彼女たちを守るために俺は死ぬことにした
9/29(火) 部田凛々子④
男が固まった様子を見て、凛々姉は頭を下げた。
「お騒がせして、申し訳ありません」
それは目の前の滑稽な男たちにではなく、体育館の中にいた全生徒たちへの謝罪。
「怪我をしてしまった方には改めて、一人ひとり状況確認と謝罪に伺います。このような不安定な運行テストでの事故にも関わらず、大きな怪我がなかったのが不幸中の幸いでした。……文化祭まであと2日、このような事故がないように虎蛇会では懸命に努めますので、どうかみなさんも引き続き、怪我に気をつけて当日を迎えましょう」
体育館内がざわついた。「まあ、事故だし仕方がないよねー」的な雰囲気が漂い始める。
「ま、待て! こいつらは、俺たちの書類をなくしたり、木に登って騒ぎを起こしたり、クラスで盗難した人間もいるんだぞ!! こんな委員会、野放しにできねえからな!!!」
有志の男が大声で叫ぶ。一転して、「え、そうなの!? なにそれサイテー」的なざわつきが起こる。
つか、なんでこいつがここまで詳しいんだ? 書類もクラスの盗難……は濡れ衣だけれども、一部の人間しか知らないはずだ。
「事件をうやむやにしているこいつらを、みんなは許すのか!? 今の委員会も俺たちを無理やり排除し、従順なやつらだけを集めた集団だ! やっていることは恐怖政治と同じだろ! 俺は断固反対する。こいつらなんかより生徒会に舵を取らせろ!!!」
……生徒会? こいつまさか……。
「キタ! 今だーーーーー、みんな今! 今今今今今!! ちょっとすみません、いたっ、通してくださーい!」
と、体育館内になさけない声が響く。
間違いない、このアホ声は七瀬だな……。
「お騒がせして、申し訳ありません」
それは目の前の滑稽な男たちにではなく、体育館の中にいた全生徒たちへの謝罪。
「怪我をしてしまった方には改めて、一人ひとり状況確認と謝罪に伺います。このような不安定な運行テストでの事故にも関わらず、大きな怪我がなかったのが不幸中の幸いでした。……文化祭まであと2日、このような事故がないように虎蛇会では懸命に努めますので、どうかみなさんも引き続き、怪我に気をつけて当日を迎えましょう」
体育館内がざわついた。「まあ、事故だし仕方がないよねー」的な雰囲気が漂い始める。
「ま、待て! こいつらは、俺たちの書類をなくしたり、木に登って騒ぎを起こしたり、クラスで盗難した人間もいるんだぞ!! こんな委員会、野放しにできねえからな!!!」
有志の男が大声で叫ぶ。一転して、「え、そうなの!? なにそれサイテー」的なざわつきが起こる。
つか、なんでこいつがここまで詳しいんだ? 書類もクラスの盗難……は濡れ衣だけれども、一部の人間しか知らないはずだ。
「事件をうやむやにしているこいつらを、みんなは許すのか!? 今の委員会も俺たちを無理やり排除し、従順なやつらだけを集めた集団だ! やっていることは恐怖政治と同じだろ! 俺は断固反対する。こいつらなんかより生徒会に舵を取らせろ!!!」
……生徒会? こいつまさか……。
「キタ! 今だーーーーー、みんな今! 今今今今今!! ちょっとすみません、いたっ、通してくださーい!」
と、体育館内になさけない声が響く。
間違いない、このアホ声は七瀬だな……。
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