現実世界が嫌になったので、異世界で魔王の夢を叶えて来ます!
第69話 ビィナの覚醒(2)
「まず初めに、魔法をイメージすることから始めようと思うんだけどその前に…」
そう言ったリーゼは、自分のズボンのポケットから赤い布のようなものを取り出した。
その布をビィナの目を覆うように頭の後ろで結んだ。
「りーぜおねえちゃん。これじゃあ前が見えないよ?」
急に視界を遮られたビィナは、きょろきょろと首を振った。
「魔法のイメージは頭の中での想像力が大切なの。だから、ほかの感覚はできるだけ遮断するね」
「わ、わかった」
少し寂しそうな声で返事をするビィナに心苦しさを感じながらも、リーゼは闇魔法で聴覚と視覚以外の感覚を遮断した。
感覚がなくなったことによりビィナが倒れそうになったところをリーゼが支えた。
「ビィナちゃん大丈夫だから、今から私の言うことをやってみて」
ビィナの額から出ていた冷や汗が引いていくのを確認したリーゼが話を続けた。
「まず、頭の中で魔法を使っている自分を想像してみて。何でもいいの、大きくても小さくてもいいからね」
「……」
「頑張ってビィナちゃん」
リーゼがビィナに使った魔法は、闇属性の魔法『シャウト』という魔力をまとっていない部分の感覚を遮断できる魔法だった。
ビィナの目には魔力が宿っているため、布で直接遮断するしか方法がなかった。
ビィナが魔法をイメージし、魔力が体に宿った瞬間に『シャウト』が解除される仕組みになっていた。だから、ここからリーゼができることは、ビィナの傍にいて応援することだけだった。
そう言ったリーゼは、自分のズボンのポケットから赤い布のようなものを取り出した。
その布をビィナの目を覆うように頭の後ろで結んだ。
「りーぜおねえちゃん。これじゃあ前が見えないよ?」
急に視界を遮られたビィナは、きょろきょろと首を振った。
「魔法のイメージは頭の中での想像力が大切なの。だから、ほかの感覚はできるだけ遮断するね」
「わ、わかった」
少し寂しそうな声で返事をするビィナに心苦しさを感じながらも、リーゼは闇魔法で聴覚と視覚以外の感覚を遮断した。
感覚がなくなったことによりビィナが倒れそうになったところをリーゼが支えた。
「ビィナちゃん大丈夫だから、今から私の言うことをやってみて」
ビィナの額から出ていた冷や汗が引いていくのを確認したリーゼが話を続けた。
「まず、頭の中で魔法を使っている自分を想像してみて。何でもいいの、大きくても小さくてもいいからね」
「……」
「頑張ってビィナちゃん」
リーゼがビィナに使った魔法は、闇属性の魔法『シャウト』という魔力をまとっていない部分の感覚を遮断できる魔法だった。
ビィナの目には魔力が宿っているため、布で直接遮断するしか方法がなかった。
ビィナが魔法をイメージし、魔力が体に宿った瞬間に『シャウト』が解除される仕組みになっていた。だから、ここからリーゼができることは、ビィナの傍にいて応援することだけだった。
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