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異世界救う元漁師

琴瀬 ういは

新しい世界

<???side>


1人の少女が縄で縛られ、木に張り付けにされている。


私は、なんで、ここにいるんだっけ?


あぁ、そうだ。森に入ったらゴブリンに出会ってしまって、そして…。


攫われたんだ、私。



「誰か…たすけ…て」



少女の声は暗闇に吸い込まれ、消えた。





<レイside>





誰かに体を揺さぶられている。
多分ネロだろう、起こしに来たのか。

でも、もう少しだけ寝ていたい。



「レイ様っ、起きてください。今日は大事な日ですよ、貴方が旅立つ日なんですよ。だから起きてくださいっ。」

「あと、少しだけ。」

「はぁ、仕方ないですね。起きないとイタズラしますよ。・・・ふぅー。」

「ひぃ!!」



このメイドっ、耳に息抜きかけてきた!
くそぉ、もう少し寝ていたかったのに。

でもそうか、もうこの日か。
やっぱここにいると、時間が早く感じるな。


「支度を終えたら下に来てください。朝食を用意していますので。」

「いつもありがとう。」


そう言うと軽く頭を下げ、部屋から出ていった。

旅立ちの日。

3ヶ月ほど前に、ジル爺に突然呼ばれ、ある事を告げられた。

その内容が、ジル爺の古い友人が管理する世界が、どうやらめんどくさい事になっているらしい。

その世界の中にとある組織があるのだが、その組織が世界を滅ぼそうとしているらしい。

かなりザックリ説明したが、俺もこうゆう風にしか説明されていない。
例の組織名が何なのかとか、何処にいるのかとか、全くもって話してくれない。



よし、身支度を始めよう。
流石に長引くと、ネロに怒られてしまう。

寝癖は寝癖直しのスプレーで直す。
服もパジャマから旅服に着替える。

うん、ネロが選んでくれたからバッチリ!
ちなみに俺が創造で作って、ネロがその中から選んだ。

さぁ、下に降りて洗面台に行く。
顔を洗い、皆が居るであろうリビングに入る。

俺は普段どうり挨拶をした。


「おはよう。」

「おはようございます。レイ様。」

「おお、おはようじゃ。」

「おはよっ!レイにぃ!」


みんな席について、ご飯を食べる。


「「「「いただきます。」」」」


うん、やっぱ上手い。

朝だからといって手を抜かない感じ、やっぱネロだな。



「レイ、今日はあの世界に行く日じゃろ?準備は終わったかのぉ?」

「あぁ、大丈夫だよ。そんなに持っていくものないし、それに殆どは現地調達だろ?問題ないよ。」

「アーテルもいくぅ!」

「ダメです。姉の私が許しませんっ」

「えぇーじゃネロおねぇが行くの?」

「はい?」

「だって恋人じゃん。」

「ぶふぅ!!」    「レイ様っ!」

「あははっはは!」


朝から何を言うんだ、コノヤロウ!

べ、別に付き合ってないし、全然、意識してないしぃ。

いやほんとに意識してません。信じてください、お願いします、なんでもしますからっ!


「だって一緒に寝てるじゃん。それにどこに行ってもイチャイチャしてるじゃん。」

「あ、あーてりゅ!しょろしょろいい加減にしゅるでちっ!」

「ネロ…噛みすぎだ。それに、俺はな…確かに従者としては好きだよ。」

「はぅ////」

「でも、女性として好きって訳じゃない。なんかこう、なんでもしてくれるお姉ちゃんって感じだなっ」

「はぅ。」


やばい。ネロが、ネロの表情が沈んでいる。これはどうにかしないと、まずいぞ。


「いや、でも普段はめっちゃ感謝してるぞっ!ご飯作ってくれるし、洗濯物してくれる。俺が運動して帰ってくれば、必ずタオル持ってきてくれるし、いやほんとに助かってる。」

「うむ、確かにのぉ。ネロ殿はよくやっておる。」

「あ、あ、あ、ありがとう……ございます。」



めっちゃ顔赤いじゃん。
梅干しやん、その紅さわ。


という感じで朝食は終わり、俺たちは外に来ていた。


そう俺はもう行くのだ。
いかんせん情報が少ないが、どうやら神様も分かってないらしい。

と言うより、情報を集めてるけど、その組織に邪魔されるんだとか。
ものすごい厄介だ。

まぁ、多分だけどなんとかなる。



「んじゃ、俺行ってくるよ。帰ってくるころには、物凄く老けてたりしてな。」

「ふぉふぉ、そんなことはなかろう。お主なら直ぐに終わらせて来るじゃろうて。」

「んー分かんないぞ?終わっても、案外その世界が気に入って、ずっとここに居ますって言うかも。」

「それなら、私も後から向かいますので。」

「それは助かるなぁ。ネロのご飯、美味しいからな。」



あーほらー、またすぐ顔を赤くするー。

お願いします。その癖治してください。



「行ってらっしゃい、レイおにぃ。頑張ってね。」

「うん。行ってくる。」



全力の妹スマイル頂きました。
俺、頑張ります。



目の前の空間が歪む。
ここを潜れば、もう当分は帰って来れないだろう。

それでも行かないとな。俺の事を、必要としてるんだし。





そして俺は新しい世界へを踏み出した。

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