もしも末期大日本帝国にミリオタが転生してみたら

友智 コウ

第三話 プレゼンテーション

帝都憲兵隊司令部を訪問してから数日が経った今 矢野芽衣大佐は、不安を覚える。
「あれから数日たっているのに まだ まともな捜査が進んでいないのか?」
山村がはぁ と答えるだけだった。
「大佐殿 これは、一噂では、あるんですが なぜか作戦本部の将校の数名が 
憲兵隊による捜査を 拒んでるですよ 」
誰でも分かること 作戦本部の反対した将校の数名が 発砲事件の関係だと言うことが誰でも分かる
逆に考えて見るとまた面白い 憲兵隊司令部の憲兵が捜査の為 そいつらを泳がせていると行った可能性も
見て取れるが 以前としても 犯人の目的は、不明である。 
 「この際 新兵どもを集めて 我々で捜査しょうかなぁ〜」
 「大佐殿 大変失礼なことを言うのですが 恐らく上が捜査の許可を出しませんよ」
山村の言う通り 多分 憲兵隊が捜査をしているので お前らの捜査は、必要ないよ
意見書を出しても こんな文章が贈り返されるなぁ
だが 芽衣は、何とも言えない不安が心を濁すのであった。



とある料亭にて、

陸軍の一派閥である。皇道派グループは、悩ましい決断を迫られていた。
「今の陸軍は、へっぴり腰だわい いっそクーデタを起こすべきです 眞崎まさきさん」
「いいや待たんかい クーデタを起こす反対である もし仮に天皇陛下に危害を加えたと反対されれば、
我々が問答無用で死刑じゃっど」
「もう死刑も何も クーデタ実行が 発砲事件でバレとるかもよ ここは、いっそ 手を引く時では」
「もううるさい クーデタを実行にせよ しないせよ 憲兵隊が厳戒態勢なのは、事実で我々 皇道派グループ
は、要監視対処並びに 要反乱分子と見なされてるだぞ」
皇道派グループは、今の所 発砲した青年将校の皇道派グループを監視しているが ゆっくりと着実に
クーデタを立てている 愚か者の所にまで捜査網が来ているのも事実あるが 陸軍参謀本部内での
皇道派グループの調査は、実際の所 作戦本部が異様に反対している為の捜査があまり進んでいないのも
現象である。
ここで眞崎が声を上げる。
「何が 憲兵隊の捜査だ 我々は、必ず昭和維新を成し遂げる その為にもクーデタは、実効しなければ
ならない いいかなんとしてでも クーデタを実行させるのだ」
数名が 反論をする。
「眞崎さんの言う通り 今の陸軍は、腐っているのは、事実だが いくら何でもクーデタを実行させるのは、
馬鹿馬鹿しいにも程がある 我々の掲げる昭和維新は、誰にも迷惑がかからない様にしなければならい」
この様な意見も多数あるのに眞崎は、昭和維新を実行させると言い切った。
「眞崎さん 貴方は、愚か者だ いくら昭和維新が出来たとしても 貴方は、歴史上でクズだと言われるよ
悪いが 皇道派を抜けさせて貰うよ」
一反対派将校が抜けた それに続けて反対派の人間も抜けて行った。
眞崎は、怒りを露わにするが
「いい あんな奴らとは、もういい 良き昭和維新を掲げる同士だと思っていたのに」

これが後に眞崎自身が墓穴を掘ることとは、知らずに、、、、



帝都憲兵隊本部

「報告します。 参謀本部内での皇道派グループのリストです」
小山 俊介こやま しゅんすけ 少佐の机に承認書やら 報告書が多数来るが今回大変重要な書類である。
皇道派グループのリスト それを見て小山は、ビックリするが 所々 赤で斜線が入っている。
「おい この赤の斜線は、なんだ? 」
「なんていったら良いのでしょうか? 一皇道派グループにて内部分裂が合った模様で密偵中の憲兵が
それを発見して リストから消去しました ですが準要注意人物としては、リストに入っているので
ご安心下さい」
「はぁ そうか でその一皇道派グループの主軸メンバーは?」
「言わいる 眞崎・本庄グループです そのうち 本庄は、グループを脱退した者だと思います」
小山は、そうかとしか言えなかった その理由は、作戦本部のメンバーが参謀本部内部調査を
拒む理由がなぜだか分かったからだ
「全皇道派グループは、引き続き 監視を実行せよ このことを警視庁にも」
「了解」 規則通りに敬礼をする部下を出で行ったことをしっかりと確認したら小山は、嘆くのだった。
「皇道派なんて 糞くらえ」

憲兵隊は、参謀本部内部の捜査を拒む犯人が居ても 手が出せない状況であるし。
密偵だけでは、なにも証拠が出てこないのが現状である。




芽衣のデスクは、小山よりも書類があまり乗っていない。
理由は、簡単である。 芽衣の部下は、山村だけであるからだ 参謀本部に居ても仕事をしていなかったら
風当たりが酷いので 今は、装備課にペルプをしている。 数字が合っているか? 合って居ないかを判断する誰でも簡単に出来る仕事を 数字とにらめっこしていると 急に電話が掛かって来た。
「参謀本部 第15番企画室(仮)ですか?」
「はい そうですど」
電話交換手が 恐る恐る発言した。
「帝都憲兵隊司令部よりお電話です」
「至急変わって下さい」

「小山です。 矢野大佐で間違いないですか?」
「そうですよ 小山総司令官」
小山の声を聞く限り なにか合ったのだろうか?
「なにか ありましたか?」
「何処の所属グループなのか判明しました。 皇道派の眞崎・本庄グループです。」
やはり ここは、史実通りだと確信する。 たしか クーデタ未遂を起こした眞崎・本庄は、 
両者は軍法会議にて無罪判決 本庄は、退役して予備役になっただっけ?

「ですが 本庄は、内部分裂により 所属グループを脱退しました」
小山の報告を聴いてビックリする芽衣だったが やはり 少しの史実誤差があることに改めて実感
させらる。
「小山総司令官 報告ありがとうございます 私もなんとか手を打って見ます」
「いえいえ こちらこそ また なにか分かりましたら 連絡を下さい」

やはり 史実とは、少しの違いがあるのは、当たり前だが 被告人は、ほぼ同じ
と言うことは、 なにか対策をしたほうがいいのかなぁ?
「大佐殿 どちらからお電話でしたか?」
「数日前に行った帝都憲兵隊司令部からだ」

心配する山村 まぁ 誰だって 憲兵さんから連絡が来たら心臓が痛くなるのは、
当たり前だけどなぁ〜
「うん〜 やはり私の権限で行動出来る部隊が欲しいなぁ〜」
思いがけない 独り言に絶句する 山村は、なんと発言するか迷う。
「ですが 作戦本部や参謀本部の上層部は、許可を、、、」

言葉を濁す山村。
山村の発言に疑問を持つ はて 私は、正確には矢野芽衣に憑依した矢本紗季なので 過去のこと何て知らないけど
山村が言葉を濁す理由は、なにかあるかも知れない
「山村 何を躊躇っている 早くその続きを」
山村は、渋々発言をした。
「許可を下さるかは、不明ですが 恐らく 余程の事がない限りは、却下されますよ 過去の事もありますし、、、」
芽衣は、疑問に思った 過去の事?
「山村 過去の事とは、一体?」
山村は、思い出したかの様に発言した。
大佐殿は、記憶喪失をしているのだから 過去の記憶も忘れるのは、当然のことだし まぁ 仕方ないなぁ
「これも 噂程度の話なんですけども 大佐殿が 恐らく士官学生陸軍士官学校の事だと思うですけど
最上級生に何が暴言か分かりませんけど 半殺しにしたとかで 問題を起こしたらしく その学校で伝説になった
とか? 私も噂程度なので その程度しか分かりませんけど」
「おう そうか 教えてくれてありがとう」

何をしているんだろうか? 芽衣さん 今は、憑依かなにか しているので自分に言っているが やっと 私が
道を通ったら 皆しれっと 道を開ける理由がやっと分かった。
 
「だが 自分の部隊が欲しいなぁ〜」
「大佐殿 子供見たいに駄々をこねてもだのですよ」
「山村のケチ」
そこで 芽衣は、あることを思い付いた『 実験部隊を作れば良くない?』名目上は、戦術研究と
最新鋭武器の試験部隊として 編成すれば良くない。
そう考えた 芽衣は、嫌らしい顔をするのだった。
「山村 至急 装備課のペルプの仕事を終らせるぞ 」
「大佐殿 一体何を始めるですか?」
「面白い事だ」




陸軍参謀本部長室 陸軍参謀本部将校になった者の全てがこの場所を目指す。
そんな彼のデスクに多数の書類が載せられている。
激しくドアを叩く音が数回聞こえる
「何事だ」
「お忙しい時間に申し訳ありません 作戦課の将校が至急との事です」

***

時間は、数時間前に遡る。
装備課のペルプを終わらせたい 芽衣と山村は、とある書類を作成し始めた。
一見 なにも普通の書類だが 芽衣の考えた構想が作戦畑の全ての将校を魅了した。
正確に言えば、電撃戦をロマンチックに現代電撃戦にアレンジした物だった。
そこに付け加える形に 参謀本部直轄の部隊編成と陸海の合同工廠及び研究所の設立
もりもり 盛り込んだ 重課金にも程がある現代電撃戦の構想案だった。
これには、多くの裏が盛り込んであることを知らずに 現代電撃戦と言う甘い汁に誘われた
作戦畑の全ての将校は、まんまと騙されたのであった。

***
「実は、先程 矢野芽衣大佐の部下と名乗る 山村と言う男が 芽衣大佐からの緊急の書類であると連絡を受けた 作戦課事務長が これを見たら 世界の戦略を覆す者だと言うので 至急お呼びしました」
真吾情けないと思った 記憶喪失をした自分の娘が 戦略を覆す? 書類を持って来たのだから
「参謀本部長 これを見て下さい なになに?」

『《他方戦略理論》 』 

読む限りだと 第一次世界大戦で理論として上がった物のここまで進化させるとは、我が娘ながら凄い。
「至急 矢野芽衣大佐と副官である 山村司郎(やまもと しろう)少佐を呼び出せ これは、命令だ」
帰る途中であった 両者を発見した将校は、彼らを止め 作戦本部へと連れて来た。
「第15番企画室(仮)の矢野芽衣大佐です」 「同じく 山村司郎少佐です」
規則通りに敬礼する 二人に全ての作戦畑の将校が敬礼する。
「どうぞ お座り下さい」

明らかに弱腰な作戦課事務長を見て あのエサが聞いているだと確信する芽衣。
「矢野芽衣大佐に聞きたい もし仮にこの理論を行う為には、どれくらいの兵や物資が必要か?」
「すみませんが黒板を使ってもいいですか?」
席を立つ芽衣 黒板にやっても手が届かない 
「仕方ないなぁ 山村 あれを 」
一向に始まらない 説明に苛立ちを覚える 作戦畑の将校達
「よし これでいいかなぁ まず 我が国がこの理論を行うとして 必要な戦力は、現状足りておりません」
全ての将校が絶句する。 確かに り理論上では、最高な物だが 実施出来ないとなら意味がないからだ

「ここに置いて足りないのは、戦車や航空機 最新鋭の重火器類 歩兵の自動車化指します
 この理論行う上で最低でも 全て自動車化された次第が 3個師団程必要です。 仮に3個師団程揃ったに
せよ この理論は、部隊間の連携が重要になってくるので より高性能な無線機が必要なのが絶対条件です」

ほぼ半数の将校が何を話しているのか全く理解出来ていない。 まぁ 今の時点で戦車の有効性に気づいて
居るのってドイツ位だしね そこに作戦課事務長が発言をする。

「分かった 矢野芽衣大佐が言いたいのは、我が国にはまともな戦車もないし 最新鋭の兵器は、もちろん
兵士の近代化も出来ていない と言いたいのかね」
しまった これじゃあ 何も出来ない軍隊だなぁ と遠回しに侮辱しているでは、ないか。
「ですが もし仮に これらの兵器が準備出来なかった場合の理論も考えています。 例えば、森林や熱帯雨林の場合は、ゲリラ戦を行うのです!!」

作戦課 一同が げりら戦と言う言葉を聞いて何を言って居るんだ? と言う顔をする。

「その げりら戦とは、一体何なんですか?」
なんと言ったら良いのか ベトコン南ベトナム解放民族戦線が使ってた戦術?って言えばいいのか?
「なんと言ったらいいのでしょうか?森林などに多数の罠を使用し 敵が来た時に攻撃をして また
違う 所へ移り 敵を混乱させてる戦術で 敵を掃討するのに最適ですし 少ない人数で攻撃を与えることが
出来き 敵に対する心理的な効果が大きいです」

「じゃ 先に言ったら理論よりも げりら戦をやればいいじゃないか?」
「 ですが ゲリラ戦もゲリラ戦で弱点があります。 行っているのか森林や熱帯雨林なので
航空機を使用した 攻撃に弱いです」

米国がベトコンに行った 森林へのナパーム弾によ攻撃 敵が そこに居る可能性がある場所に
馬鹿見たいに撃ちまくる あんなのが現実になったら嫌だし 確かこの世界には、魔法と言う
未知の概念もあるし そこら編が怖い所だなぁ
「では、矢野芽衣大佐に最後に聞く 今後 必要になる者は、何だ?」
作戦本部事務長は、恐らく要望通りにしてくれるだろうと思いつつ 

「まず 絶対的に必要な者は、 理論の最後のページに書いてある物ですが口頭で伝えます。
一刻も早くしなければならないのは、 陸海合同工廠並びに陸海の合同研究所です 
次に必要となる物は、陸軍参謀本部直轄の試験部隊です。」
作戦課の将校達がザワザワしだした 「なぜ 海軍さんとの合同?」と言う事が多く囁かれた。
疑問に思ったか 参謀本部長も発言した。
「矢野芽衣大佐 なぜ 海軍と協力が必要なのか?」

太平洋戦争の勝敗は空母4隻の轟沈では、ない 陸海の組織的対立による敗北だ ただでさえ
資源に乏しいや予算に乏しい日本の陸海が争っていては、国防と言う 同じ目標なのに
達成出来ないのが現状だ
「同じ国防の任務を全うする軍同士が組織的対立をしていく意味は、ないですよね」
作戦課一同は、頷いた。

「これで終わりますが 何か不明な点は、ありますか?」
周りを見渡すが無い様だった。
参謀本部長がここで発言した。
「矢野芽衣大佐の新規理論だが 陸軍内でも改めて確認したいが 矢野芽衣大佐の構想に我々
参謀本部としては、最大限譲歩しょう これに異議のある物は?」
次々と異議なしと聞こえてくる。 こうして 芽衣は、新しい部隊玩具を手に入れてご機嫌になるので
あった。

帰りがけ 副官である山村は、芽衣に質問して来た。
「大佐殿 なぜ 陸海の合同工廠と陸海の合同研究所を作ると行ったのですか?」
「さっき行った通りだそ!!(設立しても予算が余り出なそう だから 合同にしたって言えないよ)」

このとんでも理論は、翌朝になると大変になるとは、知らずに 芽衣達は、帰って行くのだった。

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