【旧版】自分の娘に生まれ変わった俺は、英雄から神へ成り上がる

東郷 アリス

第106話 アリサって…俺の…



俺は前回言った通りだが、午後の授業は剣術の授業を受けていた。


そこで気になるかは分からないが、他の人たちがないを選んでいるか一応言っておこう。


まずはエリナ。


エリナは俺と出会った時に魔法を見て憧れていたらしく、魔法の方の授業を受けていた。


そして魔法の種類は水魔法。


そしてエリナは俺の違い、その水魔法の授業でその能力を開花させていた。


その開花させた水魔法は、学園で噂になるくらい。
先生も高く評価しているとか。


そして学園で初めての友達?となったココロ。


なんか、その?はいりませんわ!ってツッコミが聞こえたような気がしなくもないけど、そこはいい。


彼女は風魔法の適性があったらしく、風魔法の授業を受けていた。


そしてこれが驚いたのだが、ココロは元から風魔法で先生たちに期待されていたらしい。


その評判は確かだったらしく、彼女も学園の噂の一つだ。


ここまで話すと魔法の方が圧倒的に人気がある。
いや、実際に魔法はすごく人気なのだ。
今年も約七割以上の人たちが魔法を選択している。


そしてサラとアリサ。


サラとアリサは俺と同じ剣術の授業を選んでいた。


アリサはライラがお母さんだからか?


サラは?
あ、俺といたいからか。


てか、アリサのお父さんは誰だ?


と冗談のように聞いたところ…


「私のお父さん?私のお父さんはシアちゃんと一緒だよ?お母さんがそう言ってたし、ヨメナさんもそう言ってたよ?私が留守にしている間に一発で孕ましたって。これは何のことだろうね?」


えっ?そんなことあったっけ?


でも待てよ?


もしかしたら…あっ、あれのことかもしれない。


そう、それはあの時の出来事。






     ーーーーーーーー






「勝者、アキレア・シルフォリウム!」


「「うぉおおーーー!!!」」


コロシアムの観客席からは歓声が鳴り響く。


そう、俺はコロシアムの剣術大会で見事に優勝した。


それから二日。


俺は静かな酒場で酒を飲んでいた。


俺はまだ何も用もないこの街にいた。
ヨメナにもこの街にいる許可は貰った。
が何もすることはない。


あと何日かで邪神を倒さなければならない。
その最後の旅が明日に迫っていた。


それに気づいたヨメナは街に留まることを承認してくれたのだ。


「ハァー…」


俺はため息をつきながら店を出る。


「お前は…アキレア・シルフォリウム!?」


俺が店を出た直後、俺の名を呼ぶ人がいた。


「?確かお前は決勝で闘った…」


「私はライラです。剣術大会で優勝した人がため息ですか?」


ライラは俺に嫌味ったらしくそう言い放った。


「いや、別に…」


「………」


「………」


「……はぁ〜、とりあえず付いて来てください」


俺はとりあえずライラについて行くことにした。














そしてしばらくして。


俺たちは少し街から外れた丘を歩いていた。


「そろそろ道を抜けます」


そしてその言葉通り道は開いて俺の目の前には…
光り輝く星空が辺り一面に広がっていた。


それは現実をふと忘れてしまうくらい。


ずっと眺めていたい…
この星空を見ていると、ずっと現実を忘れさせてくれそうだから。


「星空綺麗ですね」


「ああ…」


俺はぶっきらぼうに答える。


「何かあれば私が相談に乗りますが?」


ライラのいきなりの提案だった。


だが、いつもなら誰にも話さないが、この星空を見せてくれた彼女になら話してもいいと俺は思った。


そして俺はライラに邪神のことを話した。








「そうですか…」


「みっともないだろ、俺は。みんなに任せろってほざいて、いざ目の前に迫って来たら悩んだ挙句逃げようとして…俺は人間として最低だろ?闘いで俺に負けた奴ら、そしてお前にも。俺はお前達よりも弱いし、クソなんだって…俺は…」


「いい加減にしてください!」


ライラは俺に怒鳴った。


「それが私に勝った貴方ですか?ただ喚くだけ。
私と戦うときの貴方は全然違った。貴方の目は本気だった。私も震えてしまうほどに」


「………」


「私だって醜いです。これを見てください」


ライラは俺の前で服を一気に脱いだ。


そのライラの身体の内股辺りに、何かの跡が残っていた。


「それは…」


「これは私が小さい頃に村が盗賊に襲われたときのキズです」


「………」


「その時から私は村でとても強い剣士だと言われていました。だが盗賊に襲われたあの日。私は真っ先に逃げた。そう逃げた。そして盗賊に襲われた村は女は連れてかれ男は見殺しにされた。だけどなんとか二、三割ぐらいは生き残ることができた。その時言われた。「お前のせいだ。お前が逃げたせいだ」って。私は皆に恨まれ憎まれた。そして殴られたりもした。そして遂には犯されそうにもなった。だけどそれだけは嫌で暴れた。なんとかその場から逃げられたが…これはその時に負った傷だ」


「そう…だったのか…」


「とにかく私が言いたいのは、だ。お前は、いや違う。アキレアはまだ逃げていない。少し寄り道しただけ。まだやり直せる。それだけが言いたかっただけだ」


「……!!」


俺はその言葉に感情が抑えられなくなり、ライラを押し倒した。


「お前がそれで一歩踏み出せるのなら…構わない。だが…私は初めてだから…優しくしろ」


そのまま俺と彼女は、お互いの時間が許すまで、何回も何回も繋がった。


そしてそのまま朝が明けていった。

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