【旧版】自分の娘に生まれ変わった俺は、英雄から神へ成り上がる
第30話 剣の扱い方を勉強しよう
遺跡に入り、シルヴィアと出会ったその日のお昼。
俺はやっとのことで、剣の練習をさせてくれるようになった。でも、朝から慌ただしくばたばたしていて、午前中はとても内容が濃い時間だった。
俺は昼食をとり裏庭に向かう。
俺は暇さえあれば、シルヴィアと話すようになっていた。仕方ない。だって話すの便利だもん…友達も俺ほぼいないし。
まあ、こんな風に話している。
『シア様って、前世で剣が得意だったら普通に剣を使うことができるんじゃないですか?』
『それもそうだけど、俺が前世でやって来たものはこの身体には釣り合わない物なんだよ。しかも、二刀流でやってたときもあるし…』
『そうなのですね。では、今回はどのようなのにするんですか?』
『そうだな…たぶん軽くて扱いやすい細剣かなぁ。女の子でも扱いやすいって聞くし…』
『では、また、新たな武器でスタートするってことですね』
『まぁ、今回の俺は魔法重視の方が強いしな。でも、魔法が全属性使えるのはヨメナたちは知らないし、俺を剣と魔法両方使える、魔法剣士にしたいんだな。きっと』
『そのようですね。まずは新たな剣の方を極めていきましょう!』
「ああ、そうだな」
「何がそうなんだ?」
おっと、いつの間にかライラのところまで来ていたらしい。
まあ、こんな風にたまに口に出して喋ってしまい、周りの人におかしな目で見られる時がたまにある。改善しなければ…
そういえば、ライラと会うのなんだかんだで久し振りな気がする。
「あ、シアちゃん!」
そう言って抱きついてくる。
「久し振り、アリサ」
俺が女の子に抱きつくのが良くないって?
今は俺も女の子だから大丈夫です。
これは女の子の特権だからな。
てか、また背が伸びたんじゃない?
せこいぞアリサちゃん。今は同い年だけど、人生のパイセンは俺なのに…
しかも、ヨメナも前世の俺も、そんなに背が高いってわけじゃなかったから期待していても意味がないかな?ちょっとショック。
ただ、ヨメナは胸がでかいから、将来的には俺も……そう思うとぶるっって寒気がする。だって自分にでかいおっぱいがつくんだぜ。いやだろ。
俺は相手のを眺めたり揉んだりしたいだけなのに。鬼畜すぎるぜ。
ごっほんっ
まあそこは置いといて。
「アリサちゃんって、なんの武器を特訓してるの? 」
「あ、わたしはね、普通の剣と短剣だよ!」
「短剣?」
「うん!両方の手で持って…こうっ!スパって斬るんだよ!かっこいいでしょ!」
「う、うん、そうだね」
「シアちゃんは今日が初めてでしょ?私が教えてあげるよ!」
俺は、そのアリサの親切を受け取り、「うん、ありがとう」と返した。
そして話の途中でライラが入って来た。
「そうだったなシア。お前は今日が初めてだったな。最近は出かけてたりなんだりで会っていなかったが、そういえば、会っていたのにシアは体力が無さすぎてずっと走ってただけだったな」
「なんだとー!」
俺はライラの背中を何回も叩いたが、四歳児のしかも女の子のパンチが、ダメージを与えられるはずもなく。ただ、ライラに笑われただけだった。
「くそー、いつか見返してやる!」
そう決心したシトレアであった。
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