現実世界が嫌になったので、異世界で魔王の夢を叶えて来ます!
第60話 意外な一面
ビィナの能力のことを考えていると、時刻は11時を過ぎ、少し開けていた窓からは肌寒い空気が入ってきた。
「もうこんな時間か…」
部屋に戻った時は夕方だったが、そこから今の今まで考え続けていた暮人は、少し開いていた窓を閉め、ベットに腰かけた。
「結局こんだけ考えた結果は、できる限りビィナに魔法を見せないことだけか…せめてサラがいてくれたらなぁ」
そう暮人が呟いた時だった『ガチャ』と玄関の扉が開いた音がした。それに気づいた暮人は、玄関の方へと足を運んだ。
「お帰りサラ。結構遅かったな」
帰ってきたのは予想通りサラだったが、いつもなら暮人が声を掛けると1秒以内には返事をしてくれるサラが、何も言わず暮人の方に少しづつ近づく。
次の瞬間、サラが暮人に勢いよく抱き着いた。
「ただいまれす~くれとしゃま~」
「さ、サラ 」
抱き着いたサラの顔はほんのり赤く、微かにお酒の匂いがすることに気づいた暮人は、とりあえずサラをリビングまで運び、水を飲ませた。
この世界では、特にお酒を飲むのに年齢は関係なく、元の世界でいうところのジュースのような存在だった。しかし、酔うには酔うので、暮人も飲みはするが、量には気を付けていた。
「なんでこんなになるまで飲んだんだ?」
「ちょっと~、気分がよくなっちゃいまして~」
「う~ん…これはもうだめだな」
あわよくばサラにビィナことを話そうと思っていた暮人だったが、このままでは話にならないと思い、サラを寝かせることにした。
「ほら、今日はもう寝ようか」
「え~…もっとくれとしゃまとおはなししたいのに~」
「明日いっぱい話せばいいだろ?」
「ん~…しゅうがないですねぇ~。では、んー」
納得してくれたサラが、何故か目を閉じ唇を突き出していた。
「な、なんだサラ?」
なんとなく予想はできたが、暮人は恐る恐るサラに聞いた。
「なにって~…お休みのキスに決まってるじゃないですか!」
さっきまで呂律も回ってなかったのに、ここだけはっきりと言われ、段々と近づいてくるサラを残し、暮人は猛ダッシュで自分の部屋へと逃げた。
「はぁ~。まさかサラにあんな一面があったとはな、今度からは気を付けなければ…」
サラが帰ってくるまで、ビィナのことばっかりだった頭が、今では酔ったサラのことで埋め尽くされていた。
サラのことは忘れ寝ようとするも、どうしても忘れられず、結局暮人が眠りについたのは、明け方になってからだった。
「もうこんな時間か…」
部屋に戻った時は夕方だったが、そこから今の今まで考え続けていた暮人は、少し開いていた窓を閉め、ベットに腰かけた。
「結局こんだけ考えた結果は、できる限りビィナに魔法を見せないことだけか…せめてサラがいてくれたらなぁ」
そう暮人が呟いた時だった『ガチャ』と玄関の扉が開いた音がした。それに気づいた暮人は、玄関の方へと足を運んだ。
「お帰りサラ。結構遅かったな」
帰ってきたのは予想通りサラだったが、いつもなら暮人が声を掛けると1秒以内には返事をしてくれるサラが、何も言わず暮人の方に少しづつ近づく。
次の瞬間、サラが暮人に勢いよく抱き着いた。
「ただいまれす~くれとしゃま~」
「さ、サラ 」
抱き着いたサラの顔はほんのり赤く、微かにお酒の匂いがすることに気づいた暮人は、とりあえずサラをリビングまで運び、水を飲ませた。
この世界では、特にお酒を飲むのに年齢は関係なく、元の世界でいうところのジュースのような存在だった。しかし、酔うには酔うので、暮人も飲みはするが、量には気を付けていた。
「なんでこんなになるまで飲んだんだ?」
「ちょっと~、気分がよくなっちゃいまして~」
「う~ん…これはもうだめだな」
あわよくばサラにビィナことを話そうと思っていた暮人だったが、このままでは話にならないと思い、サラを寝かせることにした。
「ほら、今日はもう寝ようか」
「え~…もっとくれとしゃまとおはなししたいのに~」
「明日いっぱい話せばいいだろ?」
「ん~…しゅうがないですねぇ~。では、んー」
納得してくれたサラが、何故か目を閉じ唇を突き出していた。
「な、なんだサラ?」
なんとなく予想はできたが、暮人は恐る恐るサラに聞いた。
「なにって~…お休みのキスに決まってるじゃないですか!」
さっきまで呂律も回ってなかったのに、ここだけはっきりと言われ、段々と近づいてくるサラを残し、暮人は猛ダッシュで自分の部屋へと逃げた。
「はぁ~。まさかサラにあんな一面があったとはな、今度からは気を付けなければ…」
サラが帰ってくるまで、ビィナのことばっかりだった頭が、今では酔ったサラのことで埋め尽くされていた。
サラのことは忘れ寝ようとするも、どうしても忘れられず、結局暮人が眠りについたのは、明け方になってからだった。
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