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アパートのとなりに引っ越して来た年上のお姉さんが美人でしかも巨乳だったけど、紳士でいたいからひたすら目を逸らしていたら『普通に見て良いよ』と言ってくれた

三葉 空

6 素敵な彼女を癒して、癒されて

 俺は今日、とてもドキドキしていた。


「伊織くーん」


 その澄んだ爽やかな声に俺ハッと振り向く。


「ひ、光さん」


 小学校教師の光さんは、出勤の時も私服姿だ。


 けど、今日のそれはいつもとまた違った雰囲気で、ドキッとしてしまう。


「ごめんね、待った?」


「あ、いえ。俺もいま来たばかりです」


「うふふ、行きましょう」


「え、ええ」


 俺は光さんと並んで歩き出す。


「えっと、その……服、可愛いですね」


「本当に? ありがとう」


「それから、光さんも……」


 あぁ、俺メッチャ恥ずかしいこと言っている。


「……ありがとう」


 光さんも何か顔を俯けちゃったし。


 やっちまったか?


「そ、そんなこと言われたら、ドキドキしちゃうよ」


「ひ、光さん……」


 俺は少し勇気を出して、彼女の手を握った。


「あっ」


「行きましょう」


「うん」


 笑顔で頷く彼女を見て、俺は心底嬉しくなった。




      ◇




 バイト代が入ったので、前に約束していた通り、念願の光さんとのデートにこぎづけた。


 まあ、今までにも何回かデートっぽいことはしているんだけど。


 こうして、二人で街を出歩くのは初めてだ。


 周りからは、俺たちはどんなふうに映っているんだろうか。


 俺は光さんの彼氏としてふさわしいのだろうか?


「どうしたの、伊織くん?」


「あ、いえ。何でもないです」


「今日はどこに連れて行ってくれるの?」


「光さんとお茶をしたいなと思って」


「うん、良いよ。カフェに行くの?」


「はい。けど、ただのカフェじゃないんです」


 そう言って、俺が光さんを連れてやって来たのは……


「あ、ここって……猫カフェ?」


「はい、そうです」


「わぁ、前から一度来てみたかったんだぁ」


「本当ですか? じゃあ、行きましょう」


 チリン、チリンと鈴の音が鳴る。


「いらっしゃいませ」


「あ、2名です」


「かしこまりました。どうぞ、こちらのお席へ」


 俺と光さんは席に案内される。


「うわぁ~!」


 光さんが早速、目をキラキラさせる。


「こんなに可愛い猫ちゃんたちがいっぱい……」


「にゃ~」


「たまらないわ~」


 光さんは言う。


 もちろん、猫も可愛いけど。


 それに悶えているあなたに夢中な俺です。


「ほら、伊織くんも撫でてごらんよ」


「はい」


 俺は猫の一匹と戯れる。


「お、可愛いなぁ」


「だよね~」


「癒されます?」


「うん、癒される」


「ほら、学校の先生って大変だろうから。今日は、光さんに癒されてもらおうかなって」


「ありがとう、伊織くん。優しいんだね」


「い、いや~、それほどでも」


 光さんに褒められて、俺はすっかり鼻の下を伸ばしてしまう。


「にゃ~」


 すると、猫の一匹が光さんに近寄り、


「かわいい~」


 光さんに抱かれる。


 しかし、


「にゃにゃにゃ~」


 その手を動かしたと思ったら、


「あっ」


 光さんのおっぱいをぽぽぽん、と叩き始めた。


「こ、こら」


 光さんは少し困惑しながら声を出す。


 俺はいけないと思いつつも、その光景から目が離せない。


「も、もう。この子は伊織くんとそっくりで、エッチな子だなぁ」


「えっ、俺ですか?」


「だって、いつも私のおっぱいばかり触るんだもん」


「ご、ごめんなさい」


「嘘よ。好きだから、良いの」


 そう言って、光さんはいたずらをした猫を抱き締める。


 俺は今し方、彼女が言ってくれた言葉を反芻はんすうしていた。


「よーし、じゃあ私はお返しに、肉球を触ってやる~」


「にゃ~」


 そんな風に猫と戯れる光さんは、やっぱりどこまでも素敵だった。








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