暗殺者の欲望

カキ

逃亡

「え! 何してるの?」
 平和的に解決しようとしていたアナトの驚いた顔をしていた。
 大きな兵隊は鼻は折れて私の足元で横たわっていた。
「貴様! なにをする!」
 もう一人の小さい方の兵隊が私に吠えて剣を抜いた。
 アナトは私の腕を掴んで走りだした。
 この場が危ないと気づいたんだろう。
 アナトは必死に兵隊を巻くために急いで裏路地へと入った。
 しかしそれに続き兵隊は仲間を呼びながら私達を追って裏路地へ入って来て人数を次第に増やして行った。
「ごめんなさい! 私のせいで!」
「いいから走って!!」
 アナトに怒られながら猫が通るような路地を私達は走って行く。 
 自分のやってしまった罪に対して懺悔の気持ちを持ったまま走るのは重く感じた。
 右、左の幾度もの選択に正しいのかと思いながらも逃げ続けた。 
 入り組んだ錆びた町の本当の姿を見ているようだった。
 私の体力はまだあったが増えて行く兵隊に対して逃げる事が困難になり始めた。
 アナトがスピードを緩める始めた。
 アナトは私のポケットになにかを入れて私の背中を押した。
 「これさえあればあなたはダイシを見つける事ができるでしょう。それはあなたを助けてくれます。」
 後ろに振り向くとアナトが足の回転数を下げていた。
 疲れ切った様子ではなかったが覚悟をしたような顔だった。
 アナトがスピードを緩めたため後ろから来ている兵隊が驚いて詰まり始めていた。
「【勝負欲】を必ず見つけてください!僕は僕でなんとかしますから!」
 自分を犠牲にする事で兵隊を相手にする事にした彼は多くの人間に圧されて身動きがとれなくなっていた。
 逃げる私は後ろを振り返っらず逃げたが人間が殴られる音が聞こえてきた。
 どうやら苦戦を強いられているようだった。
 アナトが捕まったのか余った兵隊が私を追ってきた。
 アナトの作った隙を使ってもっと複雑な裏路地を駆け巡った。
 どれだけ走っただろう。
 気づけば最初にアナトと出会った華やかな街並みは消えていた。
 周りには廃人ばかりで私はどこで【勝負欲】を探すのかすべはなかった。
 とうとう疲れ切ってしまい路地の壁によりかかってそのまま眠りについてしまった。
 









 目を覚ますと真っ暗な場所に変わっていた。
 オレンジの髪を揺らしながら左右を見回したが闇しかなかった。
 なんとか逃れて安心したのかかなりの時間眠っていたらしい。
 体を動かそうとしたけどうまく動かせなかった。
 体は縄で縛られ、口には布でふさいであった、手のひらの感触は袋に包まれているようだ。
 自分が拘束されてることに気付いたがきつく縛られ逃れることは難しかった。
 「よし! 俺はこの女をかけるぜ。」
 野太い男の声がして私は袋の口が開き光を入れた。
 そのまま私は乱暴に扱われ袋からだされた。


 





 

 









 


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