揚げを口に運んでいた。
今度は妹の方を見た。…同じだった。

「…御馳走様でした」

早めに夕飯を食べ、俺は自室に戻った。気を紛らわそうと、今日のホームルームで配られた修学旅行のしおりを読んだ。ちなみに、行き先は京都だ。

「清水寺に、金閣寺…京都タワー」

この修学旅行でようやく俺は休めそうだ。俺は安堵していた。

人気者とは常に幸せだと思っていた…が、人気すぎるのもまた駄目なんだと感じたある日の夜であった…。

そして、扉がノックされた。誰かと思ったら、妹のアルテナイだった。

「お兄ちゃん、ごめんなさい」

深々とおじきをして謝って来た。

「…気にしてないから、もう良いよ」

俺は妹に向けてそう言った。どうやら反省して諦めたみたいだし、あんな事や俺を束縛したりしてこないだろう。

「…これからは、実力でお兄ちゃんを振り向かせてみせるからね!」

…ん?話が逸れたぞ?

「お兄ちゃんくらいカッコイイ男の人なんて、他に居ないの!」

ありゃ…。俺は困惑していた。そして、思い出した。この姉妹は揃って俺の事が大好きなヤンデレだった…と。

「…う、うん。頑張ってくれ…」

「じゃあ、お兄ちゃん。おやすみ」

アルテナイは扉を閉めて自室へ帰っていった。俺は再び深い絶望感を味わっていたのだった…。





コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品