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アパートのとなりに引っ越して来た年上のお姉さんが美人でしかも巨乳だったけど、紳士でいたいからひたすら目を逸らしていたら『普通に見て良いよ』と言ってくれた

三葉 空

11 ちょっと冴えない童貞臭い男を弄ぼうとする女

 女子とサシでお茶をする。


 ひたすらにモテないロードを歩んで来た俺にとって、それは初体験。


「伊織くんって、アパートで一人暮らしなんだっけ?」


「うん、そうだよ。村瀬さんは……」


「由乃で良いよ」


「えっと、由乃ちゃんは一人暮らし?」


「うん、そうだよ。だから、親にも誰にも気兼ねをしないんだ」


「だよね。けど、一人暮らしって大変だよね。料理とか家事とかさ」


「だねー。けど、あたしって料理はしないんだ。基本、外食」


「へえ、そうなんだ」


「伊織くんは料理するの?」


「まあ、それなりに」


「すごーい。今度、食べさせて?」


「えっ? ああ、何か機会があったらね」


 俺は苦笑して言う。


「ふぅ、この店、ちょっと暑いね」


 そう言って、由乃ちゃんは服のボタンを外す。


 ちらっと谷間が見えたので、俺は一瞬だけ見て、サッと視線を逸らした。




      ◇




 山本伊織。


 経済学部2年生。


 平凡で冴えない雰囲気だけど、顔は悪くない。


 親しみやすい雰囲気も高評価。


 よって、ちょっかいを出して、食べたい。


 私は胸の内で舌なめずりをした。


 最近、年上の彼女が出来たって言ったけど……


 それでも、まだウブで童貞臭さは抜けていない。


 良いね、食べ応えがありそうだ。


「ねえねえ、伊織くん。年上の彼女さんとは週にどれくらいエッチしているの?」


「ぶふっ!」


 伊織くんは噴き出した。


 ウケル。


「ゆ、由乃ちゃん、それは……」


「良いから、教えて」


 私は笑顔で言う。


「えっと、その……週5で」


 サラリーマンかよ。


「本当は毎日でもしたいんだけど、光さんに迷惑かなって」


「ふぅん、光さんって言うんだ」


「あっ……」


 伊織くんは照れて俯く。


 やだ、ちょっと可愛いんだけど。


 胸チラしとこ。


 あ、ちょっと見たな、童貞くん。


 まあ、童貞じゃないけど。


 そう呼んじゃおう♪


「最近の男子って、年上の人が好きだよね」


「ああ、確かにね。康太も『年上たまんね~』とか言っていたしなぁ」


「へぇ」


 矢野康太か。


 あいつ、チャラ男のくせに、私の誘いに乗らなかったんだよなぁ。


 ムカツク奴だ。


 まあ、良いや。この童貞くんを食べちゃうし。


「じゃあ、いつも年上の彼女にアマアマしているの?」


「ア、アマアマ?」


「甘えているの?」


「まあ、そうなのかなぁ……光さんのおっぱいはすごく大きくて柔らかいから」


「へぇ、何カップ?」


「FときどきGカップ……って、しまったぁ! 勝手に光さんのプロフィールを……後で謝らないと」


「ふふふ」


 FもしくはGカップか……確かに大きいけど、射程圏内ではあるかな。


 ちなみに、私はDカップ。


「ちなみに、いくつ上なの?」


「6個上だよ」


「へぇ~、思ったよりも上だね。普通、歳の差って2、3くらいが限度じゃない?」


「え、そうかな?」


「しかも、相手は小学校の教師でしょ? 立場的に、どうなのかな~?」


「言われてみれば、そうかも……」


 伊織くんがアレコレ考えている様子が、手に取って伝わって来る。


 ちょっとイジワルなこと言っちゃったかな?


 まあ、もし私の発言がきっかけで二人が別れたとしても、知らないけど。


「ほら、大学にはもっとピッチピチの同年代の女子がいるでしょ? 例えば、私とか」


「まあ、そうだね。けど、俺って今までモテたことないから」


「いま、モテ期なんじゃない?」


「あ、それさっき自分でも思ったんだ」


 ちょっと調子に乗っているなぁ。


 まあ、可愛いけど。


「じゃあ、このモテ期に乗って、彼女以外の女にも手を出してみたら? 例えば、私とか」


「うーん、そうだね……」


 おい、スルーかよ。


「……でも、それは無いかな」


「はっ?」


「だって、俺は光さんのことだけが好きだし」


 伊織くんはまっすぐにこちらを見て来た。


「俺さ、今まで本当にモテなかったから。ほら、童貞って性欲が盛んなおサルさんだって言われるけど、正にその通りでさ。可愛い女子を見かけては、エッチしたいって思っていたんだ」


 何か、語り出したんですけど。


「でも、初めて光さんを見た時、すごくきれいで可愛くて、おっぱいも大きいから、エッチしたいって思ったんだけど……それ以上に、ずっとこの人のそばに居たいなって思ったんだ」


 何だか、キラキラした目を向けられる。


 ちょっと、眩しい……


「そんな素敵な人と俺は付き合えたんだ。だから、絶対に大切にしたいし、悲しませたくない」


「じゃあ、他の女子にはもう興味がないんだ?」


「うん、そうだね」


「私の胸をチラ見していたけど?」


「なっ、バレていたか!」


 伊織くんは恥ずかしそうにうなだれる。


 バカだなぁ。


 けど、何か可愛い。


「……あーあ、何か興醒めしちゃった」


「えっ?」


「ぶっちゃけ、伊織くんとエッチしようと思ったけど、そんなに彼女ラブなら、彼女とだけエッチしてなよ」


 私は立ち上がる。


「あ、俺が出すよ」


「良いよ、ここは私がおごるから」


「由乃ちゃん……ありがとう」


「伊織くんってさ……本当にバカだよね」


「うっ、面と向かって言われると傷付くなぁ」


「バカ正直な人……悪くないと思うよ」


「えっ?」


「じゃあね、伊織くん。もし、彼女にフラれたら、ちょっとくらい慰めてあげても良いよ」


 私が微笑んで言うと、彼は呆けた顔をしている。


 その間抜けな顔、ちょっと忘れられないなぁ。


 深みにハマらないように……


「じゃあ、またね~ん」


 私は軽いノリで彼の下を立ち去った。




      ◇




 アパートのドアの前に立っていた。


「あ、伊織くん。いらっしゃい」


 今日も素敵な笑顔で、光さんが出迎えてくれる。


「お邪魔します」


 俺は光さんの部屋に足を踏み入れる。


「ごめんね、ちょっと散らかっていて。適当に座って」


「あ、はい」


 ちなみに、光さんはエプロン姿で、


「待っていてね、すぐにご飯を作るから」


 笑顔でそんなことを言ってくれる。


「あの、光さん」


「ん? どうしたの、伊織くん?


「俺、その……光さんに、謝らなくちゃいけないことがあります」


「え、何かな?」


 光さんはコンロの火を止めて俺の方に来てくれた。


「その、別に全然そんなつもりじゃなかったんですけど……」


「うん」


「今日、同じ大学の女子と……二人きりでお茶をしてしまいました」


「へっ?」


「これはもう浮気なんでしょうか?」


「ちょ、ちょっと、伊織くん?」


「けど、俺には光さんだけなんです! お願いです、信じて下さい!」


「伊織くんってば、落ち着いて!」


「ハッ、すみません、俺……」


 ガクリ、とうなだれてしまう。


 すると、ふわりと柔らかな感触に包まれた。


「……光さん?」


「バカだなぁ、伊織くんは。バカ正直だよ」


「それ、その女子にも言われました」


「けど、そんなあなたのことが好きよ」


「光さん……」


 俺たちは見つめ合う。


 そっとキスをした。


「それくらい、私は気にしないよ?」


「さすがです。年上のお姉さんだ」


「けど、あまりにもだとちょっと嫉妬しちゃうから、気を付けてね?」


「はーい」


 俺は光さんの生徒みたいに手を上げる。


「うふふ。じゃあ、ご飯の支度をするから。良い子にしていてね」


「はーい!」


 俺は元気に手を上げる。


「あ、そうだ」


「どうしたの?」


「俺、その女子に光さんの胸のカップ数を教えたんです」


「え」


「つい、話の流れで。すみません、テヘヘ」


 俺は軽くぺろっと舌を出す。


 優しい光さんなら、きっと許してくれると思ったから。


「……伊織くん」


「何ですか?」


「……晩ごはん、抜きで良いかな?」


「えっ?」


 静かな声で言いながら、光さんは振り向く。


 何かものすごい笑顔だった。


「それはちょっと、許せないかな」


「ひ、光さん? もしかしなくても、怒っています?」


「伊織くん、ステイ」


「えっ、犬なの?」


 光さんは笑顔のまま歩み寄って来る。


「デコピンして良い?」


「デ、デコピン?」


「そう、デコピン」


「まあ、それくらいなら余裕っすよ」


「言ったわね?」


 光さんはニヤリと笑う。


 次の瞬間、


 ベシィ!


「……イッテエエエエエエエエエエエエェ!」


 俺は局所的に受けた激しい痛みに悶えてのたうち回る。


「ふふふ、伊織くん。おイタはめっ、だよ?」


「ふぁ、ふぁ~い」


 その後、何だかんだ光さんは俺に美味しい手料理を振る舞って、エッチもさせてくれた。






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