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水魔法しか使えませんっ!〜自称ポンコツ魔法使いの、絶対に注目されない生活〜

地蔵さん

アラクネの最期 後編

暗い暗い空間に一人で浮かんでいる、、、


“、、、”


死後の世界ってこんなとこなのかしら?


“、、、ッ”


ん?


“ぉ、、、ぃ、、、”


何かどこかで私を呼んでいるような?




「おい」
「、、、んん」


「おい、起きろ!」
「え、、、ここは?」




目を開けてみると、見知った顔が私の顔を覗き込んでいた。


辺りを見回すといつものあの部屋だ。いつか出たいと思っていたあの部屋だ。


「、、、イオリ?」
「どーやら助かったみたいだな、これで自由だ。外の世界が見られるぞ。」


「詳しいことは分からないけど、私は助かったのか?」
「うん、新しい魔石も安定してるみたいだし、命に別状はない、、、、でもな、思わぬ後遺症が、、、」


そう言ってイオリの視線を追うと、私の下半身の所にイオリの上着が掛かっていた。
「あ、足が、、、」
「すまんっ!!」


巨大な蜘蛛部分が、、、無くなっている?
脚の感覚は、、、ある、動かせる。


「どうして?」
「助け起こそうと思って、体を持ったら、蜘蛛の胴体が取れちゃった!」


蜘蛛になる前の、二本の足が、、、元に戻ってる?
理解した途端、涙が頬を伝った。


「そんな、もう二度と、、、戻れないと、、、思ってたのに、、、」
「あああごめんな、まさかこんな事になるとは思わなくて。お前のアラクネとしてのアイデンティティーが、、、格好良かったのに。」


こいつは変な勘違いをしているみたいだけれども。


「いや、、、これで良い、良いんだイオリ、ありがとう。」
「気にしてないなら良いんだけど、、、アラクネって呼んでも大丈夫か?」


外見的特徴が無くなってしまったからな。


「≪宵闇の森≫を守るアラクネは死んだ。そうだ、せっかくこれからは一緒について行くんだ、イオリが名前を考えてくれ。」
「え?ああそうか、そうだよな。じゃあ、、、」


こうゆう時、こいつは必ず一回はボケるからな、注意しておかないと。
「ソフィとかでどうだろ?」


「、、、予想外に良いな。」
「お前も大概、俺に対して遠慮無いよね。」


「良い響きだな、よし、これから私の名前はソフィだ。」
「気にいってくれたなら何よりだよ。」


「ちなみに意味は?」
「秘密。」


変な理由で無い事を祈ろう。




「にしても、これからどうするんだ?私もここには長居したくないぞ。」


「ふふふ、俺に良い考えがある。これで今日から俺も自由の身だ。」


そう言いながら残骸のようになった蜘蛛の抜け殻をポンポン叩いた。





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