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異世界救う元漁師

琴瀬 ういは

自己紹介

案内された教室はかなり広かった。
真ん中の教卓に向かって、生徒の机がずらり向いて並んでいる。

ここ大学か?ってぐらい凄い。


「生徒は前の席に座ってね。騎士さん達は後ろでお願いします。」


そう呼びかけたのは、このクラスの担当教師であるミランダ先生だ。
なんとこの先生、身長145センチだ。

いや、ちっさ!
俺と31センチも差があるとか怖ーよ。
何歳なんだよ、ミランダ先生。


案内された通り、俺は後ろの席に座った。
隣には天使のような名前のウリエル君(イケメン)ことエルが座っている。

ちなみにソフィアはネネカと隣同士で座り、何やら話していた。


「もしかしてレイの主は獣人の子?」

「まぁな、ソフィアって名前だ。俺はお嬢って呼んでる。」

「可愛らしい呼び名だね。でも、レイは呼び慣れなさそう。」

「うっせ。」


そう言うとエルはクスッと笑った。
反則だろ、それは。余り女の前でするなよ。
敵作るぞ、きっと。

生徒の数は60人程、騎士の数は10人程だ。
かなり生徒の数が多いな。
ちゃんと管理出来るのだろうか、不安である。
何せ、先生はチビだ。
俺と並ぶと完全に妹感溢れるぞ。

教室にいる生徒と騎士が席に着いたところでミランダ先生は教卓にて話し始める。
いや、教卓が身長にあってねぇ。


「はーい、皆さん入学おめでとうございます。これから学園生活を皆と、そして先生と一緒に楽しみましょう!」


先生の一言で生徒の緊張が解けたのか、笑顔がチラホラ見える。
教師としての能力はありそうだ。(身長は無いけど)
そろそろ身長で弄るのはやめよう。


「これから一緒に学んでいく皆の事を知りたいので、1人ずつ自己紹介をお願いします。では、君からお願いしますね。」

「は、はい。」


指定された生徒は前に立ち、緊張しながら挨拶を終える。
それから次々と生徒が自己紹介をしていく。
そして、ソフィアの番が来た。
ゆっくりと前へ歩いていく。
とても綺麗だ。
白い髪を揺らし、歩く姿は何処かのお姫様のようだ。


「・・・私の名前はソフィア。・・・好きな事は・・・」


何故、俺を見ている?
早く言うんだ!じっとしていたら変な奴だと思われぞ!


「・・・本を読む事、・・・よろしくです。」


何とか言い切ったか。
ていうかそれで終わりですか?まぁ仕方ないか。
元々、喋ることが苦手だしな。

お?次はネネカだな。


「どうもっ!私の名前はネネカです。ネネカ・シェルベッドと言います。私は人とお話したり、一緒に遊ぶことが大好きですっ!これからよろしくお願いしますっ!」


流石、元気が取り柄のネネカだな。
ものすごく明るくて、きっと男子は心打たれたであろう。

それから生徒の自己紹介が終わり、先生が教卓に戻る。


「はい。皆とても素晴らしい自己紹介でした!よしっ!次は騎士の方にも挨拶してもらいましょう!」


は?挨拶だと…。
なるほど、俺が散々チビだと心の中で思ったから、その腹いせということか。
よし、受けて立とう。


「では、まずは貴方からお願いします。」

「はい、僕の名前はウリエルです。困った事があったら遠慮せずに声をかけてくださいね。」

「次は─」


イケメンは言うことがちがうっす。
なんかもう立ってるだけでキラキラ光ってるよ君。

ん?次は女か?
白と黒を基調とした服を来ていて、体型はスラリとしている。
身長は160センチぐらいだ。
ちなみに俺から見て胸は小さいが、ちゃんとあるな。え?胸は関係ないって?
おほん、切り替えよう。

髪の色は薄紫色をしているが、毛先の方はピンク色に近い色をしている。
髪は腰の上ぐらいまである。
目の色はとても綺麗な紅色だ。
まるで宝石だな、ありゃ。

腰に1本の剣を携帯しており、その立ち振る舞いから見て、かなりの猛者だろう。


「私の名前はアリアだ。得意なことは・・・そうだな、剣を振ることだ。あと食事が好きだな。よろしく頼む。」


結構、男勝りな喋り方だな。
ていうか次は俺か!
何を言うかな?まぁ適当でいいか。
そう言えば、こういう時は丁寧に喋らないとな。


「私の名前はレイと言います。ソフィアお嬢の騎士です。これから沢山の事を学ぶと思いますが、分からないことがあったり、困った事があったら声をかけてください。必ず助けますから。」


よしこんなもんでいいだろう。
我ながら完璧だな。
しかし、何故こんなに注目されるのか気になる。
なんかこう、自己紹介が終わったのに緊張するな。


さて、俺の次は誰だろうか?
俺の次に席から立った人がいた。
俺は・・・目を奪われた。
いや、だってすっごくキレイなんだもん。
それにかなり特徴的だ。


「リィネ・アルスターです、よろしく。」


かなり短い挨拶を終えた騎士。
右眼が金色、左眼が灼眼って凄いな。
首から顔の右頬にかけて火傷跡があったりするし、ピアス穴なんて両耳に8箇所ぐらい開いてるし。

リング状のピアスや棒状のピアスとかつけている。
指輪もつけており、アクセサリーとかが好きなのかな?
鼻と頬に絆創膏をつけており、とてもチャーミングだ。
首にはチョーカーも付けて、かなりオシャレだ。

髪の色は紺色でとてもサラサラしている。
長さは肩甲骨辺りまで伸びている。

服装は何かの映画のエージェントみたいなスーツでかっこいい。

おっと、流石に目で追いかけすぎたな。


「はーい。騎士さん達の自己紹介も終わりましたので、この学院のルールについてお話します。」


そう言って先生は教卓で話し始める。
いわゆる校則的な奴だな。

だらだらと話を聞いていると、隣でエルが俺の腕を人差し指でちょんちょんと、何やら話があるそうだな。

俺が耳を傾けるとコソコソと喋り出す。


「ねぇお昼さ、一緒に食べない?」

「なんだよ?そんな事後でも誘えるだろ。」

「そうだけどさ、ほら僕達だけじゃなくて他の騎士も誘ってさ?」

「どの騎士だ、誘うのは?」

「僕的にアリアさんとかどう?仲良く出来そうじゃない?」

「わかった、エルが誘っといてな。」

「え?僕が誘うの?」


何を言ってやがるコノヤロウ。
イケメンだから余裕だろコノヤロウ。
コミュ力俺よりあるだろコノヤロウ。


「エルが言い出したんだから、当たり前だろ?」

「わ、わかった。頑張ってみる!」


ん?もしかしてこいつ、アリアとか言う騎士の事が好きなのか?
あーそう言うことか、だから俺に誘えと言ったのか。
バレバレだぞ、イケメン騎士くん。

俺はエルとの話が終わり次第、すぐに教卓へと意識を戻す。


「皆さん、わかりましたか?」

「「「「はーい!!」」」」


元気がいいなみんなは。
やっぱり仲良くしてるのが1番いいからな。
虐めは良くない、それは俺も痛感している。
ほんとエスカレートすると痛いからな、虐めは。

めっちゃ殴られるし、蹴られるし、まぁ死んだから良かったけどな。


「次に教材を渡しますね。あーのレイさん?でしたっけ。手伝ってもらっても?」


何故、俺を指定するんだ。
まぁ仕方ないか、呼ばれたのであれば協力するしかないな。


「はい、手伝いますよ。」


俺は教卓に向かい歩いた。
目の前にある教材を受け取り、生徒一人一人に渡していく。


「あ、ありがとうございますっ!」

「どういたしまして」

「はわわっ」


ネネカに感謝されたので、ニコッと笑顔を返すと何故かわたわたしている。
可愛らしいな、俺も妹が欲しかった。


「・・・さんきゅ。」

「さんきゅ?」

「・・・レイが、教えてくれた言葉なの。・・・ありがとうって意味らしいよ。ネネカも使う?」

「レ、レイさん。さんきゅです!」

「えぇ、2人ともどういたしまして」


ほんとに仲良しだなこの2人は。
ソフィアに友達が出来て、ほんとに良かったよ。
他の生徒にも教材を渡し終えたので、先生に報告。

先生に席に戻っていいと言われたので戻った。

その他にも後日にレクリエーションがある等の説明が終わった後、昼のチャイムがなった。


「はい。今日はこれで終わりです。明日から授業がありますのでよろしくお願いします。」


さて、俺はまずソフィアのところに行こう。
やっぱり昼ごはんを食べるならソフィアも一緒なんだろう。


「あれ?どこに行くの。もしかしてお嬢様のとこ?」

「まぁな。」

「もしかしてお昼一緒にするの?」


ん?なんでそんなに不思議そうに言うんだ?
普通だろ?だって主なんだから。


「僕達、騎士は主と一緒に食事ができないんだよ。食堂も別だしね、ちょっと僕も嫌だけど、仕方ないよ。」

「そうだったのか。でも取り敢えず、話ぐらいさせてくれ。」

「うん。待ってるよ。」

「誘っとけよ、しっかりと。」


なんで顔真っ赤なんだよ。
マジで好きなのか?あの女騎士のことが。
まぁソフィアの場所に行こう。
今はネネカとまだ話しているな。

「お嬢、お昼ですね。食事は一緒に出来ませんが、大丈夫ですか?」

「・・・ん、ネネカがいるから寂しくないよ。でも、本当は一緒に食べたい。」

「ネネカさん、ソフィアお嬢をお願いしますね。」

「は、はひっ!も、もちろんです!」


なんかこう、この子ってこんなに慌てる感じじゃなかったのにな。
学園に着く前に会った時は、緊張なんかしてなかったのに。
もしかして俺が畏まって話すから、緊張してるのかな?

うん、ちょっとほぐしてやるか。
俺はネネカの耳元に顔を近ずけ、ボソッと一言。


「緊張しなくてもいい。ネネカ、君は可愛いんだから胸を張るんだ。いいね?」

「・・・うん、あの、ありがとうございます。ちょっと落ち着きました。」


俺はネネカの頭を撫でてあげる。
顔が真っ赤だ、余り頭を撫でられた事ないのかな?
よし、それじゃぁ戻るか。
俺は2人にニコッと笑顔を送り、「失礼します」と伝えエルの元に戻った。

エルの隣には、アリアと名乗った女騎士が立っている。
様になってるじゃないか。
そのまま付き合っちまえよ。

さて、アリアさんに挨拶しますか。













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